最終話:パンツ履く履かない論争からの・・・。

俺はショッピングモールで明日香ちゃんのパンツだけ買って帰った。

下界で生きていく限りはパンツは外せない・・・これ俺のこだわり。

なんてったって俺はパンツフェチだし。


明日香ちゃんは小さめの布切れの両端を持ってビロ〜ンって広げた。


「こんな窮屈なもの私に履かせるつもり?」


「そうだよ、明日香ちゃんがパンツ履いたら絶対可愛いと思うけどな・・・」

「これ間違いない」


「また、そんなこと言って、私が調子こいて履くと思ってるでしょ」


「いやいや一度、試しに履いてみれば?パンツ履いた姿、洗面所の鏡で

自分を見てみ?」

「絶対可愛いと思うよ、俺は」


「・・・・・」


明日香ちゃんは手に持ってたパンツをしばらく眺めていた。


「じゃ〜試しに一回だけ履いてやるか・・・」


そう言って明日香ちゃんは俺が教えた通りパンツの穴に両足を通して

パンツを履いた。

で洗面所に置いてある姿見でパンツを履いた自分を見た。

右を向いたり左を向いたり、くるっと回ってみたりして・・・。


「ああ・・・可愛いって意味は分かるわ・・・」

「・・・・・分かった・・・履いてあげる・・・」

「タツヤ君の好みなんでしょ?」


「そうだよ・・・な・・・履いてみたら可愛いだろ?」


「それは基本的に私が可愛いからでしょ」


「うんまあ、たしかにそうだけど・・・」


「可愛いプラス可愛い、イコール超絶可愛い・・・そういうこったな」

「見てたらめっちゃエロい気分になってきたし・・・」

「ん〜今更だけど・・・パンツ履かせるんじゃなかったかも・・・」

「めっちゃ目の毒だわ・・・あ〜我慢できなくなってきた」


「なによ・・・履けって言ったくせに・・・」


「あ、あのさ・・・急にムラムラしてきたんだけど・・・悪いけどパンツ

脱いでくれる?


「なに?・・・履けだの脱げだの・・・したくなったの?私と・・・」

「そうなの?・・・タツヤ君ってパンツ見たらしたくなるタイプの人なんだ?」


「うん、フェチだからね、それに真っ裸でいられるよりエロいし・・・

めちゃ興奮するし・・・」


「そう、だったらこのまま履いてよ〜」


「まじで言ってる?・・・それって拷問じゃん」


「蛇の生殺し?・・・焦らし作戦?我慢しなさい・・・ってか?」


「あのね、タツヤ君がいつまで経っても私を誘って来ないから心配してたんだよ」

「この人、性欲ないのかな?って・・・私を見てしたくならないのかなって」

「たとえばEDとか?」

「そうじゃないなら私とタツヤ君は、恋人同士だからね・・・セックスしないって

ほうが不自然なんだよ? 」

「遅いくらいだと思うけど・・・」


「まあたしかに恋人同士だから遠慮しなくていいんだよな」

「でもダメなんだろ?」


「さあ、どうかしら・・・」


「いや、いや、いや、そろそろ我慢にも限界来てるんだわ?」

「俺も一般的スケベな男だから・・・したくない訳ないし・・・今までは

我慢してただけだよ」

明日香ちゃんみたいな可愛くて美人さんとできるなら本望だし・・・」


「だけどさ・・・でもさ・・・いざ、そう思ってもなかなか言い出せなくてさ」


「可愛いね、タツヤ君・・・いい歳してセックスさせてって言えなかったの?」

「案外ウブなんだ・・・」


「そうね私も下界に降りてきて、そろそろ欲求不満だし・・・」

「いいよ・・・来ても・・・おいでタツヤ君」

「可愛がって?」


「ってことはやっぱりパンツなんて面倒くさいよ、こんなモノすぐに

脱いじゃうんだもん」

「これからパンツ履いてる時間より脱いでる時間のほうが多くなるでしょ?」


「だったら履いてる意味なんかないじゃん」


結局、天女ちゃんはパンツなんか履かないんだ。


おっしまい。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

そりゃ天女ちゃんは絶対パンツなんか履かないっしょ。 猫野 尻尾 @amanotenshi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画