承認欲求で小説を書くのは良くない!
どうも、熊ノ翁です。
なんか「承認欲求で小説書くのはあーだこーだ」みたいな話が創作界隈でにぎわってたようなので、本日はちょっとその事について書いていこうかと。
え?
昆虫食はどうした?
いやあその、初回からGを出したところ反応がちょっとステキすぎまして。
どうしたもんかなーと考え中です。
や、もちろん書きますけどな。
とりま今日は今日の時事ネタを書こうかなって。
つーわけで小説を書く理由についてですよ。
これなんですけどな。
「承認欲求で小説を書くのって良くないよね!」といった所で、普通に考えて大抵の人は承認欲求の為に小説書いてるんすよ。
理由。
だって誰かに読んで楽しんでもらうために小説書いてる人がほとんどだから。
そうでない、誰かに読んで楽しんでもらうために書かれた物でない小説が「承認欲求で書かれていない小説」となるわけですがな。
もちろん、そういった創作活動をされてる書き手さんもいますが、どちらかというと少数派でしょう。
大体の人は読んで欲しいから書きますし、読んでもらうからには楽しんで貰いたい、認めてもらいたいってな承認欲求があるかと思います。
こりゃ実に普遍的な欲求で、熊みたいなアマチュアの物書きから現在プロ作家として第一線で活躍されてる方々まで、あんま変わりません。
この話題についての作家の皆様の反応も「私は承認欲求100%で小説書いてます!」「承認欲求は最大の原動力!」「承認欲求つよつよ作家です! ぜひ私の本を買って下さい!」「小説を褒められたい! 承認欲求に飢えているので!」とまあ、皆様程度に差はあれど承認欲求を満たす事がモチベの一部となっているようです。
では、このようなコメントをしている現代の作家さん方は、果たして小説を書く姿勢として間違っているのでしょうか?
昔の文豪の皆様はもっと崇高に、承認欲求など考えもせずただ創作活動に没頭していたのでしょうか?
んなこたぁありません。
おそらく純文学作家として日本一名前が知られた文豪の太宰治は、芥川賞が欲しくてしょうがなく、審査員である川端康成に「どうか私に芥川賞を下さい!」と懇願していましたし、同じく芥川賞の候補となった車谷長吉は落選した際に選考員を恨み、藁人形を作って神社の木に打ち付けたりしてます。
つーか昔の文豪さん達は、本当にカッ飛んだエピソードが多く、文壇でマウント合戦繰り広げてたり、手紙送りあってレスバしてたり「俺はオメーの文学が気に食わねえんだよ!」と本人の面前までやってきて文句付けたり、後ろからビール瓶で殴りかかったりとめっちゃくちゃなわけですが。
そんな自己主張の激しい文豪の皆様が、承認欲求も無く創作活動やってたのかというと、まあ、考えづらいですよな。
むしろ、承認欲求モンスターだったからこそ歴史に名を遺したって方が結構いらっしゃったのではと思います。
大体、承認欲求無いなら「ネットに小説上げよう」とか「なんか小説コンテストに応募しよう」とかって発想にならないんですよね。
実際にそういう書き手さんで有名な方がいらっしゃいまして。
それが、ヘンリー・ダーガーという方です。
この方は、ただ一人で誰にも知られる事無く世界一長い長編小説を書いてギネス記録に認定された方でして。
ええと、60年もの間、孤独に小説をずー-っと書き続けてたんですよね。
その小説の分量は1万5千ページにも昇るとか。
で、この人、家を引き払う時に大家に「家の中の物は全部捨てといて」って言ったんすよ。
そして、部屋を片付けに来た大家さんがダーガーさんの作品群を発見することになるわけですが……
えー、これが「承認欲求の無い物書き」です。
熊はこのヘンリー・ダーガーさんはガチで創作に自身の人生を全て捧げ切った偉人だと思うわけですがな。
でも「これこそが物書きの真のあるべき姿だ!」とか言われると、確かに一つの到達点ではあるかもしれませんが「でもまあ目指すべき山の頂は他にもあるよね」と思います。
承認欲求は確かに拗らせるとロクな事は起きないでしょうが、その一方で誰かに認められたいという欲求は目的意識を持つ上で大きな力にもなります。
何事もほどほどが一番なのでしょうが、それにしても「承認欲求で小説を書くのは良くない」という意見については「物書きを修行僧か何かと勘違いしてるのでは?」と勘ぐってしまいますね。
承認欲求で小説を書くのは良くない!……END
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