単位について思う事

 『シナモンと安田顕のゆるドキ☆クッキング』という二分番組にはまっています。


 クッキング番組をうたいながら、全く料理をせず、ただただシナモンと安田顕がいちゃいちゃしているだけという、何ともゆるい番組です。

この番組の最初の回の方で、シナモンが普通の料理番組で頻繁に言われる事に対し安田顕に疑問をぶつけていました。


「一つまみって何? 指の大きさって人によって違わない?」


 これ、実は私も昔から非常に気になっていたんですよね。

胡椒少々とか、レモン数滴とか、胡麻油一回しとか、生姜適量とか。

失敗したくないからレシピを見てるのに、そのレシピが曖昧でどうするんだって。

……適量って、それ言い出したら全部適量なのよ。



 よく料理番組なんかを見ていると分量をmlとかccとか言っていたりしませんか?

確か記憶では、算数の授業では容量を表す単位はリットルとデシリットルという単位だったように思うのです。

ミリリットルは習ったような習わなかったような。

ただ、ccなんて単位は習ってないと思うんです。


 この単位について、世の皆さま方はどう把握しているんだろうっていつも疑問に思うのです。

例えばテレビの録画用にハードディスクを買いに行くと、『TB』と書かれているのですが、これ何の事かわかりますか?

世の中にはわからない単位が多すぎるんですよ。



 この単位、実は法則があるんです。

基準となる単位があって、それに対して『0をカットする』という行為を行っています。


「1リットルは10デシリットル」


 小学校の時、そんな風に習いましたよね。

実はこの教え方が単位が良く分からなくなる最大の原因だったんだと私は後に気が付きました。


 先ほどの『0をカットする』という行為ですが、カットした0の数によって単位の前に『SI接頭語』というものを付けるというルールになっています。

10がデカ(da)、100がヘクト(h)、1000がキロ(k)、10万がメガ(M)、10億がギガ(G)、1兆がテラ(T)、1000兆がペタ(P)

逆に、

1/10がデシ(d)、1/100がセンチ(c)、1/1000がミリ(m)、1/10万がマイクロ(μ)、1/10億がナノ(n)、1/1兆がピコ(p)。


 中には普段からよく目にするものもありますよね。

メガソーラー、メガ盛り、ギガマック、マイクロファイバー、ナノテクノロジーなんて感じで。


 よく使う単位として長さを表すメートルという単位があります。

10ミリメートル(mm)は1センチメートル(cm)。

100センチメートルが1メートル(m)。

1000メートルが1キロメートル(km)ですよね。

先ほどの『SI接頭語』見てみてください、そうなってるでしょ?


 大昔、台風の時に中心の気圧を表す単位でミリバールというものを使っていました。

ある時を境にヘクトパスカルという単位に変更になっています。

1ミリバールと1ヘクトパスカルは同じ気圧だと当時説明されていました。

これを先ほどの『SI接頭語』で見ると、1バールは1000ミリバールという事になり、1ヘクトパスカルは100パスカルという事になります。

つまり、1バールは10万パスカルと。


 思い出しますね。

算数のテストで何mになりますか?という問題で120cmと書いてバツになった事を。

答えは1.2m。

何mって聞いてるんだからcmで答えてるんじゃねえよ、バーカっていう教師の意地の悪い笑い顔。

あんな事やってるから、みんなどんどん勉強が嫌いになっていくんですよ。



 私、情報処理の資格を取った時、実は初めて先ほどのルールの事を知ったんです。

情報処理の世界では、例えばハードディスクの容量のように無制限に大きくなっていくものがあります。

逆に処理速度のように無制限に少なくなっていくものがあります。

その単位としてこの『SI接頭語』というのを習ったんです。


 ちなみにハードディスクの容量の単位、TBはテラバイトです。

1バイトは8ビット。

1ビットというのは0か1かという情報1つの事で、これが8個集まって1バイトになっています。

そう考えると、先ほどの『SI接頭語』から、1TBというのがどれだけ膨大なデータ量なのかわかると思います。



 最初に出てきたccという単位。

実はこれ、正式な名前は非常に馴染みのある単位だったりしています。

なんと、立方(キューブ)センチメートルの事なんだそうです。


 この『立方』という言葉も説明された覚えが無く非常にわかりづらいのですが、『立』は3次元、『方』は四画という意味です。

物の形状で立方体なんて言葉を習ったと思います。

これは立(3次元)方(四画)体(形状)つまり、四角でできた3Dの形状という意味になります。


 立方メートルという単位は、体積の単位だと習いました。

ここでおや?となりませんか?

じゃあリットルは?

リットルは容量を表す単位です。

何が違うんだよって思いますよね。

はい、どっちも同じ体積の単位なんですよ。

1リットルは1000立方センチメートル(cc)なんです。

つまり1ccは1ミリリットル。



 こういう学校で習わないけど身近に溢れている単位って最近多いような気がするんですよね。

カロリー、ボルト、アンペア、ワットのように、良く使うけど意味は忘れたという単位もたくさんあります。


 その一方で学校を卒業したらまず聞かない単位もあります。

ニュートンとかジュールとか。


 未だに日本では尺貫法で言う場合もありますよね。

長さの尺、間、面積の坪、容量の斗、升、合、重さの貫、斤。

アルプス一万尺、一坪単価、一斗缶、一升瓶、米三合、パン一斤といった感じで。


 マイル、ヤード、ポンド、トンなんて単位もたまに聞きますよね。


 先ほどのバイトのような新しい単位も出てきてます。

例えば懐中電灯を買うと書いてある明るさの単位ルーメンとか。

放射能のシーベルトとか。

東京ドーム何個分とか。



 皆さんはどこまで把握できていますか?

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