七不思議 3.心の想いの偽鏡《Fake Mirror》

「あれ?芽雷メラちゃん!なんか、テンション高いね。どうしたの?」

「ん?テンション高くないよ。でも、強いて言うなら火神かがみくんに会えるからだよ。」

「ここじゃな、火神かがみがいる七不思議のところは......。怒られんかな......。」


はぁ......火神かがみくんに会えるのか......。

火神かがみくん......火神かがみくん......早く会いたいよ......。

来葵コンくんにも火神かがみくんにも早く会いたい......。

どうしよう、何故かすごいドキドキしてる火神かがみくんに会うだけだよね?

あっ......これから来葵コンくんや故雅玲こがれ姉さんにも会いに行くんだった。


火神かがみお兄ちゃん!火神かがみお兄ちゃん、遊びに来たよ!」

「珍しいな、りんが来るの。りん、遊びに来てくれてありがとな。(頭を撫で)」

「なぁ、火神かがみ。ワシには目もくれんのか?仲良いじゃろうに......。」


やばい......。緊張しすぎて......教室の中にすら入れない......。

でも、みんなは普通に教室の中に入れてる。緊張しすぎだなぁ......。

火神かがみくん、ここからは絶対届かないだろうけど大好きだよ......。


「あれ?なんで教室の中、入ってこないんだろう?ねぇ?死夢シィムおじさん。」

「そうじゃなぁ......。もしかしたら、緊張して入ってこれんのかもしれんな。」


死夢シィムさん、恥ずかしいけど図星です......。

緊張しすぎて、教室の中に入れないです......。誰か助けて......。

どうせなら、火神かがみくんに迎えに来てもらいたい......。


「ほら、一緒に行くよ?芽雷メラちゃん......。(小声)」

「うん、ありがとう。りんちゃん......。(小声)」


火神かがみくんを抱きしめに行って......火神かがみくんに抱きしめてもらいたい......。

りんちゃんは、このためにわざわざ頭ポンポンしてって頼んでくれたんだ......。

ありがとう、りんちゃん。私、頑張るからちゃんと応援しててね。


「じゃあ、私は先に行ってるね。あとからちゃんと入ってきてよ?」


火神かがみくんのいる教室の中に走って入る


「........火神かがみくん!久しぶり......!(火神くんを抱きしめる)」

「えっ......芽雷メラ?すごい久しぶりじゃん!(優しく抱きしめる)」


火神かがみくんに抱きしめられるのはすごく嬉しい。

早く来葵コンくんにも会いたい、火神かがみくん......来葵コンくん......。


芽雷メラがいるの?芽雷メラ......ガチじゃん......。」

来葵コンくん......会いたかったよ......。(泣き出しながら)」

「おぉ、大丈夫?来葵コン、どうしよう......。芽雷メラが泣き出しちゃった......。」


ごめん......大好きな二人が目の前にいるから......めっちゃドキドキしてる。

これ、駄目なのかな......。胸が苦しい......これが恋ってやつかな......?

火神かがみくんと来葵コンくんに告白したほうが良いのかな......。

頑張ってみよう、フラれても......ショックだろうけど大丈夫......だよね?


「ねぇ、火神かがみくん......来葵コンくんふたりとも......大好き!」

「えっ......芽雷メラ、それ......本気で言ってるの?すごい嬉しいな。」

「僕もだよ、すごい嬉しい。芽雷メラに好かれられるのが嬉しいよ。」



これって......もしかしてフラれちゃったのかな?

もし、火神かがみくんと来葵コンくんにフラれて嫌われたら立ち直れない。

どうしよう......火神かがみくんと......来葵コンくんから離れられない......。

もしかしてこれ......私、火神かがみくんと来葵コンくんに依存してる......?


「大好きだよ、芽雷メラ来葵コンも俺も芽雷メラのこと大好きだから。」

「だからさ、死夢シィムさんが芽雷メラを好きって言った時に嫉妬してた。」


そうなんだ、でもなんか可愛いな......。

私が大好きだから死夢シィムさんに嫉妬しちゃってたんだ......。


夏呉芽なごめちゃんと故雅玲こがれ姉さんにこれから会いに行くんだけど一緒に行く?」

「行くよ、俺たちの芽雷メラを取られないようにするためと大好きだから......かな?」

「同感、芽雷メラとはずっと一緒にというか......ずっと芽雷メラの傍にいるからね?」


嬉しい、このずっと幸せな時間が続けばいいのに......。

はぁ......みんなとずっと一緒にいたいよ。でも、みんなと一緒には居れない......。

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