28(2024.6.24)
「それじゃあ、お留守番よろしくね。サム」そう言って、お母さんは買い物へ出かけました。
家の中にはサム一人だけ。怒られる心配のない、自由の身です。
さあ、何をして遊ぼうか。
サムはおもちゃ箱をひっくり返しました。沢山のおもちゃがやかましく音を立てて床に散らばります。どれも自慢のお宝です。
そこから輪投げを一組、手に取りました。手慣れた様子で輪投げ台を床にセットします。
サムが放った輪はそれぞれ④、⑤、⑥に収まり、横一列に輪が揃いました。
「調子はどうかね」背後で
「そうか」指揮官は
「ここに至るまで、実に長い時を要した」指揮官は上着のポケットから葉巻を取り出すと、
防護ガラスの向こうで、ついに土星がその全容を現しました。そこには失われたはずの環がありました。サム達がこめかみの
「土星の暴挙を止めるには、人類が開発した
サムの足元で
お母さんがやってきてテレビを消しました。勇壮な音楽がぱったりと止みました。
「今いいところだったのに!」抗議するサムに、お母さんは時計を指さしてこう言いました。
「早く寝なさい!」時刻は午後十時四〇分。窓の外では星々が眠たげに瞬いていました。
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