16.今後よろしくお願いします

 大きいケーキをそれぞれ一人一個渡しておいたのにおかわりを要求されるとはどれだけ食べるんだ。


「それならご主人様私も大きいケーキ二個ほしいなのです」


 腰に引っ付いた人まで要求を出してきてるけど結構な大きさあるんだからね、それを何個も食べるって凄い事だからね、分かってて言ってるんだよね。



「食べるのは良いんだけどほんとに食べ切れるの?」


「もちろん」


 三人で息を合わせたかのように返事してるけどすご地食欲だな、出さなかったら後が怖いからケーキを出しておくか。


「それなら、これケーキね一人一個でしょ、もう何だか疲れたから部屋に行くね」


 部屋についてからは、疲れもあったのか何時の間にか眠っていたようで気がついた朝になっていたから急いで起きて朝ご飯の準備にとりかからないと、今日は冒険者ギルドにまた行って持ってる魔石を売ったりしないといけないしな。


「おはようございますなのですご主人様」


 手伝いに起きてきたのか分からないけどポヤポヤしてるリンが引っ付いてきたのでリンを引っ付けたまま朝食の準備を始めることにした。


「おはようございますシスター」


 シスターはもうおきてたらしく忙しそうにしてる。


「あらおはようございます朝食の準備ですかね、手伝いましょうか」


「大丈夫ですよ手伝いはここに引っ付いてますから」


「あらら仲がいいですね、ではこれで失礼します」


 シスターが一人で教会の管理をしてるから朝から忙しそうにしてるから、いる間だけでも手伝いを頑張らないとな。


 そのためには、先ずは朝食の準備をしてからお昼は出掛けて居ないから朝食の準備をしながらお昼の分のサンドウィッチも準備しておかないとなこれは忙しいぞ。


「ご主人様あんまり動くとゆっくり寝れないなのです」


 もう完全に手伝いに来たんじゃなくて邪魔しに来てるよね、手伝いに来てるならそんな事言わないよねホントにもうそろそろ起きても良いんだよ。


「リンもう起きますかね」


「まだ寝てます」


 もう、リンが引っ付けたままでも頑張りますよ、食べて元気に笑顔になるように、今日も一日大変だ何で神さはこんな試練ばかり課すのかな。


「兄ちゃんおはよう、なんでねーちゃんが引っ付いてるの」


「それはね兄ちゃんにも分からないんだ、朝食の準備できてるから顔洗ったりしておいで、それからシスターの手伝いもするんだよそしたら皆で食事だぞ」


 その後も皆が起きてきて段々揃って来たから朝食かな。


「ほらリン皆が集まってきたから離れて起きて」


「駄目なのです、ご主人様は私のなのですだから離れないなのです」


 まだ寝ぼけてるのか、どうするロゼッタお姉ちゃんやベルお姉ちゃんを呼んで引っ張って貰うわけにはいかないしな。


「朝からイチャイチャしてますね、リア充爆発ですよ、今なら私魔法を使えるんですからねやりますよ」


「ちょうど良かったリンを引っ張って取ってくれない」


「良いですけど、触った瞬間攻撃されませんか」


「大丈夫だから引っ張って」


「はい、いきますよ」


 ようやくリンが外れて自由となったけど、皆がこっちの事イチャイチャしやがってって感じで見てるのは何でなの。


「ご主人様おはようございます、あれいつの間に食事の準備終わったんですか」


「リンが寝ている間に終わったよ」


「準備手伝おうと早起きしたんですよ」


「また今度手伝ってね、ご飯食べようか今日も忙しいから」


 それから皆で朝食を食べたけどみんな喜んでくれたから頑張って良かったな。


「これから冒険者ギルドに行くけど問題起こすなよ問題起こしたら出禁にされるかもしれないからな分かったか」


 皆は聞いてるのか分からんが返事だけはしっかりしてるし問題は起きないと思いたいんだけど、問題を起こしたいと思ってないのに勝手にやって来るしなどうにか出来ないものか


「ご主人様何だか見られてないですか」


「確かにみららてる気がするけど気のせいだと思いたいから気のせいだ」


