第5話 話しかけられる、触られる

小学生低学年辺りからそこら辺にいる幽霊に話しかけられる、触られることが増えた。

多分無意識に目線がいっていたのだろう。

でも、父にも母にも「幽霊は無視するように。」と言われていたので

無視して気が付かないふりをするが


もうずっっっっっとついてくる。

耳元で

『視えてるんでしょ、わかってるよ、ねえ、話そうよ。』

とか言われたり

いきなり手が出てきて避けきれずに掴まれ何もない所で転んだりした。


近所の人から見たらおっちょこちょいな子だな、と思われていたかもしれない。

でも、張本人は手が邪魔だよ!とキレて思いっきりキックして家に帰って母に報告

靴下を脱いで足首を見てみたら成人男性に掴まれたような手の跡が赤黒く残っており、それは2週間ほど消えず靴下で隠していた。


話しかけられるのは成人してからもある。

でも、基本無視

なにもできないから。

家についてきそうになったら


「ごめんなさい、私には何も出来ません。この先に神社があります、そこに行ってみてください。」


と口に出さずに頭の中で唱える。

それで神社に行く幽霊もいれば、行かない幽霊もいる。


性格かな、とか考えている。

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