第3話 それでは幸せとは何か【1】

くろ。しろ。


あお。あお。て、あし。


「あー、あー。」


「おはよう。」


「おあようございます。」


くろ、くろ。くる。くる。て。て。ぷは。あし。あし。あし。あし。て。て。


しろ。


て。て。


「いやあ、いやあ。」


「今日は寒いから。」




はいいろ。




「うー。」


「じゃあ、いってきます。」




ばたん。




あし、あし、あし、あし。


しろ、ちゃいろ。がさがさ。て。しろ。ちゃぷちゃぷ。




て。くち。じゃり、じゃり。


て。くち。じゃり、じゃり。






ぴ、ぴ、ぴ。




て。




「いってきます。」




ばたん。




あし、あし、あし、あし。くび。あし、あし、あし、あし、あし。




あか、しろ。おれんじ、しろ。




あし、あし、あし。おしり。




ごろごろがたんがたん。




「♪♪♪」




あお、あか。て。あし。あし。くび。あし、あし、あし、あし・・・


ぴ。がたん。て。おれんじ。ごー。




「♪♪♪」




あし、あし、て。




「さっちゃん。おはようございます。」


「おあようございます!」




しろしろ。しろしろ♪


て、て、て、て。おしり。


あか、ぴんく、しろ、きいろ、みどり、きみどり、あお、みずいろ♪




「さっちゃん、この絵ももうできあがるね。」


「あい!」




♪♪♪




「さっちゃん、ごはんよ。」


「いやあ。」


「時間だよ。食べよう。お腹があおくなっちゃうよ?」


「あい!」




あし、あし、あし。くち、くち。くりーむ。




「今日からもう一個。これも、ごっくん。」


「いやあ。」


「ごめんね、おくち、あ、あ。」


「あ?」


「はい。お水。」




ごくん。くろ、くろ。




「よくできました。もうお絵描き続けていいよ。」




♪♪♪




「さようなら。また、あしたね。」




あし、あし、あし、あし。くび。あし、あし、あし、あし、あし。




あし、あし。


ぴ。がたん。ごー。




「♪♪♪」




あし、あし、あし、あし・・・くび。あしあし。




あか、しろ、なないろ。




あし、あし、あし。おしり。




ごろごろがたんがたん。




「♪♪♪」




みどり、あか。て。


あし、あし、あし、あし、あし、あし。くび。あし、あし、あし。




がたん。




ぱち。しろ。て、て。





て。ぱか。しろ。て。て。ちゃいろ、おれんじ。くろ。くりーむ。しろ。




て、くち、て、くち。




「ただいま。」


「おあえりなさい。」






しろ、しろ。


ばたん、ぱちん。


くろ、くろ!




「いやっ・・・」




くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ、くろ・・・・




*************************************


ひかり。


あつい、あつい。起き上がる。




「おはよう。」


「おはようございます。」




パパ、が着替えさせようとする。




「できる。」


「そうか。」




服を着る。




「服、カバンにいれておくか?」




首をかしげる。




「いや、暑いから。着替え。」


「いる!」


「じゃあ、ここにいれてるからな。」


「ありがとうございます!」


「ああ。いってきます。」




パパ、は家をでる。ばたん。扉がしまる。


ふとんをたたんで、皿をだす。コーンフレークを皿にいれて、牛乳を入れる。


食べると、口がじゃりじゃりいう。




ぴ、ぴ、ぴ。




時計がなったら、家をでる。


歩く。右。歩く。歩く。




白に赤の線があって、「31」とかいてある大きな車が来たら乗る。座る。




ごろごろがたんがたん。




このふるえるのいや。大きい声出したい。




だめ、だめ、なんでだろう。だめ、だめ。




青い看板と赤い看板が並んでいるお店があった。降りれる。ボタンを押す。ならない。なんでだろう。




歩く、歩く、左、歩く、歩く、歩く、歩く。




ボタンを押す、扉が開いたら乗る。「3」を押す。


ゴー。これも嫌。




扉が開いたら、右。扉を開く。




「さっちゃん。おはようございます。」


「おはようございます!」




にこにこ。にこにこ♪


みっちゃんは今日も笑顔だ。好き。荷物をおいて、一番右の窓がない席に座る。


たくさんのパステル。なんだろう。絵、描かなきゃ。ここにはいたい。でも、これ、なんだっけ。描いてみる。なんだろう。




見たものと違う。違う。違う。




「さっちゃん、ごはんよ。」


「はい!」




うれしい。いろんなご飯を食べられる。終わったら、勉強、ができる。




「あらー!さっちゃん、全部食べたねー。すごいすごい!お薬も飲んだ?」


「飲んだよ!」


「すごい!本当にもう一人で飲めるんだね。じゃあ、先生がくるまで、みっちゃんとお勉強しようか?」


「する!」




うれしい。今日は何がわかるんだろう。でも、みっちゃんは「家族」の絵本を持ってきた。あ、嫌い。




「さっちゃん、そんな顔しないで。家族、大事よ。ほらほら。」




絵と文字を広げる。




「ママ!ママ!」




なにか、が指をさす。




「そうね、まさくん。これが、ママ、ね。」


「パパ!パパ!」


「まさくん、まんま、まんま食べようね。」




みっちゃんはいってしまう。パパ、これ?


服を着て、あったかそうで、にこにこで。


違う、違う、違う。


家に、いる、人、は。


私、は思い出す。本があるところ。重い。いやな本。




「さっちゃん、どうしたの?」




重い、いやな、本の。あった、これ。




「パパ」




指をさした。みっちゃんは止まった。




「違う?」




「そうだね、確かに、そっちがさっちゃんのパパに似てるね。」




にこにこ。あってた。でも、この絵、嫌い。黒い。あ、色が、あった。




くる。勉強、だ!




終わったら、帰る。また嫌なの乗って。赤くて7ってかいてあるお店でおりて。


またカレーライスかなあ。


でもパパ、夜電気消さなくなった。よかった。




私、暗いの嫌い。

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