第9話 リハビリはストイックに
あまり治療に積極的に動いてくれない病院に対して不満が溜まっていた所で、身内からも転院を勧められ、自力でスマホを使ってベッドの上で病院探しと電話で問い合わせを繰り返しました。
診察をしてくれる病院を見つけたことを告げると、一度退院しなくてはならなかったため、一旦実家に身を寄せました。
猫ちゃんが添い寝してくれたのがとっても嬉しかったです。
診察を受け付けてくれた病院では、麻酔科の医師がエコーを見ながら丁寧にブロック注射を打ってくださったのですが、あまり効果が無かったために入院となり、硬膜外ブロックにて痛みの緩和を行ってもらいました。
硬膜外ブロックは、脊椎の中の硬膜(能脊髄を包んでいる膜)の外側に細いチューブを入れて、点滴のように麻酔液を入れて持続的に痛みをとるものです。
転院から3日後、首から麻酔薬の入ったボトルをぶら下げて、リハビリが始まりました。
最初の激痛から一か月半ほど寝たきりだっため、杖や手すりや歩行器なしでは、5歩を歩くのが精いっぱいで、あまりの体力の衰えに正直驚きました。
実はこの時は、数年前に右ひざを負傷した後ずっと続いていた激痛があり、入浴時以外はサポーターを付けていないと歩くことも寝返りも出来ないほどだったので、そのことも伝えて、一緒に治療してリハビリをしてもらえないか相談しました。
「ついでに治しちゃいましょう」とありがたいお言葉を頂いて、腰だけではなく膝の運動療法と行動療法もセットで行ってくれました。本当に感謝です。
これが2020年1月18日頃の事です。
小説は、スマホの小説執筆用のアプリを使っていたのですが、2月に入った頃にアプリの開発会社から、出版を定年退職をされた元社長を講師としてお招きして小説教室を開催するというお知らせが発表されました。
小説教室へ参加するには、2000文字のフリーテーマのショートショートを投稿して、審査の結果で合否がくるとのこと。
しかし、その締め切りは2月29日。
「参加したい……」 その一心でリハビリを頑張りました。
午後2時にリハビリ科に行って運動療法を1時間ほど行っていたのですが、それ以外の時間は病棟の廊下を歩いて自主トレをしてくださいと言われたこともあり、食事の時間と消灯時間以外は、真冬に汗が出るほど歩き続けました。
大好きなB’zの中でも、励まし系の歌を聴きながらとにかく歩き続け、リハビリと自主トレのお陰もあって、2月中旬に退院することができました。
日本舞踊も歌も自主練習をストイックにやる癖がついていたのが功を奏した感じです。
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