 なんでこんなにも冒険者に見られるんだろうか寝癖がついてるのか、朝から綺麗に整えてきたはずなのに。


「さっきから猛獣使いって言葉が聞こえてきますね」


「なら何処かに猛獣を連れ歩いてる人が居るのかもな」


「リン猛獣を連れ歩いてる奴が居るらしいから警戒だけはしておいてな」


「ご主人様冒険者ギルドに近づくにつれやっぱり見られてるなのです」


「リンが可愛いから皆見てるんだろ」


 それにしてもさっきから聞こえてくる猛獣使いって何なんだ。


「冒険者ギルドに入るから問題はおこないようにな、降りかかる火の粉ははらって良いからな」


 冒険者ギルドに入ると中にいた冒険者にざわめきが起きるけど何か起きてるのか。


「ご主人様ギルドの中騒がしいですね」


「登録に来た時も騒がしかったしコレが普通なんだろさ、それじゃちょっと魔石を売ってくるからなおとなしくててな」


 何だか受付に近づくにつれ受付嬢が怯えてるんだけど、もしかして散々勇者の事馬鹿にしてたから人から嫌われる呪いにでもかかったのかななんで神様はこんな試練をかすのだろか。


「リン、俺じゃ魔石を売るのは無理そうだからリンにお願いしていい」


「良いですけどどうしたなのですか」


「近付いたら怯えてたから人に嫌われるような呪いにでもかかっのかもしれない…」


「ご主人様には私が居るなのですよ安心して下さい、それじゃ変わりに行ってくるなのですよ」


 リンに魔石を渡してニコニコしながら受付に近付いて行ったらさっき以上に怯えて泣きながら何処かに受付嬢が行ってしまったのでリンが落ち込んで戻って来た。


「おい、お前らさっきから新人の受付嬢をイジメやがってギルドを辞めたらどうしてくれる俺の恋が実らないだろこの猛獣使いが」


 何だか分からない言い掛かりを物騒な冒険者に言われてるけど何一つ心当たりが無いのだがどうすれば良いのだろか。


「あの、何一つ心当たりがありませんがなんの事でしょう」


「何しらばくれようとしてるんだよ、さっきのだってここに居る全員が見てたんだからな言い訳なんて出来るわけ無いだろ」


「周りの人達って言っても周りは何も言ってないですよ」


 周りを見ても皆は見てみぬふりして関わろともしない冒険者ばかりだ。


「お前は、どれだけ人を馬鹿にすればいいんだ、一度痛い目を見ないと分からないのかよ」


 物凄い怒ったみたいで、持ってたやたらでかい剣で斬りかかって来たけどまぁ結界があるから剣は当たることなく途中で止まったので難度も振りかぶって当てようとしてくるけどあたりはしない。


「剣で攻撃したって無駄ですから辞めてもらえませんか」


「やっぱりまだ人を馬鹿にしてるよな」


「ご主人様代わりに廃除しましょうか」


「リン落ち着いて大丈夫だから、あとそっちはそっちで一撃で相手を沈めようと襲う構えをしなくて良いからな、おとなしくててな」


 何故か、穏便にコトを進めたかったのにリンと聖女が臨戦態勢に入ってるし、もうね聖女じゃないでしょそこまで行くと武闘家だよ素手で相手を沈めるなんて。


「おい、誰だ私のギルドで問題を起こす奴は」


 ただ魔石を売って依頼を見たかっただけなのに今度は怖そうな女性まで出てきたし、教会で料理でもしてた方が良かったかな。


「やべえ、ギルマスださっさっとずらかるぞ、お前覚えてろ次は無いからな」


 捨て台詞吐いてから逃げて行って取り残されたから必然的にギルマスと呼ばれた怖い女性がこっちを睨みつけくるけど何もしてないのにな。


「おい、お前ら猛獣使いついて来い」


 猛獣使いって誰の事だろギルマス一人で歩いていってるけど、何処に居るんだ猛獣使いは、猛獣を見てみたいんだけど。


「おい、お前らだよついて来い」


 今度はギルマスに指を刺されて指名されたのでしぶしぶついていくしかなかったのでついて行くと建物の奥の部屋に連れて行かれた、やたら豪華な部屋に連れて来られたけどここじゃ何か起きた時簡単に逃げるのは難しそうだな。


