闇堕ち作家はエッセイを書け!
どうも、熊ノ翁です。
ここ最近、創作界隈で物書きの暗黒面に囚われて闇堕ちしてしまった方が目につきますが、あなたは大丈夫でしょうか?
「クソがッ! 俺はこんだけ真剣に小説を書いているってのに誰も読みゃしねえ! ゴミみたいなテンプレ作品は読まれまくってランキング入りして書籍化決めてるのによ! あああああああゆるせねぇ! なーにが小説家になろうだ! テメーらが書いてるのも読んでるのも小説なんかじゃねえ! ただの妄想文じゃねえか!」
と、日々ヘイトを募らせてTwitterやら感想欄やらでやったら攻撃的なクソリプを投げつけてる方、いらっしゃるかと思います。
誰からも評価されないのなら、評価そのものが間違っていると証明して相手の価値を少しでも下げてやる。
そんなルサンチマンをこじらせて、酸っぱい葡萄をのどに詰まらせている限界物書きのアナタ。
ええ、わかります。
わかりますよその気持ち。
精魂込めて世界設定や伏線組んで話の構成考えて、やっとの思いで作り上げて投稿した小説が誰からも読まれない。
じゃあランキングに入っている作品はというと、アダルトビデオばりの長文タイトルと親の顔より見た展開な物語がズラリと並び、とても面白そうに思えない。
何故だ!
あんな脊椎反射で書いたような精神ポルノが、アダルトビデオ同然の低俗下劣な長文タイトルの三文駄文が読まれまくって、俺の高尚な小説が何故読まれない!
間違ってる! 世の中間違ってやがる!
作者も読者もバカばっかりだ!
なにがトレンドだ! なにがテンプレだ!
くっだらねえ!
そう思いながらも「ひょっとして、俺だって同じようにテンプレ作品書いたらみんなに読まれてランキング入り、そのまま書籍化とかしちゃうんじゃね?」
と考えて、好きでもない書きたくもない異世界恋愛や無双転生チーレムファンタジーを書いてみるも結局大して読まれない。
感想どころかPVも上がらない自作品のデータを見つめ、なろうのTOPページのランキング入りした作品に踊る「書籍化」の文字を睨み、枕を涙にぬらして呪詛を吐く。
何故だ!
何が違うんだ!
あのクソテンプレも、この妄想駄文も、アホみたいに読まれまくってるのに何故俺の作品は読まれない!
低偏差値で低能で社会の底辺なお前らに合わせて低俗な小説を書いてやったっていうのに、どうして読まれないんだ!
そんなあなたの気持ち、かつて精魂込めて書き上げた作品の一日のPVが4とかだった熊はよーくわかります。
だから、あなたが楽しそうになろう小説書いてる人達に「目を覚ませ! お前らは間違っている!」と、どっかの陰謀論にドハマリしたいわゆる「目覚めた人」が書くようなクソリプをなろうユーザーに送りつけたくなる気持ちもよくわかります。
熊もかつてはそうでした。
ですが、所詮クソリプはクソリプです。
剝き身ド直球のヘイトを相手に直接投げつけた所で、返ってくるのは良くて罵倒か拒絶の返事。
下手すりゃ晒されて炎上、通報されて垢BANです。
当然です。
敵意を向けた相手が理解を示してくれる人なんて、世の中まずいません。
オタクに優しいギャルくらい存在し得ない事でしょう。
そもそも誹謗中傷は往々にして規約に引っ掛かり何らかの罰則を受けます。
ちくしょう!
俺は、俺の居場所はどこにもないのか!
好きな物を書いても読まれず、流行りにも乗れない!
今じゃあれだけ好きだった物語を書く事も読む事も嫌気が差すようになっちまった!
この恨み、この怒り、一体どこにぶつければいい!?
どこなら俺を受け入れてくれるんだ!
そう嘆くそこのアナタ。
ヘイトに汚れ、怒りに我を忘れてしまったアナタを優しく受け入れてくれる場所。
それが、なろうエッセイなのです。
なろうエッセイ。
それはなろうの荒野にして紛争地域。
日々、様々なエッセイストが趣味や政治や社会問題、そして創作論について自論を語り、感想欄で血で血を洗うレスバが繰り広げられているなろう界隈でもちょっと……いや、かなり特殊な場所。
そんな、モヒカンの似合う世紀末物書き達が集うなろうエッセイでなら、アナタの怒りや憎しみも受け止めてくれるはずです。
なにせなろうエッセイのトレンドは、あろう事かなろう批判。
実際、ついこの間まで年間エッセイランキングの一位はなろうのランキング批判でした。
小説家になろうにありながらなろう批判がトレンドという、実に反骨精神に満ちたロックなジャンル、それがなろうエッセイなのです!
ヘイトは所詮ヘイトです。
敵意や憎しみを直接相手にぶつけても、それはただの規制や批判の対象にしかなりません。
ですがそれをエッセイに仕上げる事が出来れば、あなたのヘイトは見事なろうのトレンド作品へと昇華されるのです。
怒りも、憎しみも、肯定される場所。
それが、なろうエッセイなのです!
ああ素晴らしい!
ありがとう! ありがとうなろうエッセイ!
僕はここにいても良いんだ!
もちろん、小説家になろうの規約はエッセイでも同じです。
特定の個人を誹謗中傷するような内容は咎められますし、そもそもそれでは日頃やってる罵倒と何も変わりません。
読者があなたのヘイトを楽しめるよう、エッセイとして、読み物として仕上げる必要があります。
どういう言い回しなら読者は笑ってくれるか、どう書いたら共感してくれるか。
あなたのヘイトを楽しく読みやすく調理してあげましょう。
素材そのものの味を活かした直球ヘイトは、まあそれも結構読まれてランキングに載っちゃうのがなろうエッセイの恐ろしい所なわけですが。
ですがそれはただでさえ荒れやすい感想欄が爆発炎上しかねないので、やるなら遺書の準備をしてからにしましょう。
小説でしたら感想欄が荒れた所で「つまらん」だの何だのといった程度ですが、なろうエッセイが炎上した場合、その感想欄の荒れ狂い振りたるやカリフォルニア森林火災の如しです。
なんてったってコメントが長い!
どれ位長いかというと、エッセイ一本分位あったりします。
「お前それもう作品にして上げればいいじゃん!」と思わず口に出してしまうくらい、熱く長い反論コメントがカッ飛んできたりします。
とはいえ、その荒れっぷりすらなろうエッセイでは人気の兆候。
なにせエッセイ読みは「感想欄までが作品」と考えている人が少なからずおり、感想欄が荒れてる作品ほど注目度が高まるというぶっ壊れた裏ルールが存在するのです。
正に世紀末な方程式ですが、しかし闇堕ち物書きにとってこれほど相性の良いジャンルも無いでしょう。
ランキングに、トレンドに、テンプレに、怒りと憎しみを募らせクソリプぶん投げてる限界闇堕ち物書きのあなた!
ヘイトをただヘイトで終わらせるのでなく、エッセイに昇華させてみませんか?
もしかしたらあなたのヘイト、ウケるかもしれませんよ!
明日のエッセイランカーは君だッッ!
闇堕ち作家はエッセイを書け!……END
注、本エッセイはブラックジョークです。
誹謗中傷を推奨する意図はございません。
最後までお読み頂き有難うございます。
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