小説に専念したいので仕事辞めます!(後編)
どうも熊ノ翁です。
前回、散々っぱら「文章で食ってくのは危ないよ大変だよ夢は叶えるものであって溺れるものじゃないよ」とひたすら現実を突き付けて、ナウでヤングな物書きの皆さんの燃え盛る執筆意欲に水をぶっかけて回ったわけですが。
とりあえず前回熊が書いた事を纏めるとこんな感じ。
・そもそも作家はごく一部の人しか儲からない
・立派な賞を取ってさえ、専業作家として暮らしていける人は一握り
・つーか、その専業で書いてる人だって余裕ある人は多くない
・どうにか一人暮らし出来る年間300万円稼ぐには年4冊程度は本出さにゃならない。
・そんな毎年毎年安定して出版の依頼が来る保証はどこにも無い
・ぶっちゃけ普通に働く方がゼニの面では全然マシ
とまあこんな所でしょうか。
うぬう、見てて実に創作意欲が削がれます。
やはり日本国民は本屋で目隠しして、手に触れた本をとにかく買いまくる習性を身に着けるべきですね。
スパイファミリーや呪術廻戦みたいなマンガばっか買ってんじゃねえ!
活字買え、活字!
活字もベストセラーばっか買うな!
どこのランキング至上主義者だキサマら!
もっとこう、見たことも聞いたことも無いような作者にも手を差し伸べろ!
不況でお財布が厳しいってんなら、タダで読める熊エッセイを読め!
なにぃ!?
「タダでも嫌」だと!?
おまええええええええ!
なろうで作品公開したら、感想欄荒らしてやるから覚悟してろよ!
と、愚痴った所でしゃあないわけで。
今日は小説書いてゼニ稼ぐ事の良い面について、一円も文章で金稼いだ経験の無い熊が妄想込みで語ってきます。
前回、夢と希望と創作意欲を失ってしまった物書きさんは、是非とも今回のエッセイを読んで立ち直ってください!
立ち直って、くれると良いなぁ……
ええと、まず小説書いて生計を立てるだけの金をコンスタントに稼ぐのは、まー難しいという話をしました。
文章の才能があって、素晴らしい物語を作り、文学賞や小説賞で見事受賞を果たしたマジものの才気あふれる作家様方が世の中結構いるわけですが、そういった方々でさえ余裕で筆を折られるのが小説の世界なわけです。
一方で、言っちゃあ悪いですが日本語怪しい小説でも、読者さんを楽しませ気に入って頂ける事が出来た作品は、人生セミリタイア出来ちゃう位の稼ぎを産む事だってあるのもまた事実です。
小説……に限った話じゃないですが、創作の世界って本気で何が勝つか、何が流行るか出版社だってわからない、誰にでもジャイアントキリングの可能性が与えられてる所なんすよ。
そもそも「肩書とか作法とか、そういう堅っ苦しいの良いから、とにかく読者を楽しませた物勝ち」な世界である事って、なろう読んでる人なら感覚として理解してるでしょ。
多少の条件の違いはあれ、本質的には作家の世界も同じでしょう。
つまりどういう事かというと、安定してサラリーマン的に稼ぐってスタイルとは相性最悪ですが、ワンチャン狙いのドリームジャンボ宝くじ的な魅力を求めるなら、小説書いて金を稼ごうって発想はそう悪いもんじゃないんすよね。
つーか、数ある副業の中でも「小説を書く」というのは、かなーり優秀なのではと思います。
小説書くって行為は、大体の人は趣味として、日々の楽しみとしてやる人が多いです。
その作業は確かに会社で働くのと同じ「労力」ではありますが、書いてる本人も納得ずくのもので楽しみのためにやってる事のがほとんどです。
「生計を立てるための労働として」ではなく「金に換えられる可能性のある趣味として」考えると、小説を書くってのは実に始めやすく、やりやすく、何より可能性は低くともガチで当たった時の見返りがデカい。
別に大きく当たらずとも、仮に書籍化出来れば初版だけで見ても一冊ウン十万円稼げる可能性が高いわけで。
そして「玄人や職人だけしか通用しないという世界でもない」というのもまた魅力の一つです。
なにせ、芥川賞や直木賞を獲った作家さんですら爆死する一方、ネット初のポッと出の新人がいきなり時の人になるような世界ですので。
そういう点は、同じ「趣味をお金にする」にせよゲームでお金を稼ぐプロゲーマーの世界なんかとは大きく違う所かと思います。
あっちは勝敗の基準がこれ以上無い位に明確ですしね。
そして、小説で稼ぐというのを宝くじ的な物であると考えた場合、何より大切なのは「一回でも多くクジを引く事」なわけです。
その場合「仕事辞めて、背水の陣を敷いて短期間自由な時間作って限られた時間で小説を書く」よりも「日々の生活を確保した上で、息長く創作活動をする」方が長い目で見ると遥かに多くの作品を仕上げることが出来るでしょう。
両ケースを比較して、どちらが宝くじを当てやすいかというと、圧倒的に後者の方が当てる確率は高いでしょう。
時給いくら、出来高なんぼの在宅ワークとしてでなく、一撃狙いの金になる趣味として見るならば「小説を書く」のはそう捨てたものではないですし、むしろ好きな人にはたまらない大きな魅力のある副業なのではないでしょうか。
というわけでそこのアナタ!
仕事終わって家に帰ったら、書こうぜ、小説!
小説に専念したいので仕事辞めます!(後編)……END
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