「おい、猛獣使いわたしのギルドに何か恨みでも有るのか」


「あの、ところでその猛獣使いっていったいなんの事ですか」


「お前の事だよ」


「何言ってるんですかただのしがない料理人で猛獣なんて連れてないですよ」


「猛獣はお前の連れのそこの二人だよ」


 ギルマスはリンと聖女を指をさして言ってるけど、本人達は心当たりが無さそうな顔してるけど。


「ここに来た最初の時に色々と問題を起こしてるだろ、心当たりはあるだろ」


「あの時は正当防衛ですよ、何もしてないのに相手から勝手に仕掛けてきたんですから」


「それは聞いてるだからコッチでも処分はしたさ、なら今日の事はなんて説明するんだ」


「うちの受付嬢を怖がらせて楽しんでたみたいじゃないか」


「それこそ何もしてないですよ、ただ魔石を買い取って貰おうとしてたら怯えてたので、俺じゃ怖いのかと思ってリンに代わりに頼んだんですよ」


「本当に嘘は言ってないかこの魔道具で確認するからコレに手をかざせ」


 初めて見るやつだからどんなふうに確認してるのか分からないが嘘は言ってないしな。


「どうやら真実のようだな悪かったな変な疑いを持ってしまって」


 どうやら何もしてない事がしっかりと証明されたみたいだし、ようやっと目的の魔石を売る事が出来るな。


「ひとまずお前らには、専属の受付をつけるからな、これ以上うちの職員が怖がって辞められたら業務すら出来なくなるからな」


「あの、すみませんが良いですかね、自分は何一つとして問題を起こしてないのになんで怖がられるですかね」


「そんなのおまえが連れてる猛獣二人の管理者なんだからすこしでも何かあったら猛獣をけしかけられると思われてるからだよ」


「だから皆してこっち見て猛獣使いって言うのかよただの料理人でしかないのに」


「ご主人様良かったですね、二つ名なんて普通の冒険者でもなかなかないんですよ」


「そっちは自分は関係無いみたいに過ごしてるけど猛獣なんて呼ばれても良いのかよ聖女なのに」


「わたしは全然良いですよ、普通の聖女をよりすごみがあっていいじゃないですか」


「良いな、私もどんどん派手な魔法を使って目立てば何か良い二つ名つくかな」



「やっぱり俺も盾構えるだけじゃなくて何かあったら目立つ様にキャラ付けした方が良いのかな」


「もうねそこの二人まで目立とうとしなくて良いからね何故か全部俺の方が悪いみたいに言われるからさ」


「後そこで自分は勇者だから目立っていいよねって感じでいるけど駄目だからね」


「ご主人様、目立ったら駄目なのですか、目立てばご主人様を馬鹿にする人が居なくなって良いのですが」


「もう充分に目立ってるからね、リン猛獣なんて言われてるけどそれで良いのか」


「ご主人様を守れるならそれで充分ですよ」


 気付いたらギルマスが呆れた目でこっち見てるしなんでこんな事になってるのかな。


「もう話を進めていいかい」


「はい、問題無いので進めてください」


「それじゃまずは専属の受付をつけるからな今後はその受付嬢に頼むようにな、くれぐれも今後もギルドで問題は起こさないようにな」


「ギルドで問題を起こしたらどうなるんですか」


「状況によるが一番重いものは奴隷落ちして危険な場所での重労働になるな」


「そんな事にはなりたくないので問題は起こしません」


「それならしっかりと猛獣使いとして猛獣の管理をする事だね」


「はい、肝に銘じて起きます」


「よし、なら入っておいで」


 その声の後一人のギルドの制服を着た女性が入って来たけど強そうな人だな。


「初めまして、こらから専属になりましたメリッサと言います今後よろしくお願いします」

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