烏有文集（うゆうぶんしゅう）2024年版

2024.06.04（火）

2024.06.04（火）

　昨日から岩波文庫の『平家物語（一）』の読みを再開している。古文を読むにあたって、二十代のころに同じく岩波の古典文学大系にあった『今昔物語集』をいろいろつまみ食いしていた関連から、古文にはそれなりに耐性がついていた。中高時代、古文の時間に習ったきり、社会人になれば古文を目にする機会も激減するのが普通の人のありようには思う。わたしは同じく二十代のころには小林秀雄全集で、たとえば西行について触れている文章だったり、評論『本居宣長』にいくつも引用される宣長の文章だったりを目にしていて（もちろん宣長の文章は江戸期のもので純粋には平家物語の時代の文体とは異なるわけだけど）、やはりそういった点で多少は一般の人よりも目が慣れていることはあるかもしれない。しかし、専門に勉強してきた人にはまったく敵わないのであって、これはいうなれば〈へたの横好き〉というものなんだろう。

『平家』を軍記物として優れているといった評価を下していたのは、これもまた小林秀雄であったか、あるいはほかの研究者・文学者だったか。

　読む宛てはなくとも、岩波文庫の四巻本を買えるときに買っておいた。一巻の途中まで読んであったのがそのままになっていたので、今回、ほぼ初めの方から遡って読むことにしてみた。仕事の休憩時間にも読む。じっくり読む。

　この時間に巻の一を読み終える。岩波第一巻には巻の三の途中まで載っているのだった。

　なにぶん長い作品なので、じっくり腰を据えて読んでいこう。

　３時半、勤務終了。打刻。３時45分帰宅。

　部屋に着いてPCを開くとDMに彼女から写真が送られてきていた。先日わたしがレシピを書いて渡した〈山芋（長芋）焼き〉に挑戦してくれたらしかった。どうやらうまく作ることができたようで、家族にも好評だったらしい。贈った甲斐があったと喜んでいる。

　わたしはそれから日記を書く。同じ時間、彼女はイラストを描いてくれていた。コードネーム〈ぺろりん奇行種〉。（⇦ このネーミングでいいのか、非常に悩ましいところではあるけれども。）

　日記を読んでもらったあと、時間を合わせて朝食にすることに。

　彼女は蒸しパンを用意していた。わたしは、新規にカレーを作ることに。鶏もも肉を使用して、タマネギ・にんじん・じゃがいもも入れる。いわゆるオーソドックスな〈うちカレー〉オマージュ。使用したのは市販のルー。〈ジャワカレー（中辛）〉と、〈新宿中村屋 カリールウ〉。中辛でもけっこう辛めに仕上がったので、辛いのが苦手な彼女にはまず食べることのできない代物。若干引かれている感をおぼえながら、皿に盛り付けて撮影。Xにポストする。ほかに作り置きの煮豆と、べったら漬けも用意する。

　食事中に彼女と視聴したのはYouTubeにあがっていた、藤井聡さんのKBS京都の番組「あるがままラジオ」、2024年6月3日放送分〈日銀「利上げ」で日本の地獄行きは確定する〉の回。どうやら藤井さんはこの前の朝日系列の「朝まで生テレビ」に出演されて、そこで小幡という専門家の意見と対立したらしい。小幡氏は、円安には利上げが有効だ、利上げしなければならない。これは当然とるべきリスクだという趣旨のことを発言されたらしい。しかし藤井氏はいう。円安で苦しむ庶民の方を向いて、利上げという言葉を口にしているのではない。利上げをすれば庶民の暮らし向きはさらにきつくなる。利上げを口にする本当の狙いは、すでに富を持てる側が、さらなる利益を期待しての騙しの口上であると。「利上げ」は悪手。しかしメディアが日夜利上げを良いもののようにプッシュしていけば、騙されやすい国民はそれこそ現状の打開策と信じ込んで、この亡国の策を唯々諾々受け入れることになるだろう。いまの世の中こんなことばかりだなと思わせられた。藤井氏のような学者がちゃんと発信できる場があることは、とにかく喜ばしいことであるのは違いないのだけれども。

　藤井さんを視聴後、趣向を変えて、「GENの炊事場」さんの〈熟成肉ステーキ〉動画を視聴する。わたしは熟成肉をそこまで欲しいとは思っていなくて、普通に賞味期限内の肉を適度な火加減で焼いて食べられれば満足できる舌を有している。GENさんの動画はエンタメとして見ているのでそれはそれで見る分には構わないけれども、いつも思う――GENさんは実食するとき極度に語彙力が行方不明になってしまうんだなと。それもまた面白い要素なんであるけれども。んー。たまにはいい肉を食べたいなと、動画を視聴しながら何度も思ったのだった。付け合わせが今回はかりかりのポテトのフリットがあったりして美味しそうだった。あとはクレソンの茎を使用した自家製ブルサンもいいなと。家にロボクープがないから、なかなか攪拌系の操作のできないのが辛い。お手頃価格の製品を買うのもありかなと思わないでもなく。

　その後、同じく動画で、〈Amazonさん 遺骨郵送サービス開始〉というものを見た。見ているうちに微妙な気持ちになってきたので、彼女も私も自然にそっ閉じ案件になってしまったけれども。

　また、マクドナルドのフィレオフィッシュがこの６月に到頭、\400の大台に乗ったらしいことを同じく動画から知る。マックはバーガー二個を買って、ほかで飲み物を調達してお昼ごはんに、などすることもある。400円は高いのか安いのか。サムライマックやビッグマック、海老フィレオをメインにして、もうひとつサブでなにかというときに、てりやきに飽きたなという折、選択肢として400円のフィレオフィッシュはどうだろう……一年に一回くらいなら候補にあがるかもしれないなという程度かな。個人の感覚だけど。

　７時半。いい時間になったので、寝室で寝ることにする。

　睡眠学習は昨夜の『深夜の馬鹿力』。

　２時前、起床。

　彼女に声掛けをして、３時前、作り置きのカレーを温め、夕食にする。

　ほかにカットきゅうり（塩＆マヨ）と、ほうれん草のごまだれ和え。

　彼女はフルグラ＆ヨーグルト。

　食後、入浴。

　入浴中、アイスの〈ソーダフロート〉を食す。

　食後に湯船につかって食べるアイスの味は格別。

　おのずと、入浴時間もその分長くなってしまう。

　上がって、眠気を催してきたので、すぐに目をつむって横になることに。

　彼女も同じ時間、休むことになった。睡眠学習は先と同じく『深夜の馬鹿力』。

（とはいえ、これを聴いてわたしはなにを【学習】しているというのか？　それは考えてはならない問題だ。）

　６時起床。

　先日購入した日本茶は重宝している。きょうも三杯ほど飲んだ。

　こんど彼女にも贈る約束をしている。自分でもまた一袋ストックしておこう。

　出勤時間まで、『平家物語（一）』のつづきを読む。

　比叡山だったり、天台宗の座主が出てきたり、また要所要所に清盛が出てきたり。

　おごれる平氏のさまがあらゆるシーンに描かれている印象だ。

　６時半、勤務へ。