第15話

筋肉質な身体をよく見ていると、体のラインが柔らかな曲線へと変化していく。

「おいおい、どうなってんだ? すげーな! 魔法なのか?」

筋肉質な体型は、戦闘用で魔力と脳力で維持しているのだそうだ。

筋肉は、鎧の代わりになるくらいの強度があるらしく、鎧を着用しなくてよいので、素早く動く戦闘スタイルに向いているそうだ。

見る間に、バスト、ウェスト、ヒップなどが、見事なまでの凹凸形状に完成されてゆく。

日本人の女性より肩幅も広く、身長も170cm以上あるから、海外旅行で見かける欧米人のような、迫力あるナイスバディだ。

固そうな筋肉質な肌は、程よい肉付きの柔らかそうな肌に変貌した。

ウェストから腰・ヒップ・太ももにかけては、一筆書きのように流れる曲線で彩られ、どの角度から見ても、滑らかな美しいラインを描いている。

上半身と下半身は、絶妙にバランスされており、バストやヒップや腰、どれかが一方的に大きいということはない。

鼠径部はキュッと切れ上がっており、ハイレグが似合いそうだ。

腹部には、6パックが見え、脂肪だけではない体型だと主張している。

ふくらはぎは、細く長く高い位置にあり、スラッとした美しさがある。

このバストは何カップなのだろうか? F、G? 完全に外人サイズだが、大きくても形が崩れることはなく、きれいな円錐を形作っている。

少し動いただけで、震度8の胸地震が起こる、超スライム軟乳なのに、見事に重力に抵抗し垂れる様子もない。

これだけのサイズだ、普通の人間なら腹部の方に垂れてくるもんだが、胸部の中央に堂々と座している。

スライム軟乳の先端には、小粒のピンクレディーズがツンと上を向いている。

デルタ部に真っ黒くろすけは、いなかった。

股間の最深部まではわからないが、そこ以外の見た目は、この世界の女性と変わらない。

オレは本当に、信実、美しいと思った。

全くエロイ目で、見ていなかったのかと言われれば、ジョンはしっかりお天狗様になっていたが・・・。

オレは我が家に、曲線の女神様、乳神様が降臨してくださったことに感謝し、ひざまずき、両手をあわせ彼女を拝んでいた。

「私はあなたを一生信仰します」

「なんだ、そのポーズは?」

「ア・・コホン、気にしないでくれ」

「ボーォと見てないで、よく見比べてみろホラそっくりだろ?」

彼女は全裸であるにもかかわらず、オレのの前でいろいろな角度に身体の向きを変えてくる。

たしかに、似ている。というか二人のいいとこどりをした様な体型だ。

これは絶対、ビキニ姿を拝んでみたいプロポーションだ。

と、ここで閃いた。名前を。

「たしかに、似てるな。というか君が一番きれいなプロポーションしていると思うぞ」

一応、持上げておくことにした。

「ほんとか? じゃぁ、私も曲線の女神に仲間入りできるか?」

なんでそんなもんに入りたいんだよ? 

と思ったが、彼女が妙にウキウキしているので、ノーと言えない日本人になってしまった。

「もちろんだよ。それにオレから、乳神様の称号も与えよう」

「ちちがみさま?」

「世界一、美しいオッパイをもつ女性に与えられる称号だ」

「世界一なのか!?」

「世界一だ」世界一に食いつくよね~。この娘。

「それと君の名前も思いついたぞ」

「なんて名だ?」

「二人の女神さまにあやかって、アリーシャってのはどうだ?」

「ウーン? この世界の名前は、よくわからない。私はいいと思うが、オマエは私のことをアリーシャと呼びたいか?」

「呼びたいな。それに君がもっと言葉に慣れて、自分でいい名前が見つかったら、それに変えたっていいんだし」

「そうだな。この世界の名前が決まったぞ。私は女神のアリーシャだ」

「それでは女神アリーシャ、コンビニ弁当でお昼にいたしましょう」

「よーし! この世界の食べ物楽しみだ」

彼女は全裸のまま、テーブルについた。

「へっ?」

「へっ?」

「裸のまま食べるの?」

「私は、家にいるときは、ほとんど裸でいるぞ楽だし。ダメか?」

真面目な顔で聞かれてしまった。

AV男優さんが、女性の裸を見すぎて性的興奮を覚えなくなった、と話しているインタビュー記事を読んだことがある。

オレはいつまでも、女の裸で興奮して、お天狗様になりたいんだよ。

頼むから、何か着てくれ~。

「この世界では、裸で食事することはいけない事なのか?」

「いや、そうじゃなくて。男の前で裸でいることが普通じゃないんだ」

中学生の頃は、ブラの肩ひもを見たくらいで、興奮していた。

それが今は、ブラジャーやパンティくらいでは興奮しなくなった。

じゃぁ、毎日女性の全裸を見ていたら? 見慣れてしまったら?

ジョンは元気にお天狗様になってくれるのだろうか?

愛情は大切だと思うが、愛情でお天狗様になるのだろうか?

やはり、性的な興奮が必要なんじゃないのか?

慣れてしまったら、ジョンは排尿作業専用に成り下がってしまうのでは・・・?

「男の前で裸になることなんて普通のことだから、私は見られても何とも思わないぞ。私の世界では日常的な事なんだ」

そんな世界も、一度行ってみたいが・・・。

女性の裸に興奮しなくなってしまったら、人生おしまいだ。

何かうまい言い訳を考えろー、考えろー。

「私の裸はきれいだと言ってくれたではないか。また適当に褒めたのか?」

「そうじゃない。・・ダ・・メじゃないんだけど、ジョンが高血圧症になってしまうんだ」

有無を言わさず、アリーシャはジョンをガシッと握ってきた。

「うわぁオ~、こらいきなり握るな」

「固くなってるぞ。もしかして、私の裸が、オマエの言っていたエロイ状況というやつなのか?」

「そ、そうなんだよ。アリーシャがずっと裸でいるとジョンもずっと高血圧のままなんだ。高血圧のままだと、病気になってしまうかもしれないんだ。だから服を着てもらえると助かるんだが」

「それは、まずいな。ジョンには健康でいてもらわないと困るからな。この世界のジョンは大変だな。わかった。何か着るものはあるか?」

ジョンの健康ではなく、オレの健康を考えてくれよ。

閃いた! よし! 彼氏のワイシャツ作戦発動!

オレは、自分の真っ白なワイシャツを持ってきて、アリーシャに着せる。

袖の長さを調整して、胸のボタンは上四つは開けておく、角度によって胸の谷間がチラホラ。

シャツの裾は、太もも上部が隠れる程度の長さだ。太ももセクシ~。

裸に白いワイシャツだけって、ウ~ン、エロイ!!

見えそうで、見えないところがいいんだよな~。

今度は、裸エプロンとか童貞を殺すセーターとか着てもらおうかな~。

夢がふくらむ、新しい生きがいができちゃったな。

「これだけでいいだろ? あれこれ着るの好きじゃないんだ」

「わかった。とっても似合ってるぞ。すっごくセクシィーだ! さすが女神さまだ」

「世界一か?」

「もちろん、世界一だよ」

アリーシャは、自慢げにポーズをとっていた。

セクシーポーズではなく、戦闘ポーズだった。

オレは明日のやることリストに、アリーシャの服を探すを追加した。

この美貌に、この素晴らしいプロポーションだから、きっと、白いTシャツにジーンズだけでも、十分オシャレに見えてしまうタイプだろうな。

羨ましいな。オレもランボーみたいな、筋肉体型のカッコイイスタイルになってみたい。

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