第7話 激痛からの絶望

 ストレスも痛みのトリガーになるというのは経験上分かっていたのですが、2019年の夏頃、当時勤務していた職場で私にとっては難易度の高い仕事を押し付けられます。

 仕事だし、大変でも面倒でもやるしかない。


 自分なりに調べながら仕事を進めていたのですが、2019年11月に、突然腰に痛みが走りました。

 最初は何度も経験しているぎっくり腰かと思い、翌日から仕事を休んで安静にしていても、良くなるどころか悪化して行き、ついには激痛で歩けないほどに。


 直感で「これは麻酔を打たないと駄目なレベルだ」と思いながら、救急相談センターに電話をし、同じ新宿区内で麻酔科の医師がいる病院をいくつかを教えてもらいました。


 教えてくれた病院に電話をして、痛みに対して麻酔を打って対応できるかを尋ねると、「できません」「できる当直医がいない」という回答ばかり。最後の1軒が「できる医師はいますが明日の診察で」ということだったので、予約をしてその日は半泣きで眠りました。


 救急相談センターに自力でタクシーに乗って行くように勧められながらも、痛みで座ることができないため、介護タクシーについて尋ねると何社か教えてくれたのですが、繋がらないか繋がっても「予約で2週間待ちです」と言われ、どうすることもできませんでした。


 立ち座りで腰に負荷がかかると痛みが増すため、排泄行動も泣き声を上げながらという程でしたので、自力で打開策を考える力も余裕もありませんでした。


 翌日、痛みはさらに悪化したため、仕方がなく救急車を呼んでもらい、予約していた病院に運んでもらいました。


 救急隊の方々も私が本当に痛がって動けないため、しびれを切らして無理やり担ぎ上げられた時は、激痛のあまりけたたましい叫び声をあげてしまいました。本当に、とにかく味わったことのないような激痛でした。


 病院では自分が線維筋痛症であり、激しい痛みが長引くことがどれほど脅威かも伝え、直ぐにブロック注射を打ってくれるようお願いするも「MRIを撮ってみないことには……」と言われ、そのまま入院。


 その病院にはMRIが無かったため、まずは検査センターに移動できるようになるまで(移動は自力でタクシーを呼んで行ってくださいという無理難題)、点滴と飲み薬(リリカ)で様子を見ましょうということになりました。


 しかし、この後ずっと痛みは治まらずブロック注射を頼んでも同じ理由で断られ続け、病院側に掛け合って介護タクシーを手配してもらい、MRI撮影をしてもらうと、「椎間板ヘルニアにはではないためブロック注射は打てません」と言われました。

 入院してからこの日まで1か月が過ぎていました。


 さすがに「入院を長引かせるだけの口実だったのかな」と思わざるを得ませんでしたし、病院に不信感しかなかったので転院を希望したところ「紹介のしようがないから自力で転院先を探してくれ」と言われました。

 本当に、病院からも線維筋痛症に対して理解を得らえないことがあるんですよ。


 ちなみにこの時の入院生活では、激痛のために歩行器を使ってトイレに行く以外は、寝たきりで過ごし、2週間はシャワーにも入れませんでした。


 シャワー入浴では、激しい痛みのために嘔吐をすることもありました。

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