第6話 また会って



「「おはようございます!リク様!」」


アエツとレイモンが私に対して頭を下げる

顔をあげると嬉しそうな顔をしている


どうして二人がいるんだ......

そんな言葉を投げかけたいような表情で私はレフティさんの方を見るが

そんな思いのこもった視線しせん意図いとが分からなかったのか

どこか満足した顔でこちらをみている

……あとから話を聞くと

私たちが遊びをほって勉強をしていたところをアエツとレイモンのお世話をしていたノエルさんがその姿を見たそうだ

ノエルさんとはラングレー家直属のメイドで二人が泊まる時に止まっていた住居の管理を任されていたらしい

そのことをノエルさんがレフティさんに言って実現したらしい

そんなに勝手かってにしてもいいのかたずねると


「リク様の事は当主様から一任されていますし、アエツ様とレイモン様もりょう当主様からも任されていますのでご安心を……」


.......改めてレフティさんはいったい何者なんだ?

直接聞いたことはあるのだが私の質問に

のらりくらりとかわされた

聞いている時何か必死に隠しているようなそぶりをした気がしたがすぐにいつもの姿に戻ったが何か触れてほしくないことなのだろうか

後々教えとほしい......


それはおいといて今レフティさんを含めた四人が中庭に出て木剣を持っている

今から何をするかというとの練習らしい

この国では基本剣を持ちながら『魔法』を用いて戦うというスタイルのいわゆる魔法剣士が主流となっている。

なぜこの魔法剣士が主流だというと

あの本に出てきた勇者の出身地このメルタニオ王国であるらしい

勇者は魔法剣士みたいらしく魔法と剣両方使えていたという

その影響でこの国では昔から剣に馴染みがあり

王立魔法学園の試験において、実戦の試験においては剣術は必須となっており

剣の使用がほとんど一般化されている

その背景もあってかレフティさんから基本である剣を教わることになった

ちなみに魔法の方は転生する前にすでに習得済みで実際に使ってみたが前世とは違いはなかった


「剣を相手に当てる時に使う基本的な動作はなんだと思いますか?」


「……相手に剣を届かせるために相手との間合いを詰める?」


「そうですリク様。剣を相手に向けさせるには自分の間合いの範囲に近づけさせなければなりません。……そうゆうことで間合いやスタミナをつける為に基礎の体力訓練をしましょう。」




 ***




「……あと100回です。まだまだいけますよ。」


現在進行形で体力作りをしている

屋敷の周りを走ったり

きつい腹筋をさせた

今では剣の素振りをやらされている

(現在200回目)


......この量絶対7歳がやる運動量じゃないだろうコレ

一回アエツとレイモンが訓練がキツすぎて反発して剣を持ってレフティさんに対して勝負を挑んでいたが……


「う、うそだろ……」


「お、おぼえとけよ……あとから絶対に復習してやる……」



.......普通に素手でなんやかんやと瞬殺され大人しくなった




***


数日後


ずっとこの調子で訓練しているがまったくもって剣術の訓練をしてくれる気配がない

訓練のおかげで体力がついてきていることはアエツとレイモンも自覚しているらしいが

レフティさんからの訓練の量が倍になったりとしている

一応レフティさんにまだしないのかと言ったが……


「剣術教えるにはまだ足りません。」


と問答無用で一蹴された

そう言われたら絶望するしかない


***



さらに一カ月がすぎた頃......

さすがにあの鬼畜トレーニングをしていたらなかなか体力も以前とは異なり成長をしてきた


「それでは体力も基本レベルに達したようなので本格的に剣術の訓練を始めていきましょうか……」


「やったぜ!」


「ようやくですか.……」


各々おのおのにその言葉に対する反応を見せ、はしゃいでいるがその様子を見ていたレフティさんが一変するような言葉を発する


「では、まず実際にどのように動けるか試してみましょう。」


「「え゙......?」」


私の横から7歳児とは思えない

まるで声変わりがしたような低くかすれた声がふたつ聞こえた


---------------------------------



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

裏切られた善良領主は転生し悪役領主となる ナナシの文字 @nanashi-word

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