第6話 作戦会議

 今日は、白ちゃん黒ちゃんと念願の図書館に来ている。

 やっと、やっと来れた……もっと早くに来たかったんだけど、義母たちにあれやこれやと仕事を言いつけられ、中々身動きが取れなかった。


 図書館は、この世界について色々勉強するには一番最適。無料で解放してくれているので、お金を持ってない私には最高の勉強場所といえる。


 まだ十歳! 私の人生これから!


 義母たちにザマァしたら、この国を出て自由に旅しても良いかもね。

 あんな侯爵家に未練などない。 

 楽しい未来にする為に、努力は怠らないようにしないと。


 今日はこの国の婚約や結婚について詳しく調べにきた。

 何故かと言うと、皇子と婚約解消し義姉と婚約したのに、やっぱり私と再び婚約。などと出来てしまうのがあると、怖いからだ。


 ーールチィ!! 見つけた。この本とか? 王族について書いてあるよ!


「本当? ありがとう白ちゃん」


 ーーふむ。うーん……なるほど。


 図書館に来てビックリしたんだけれど、白ちゃん黒ちゃんは文字が読める。なんなら古代文字まで、聖獣って凄いんだなぁ。


 ふむふむ……王族は、婚約破棄したら次の婚約者とは絶対に結婚しないとならないため、次の婚約者選びはかなり慎重なるか……!


「よっし! きたぁ!」


 私はちっちゃくガッツポーズをする。

 義姉と婚約したら解消出来ないのね! やたっ。


 王妃教育なども十三歳の魔力測定を終えると成人と見なし、はじまる。

 うわぁ、後三年したら王妃教育がはじまるのか。

 そんなのもちろんしたくない。


 今回のタイミングで、絶対に婚約破棄を成功させないと!

 ある意味このチャンスをくれた義姉に感謝だね。


 私は念話で二匹に話かける。周りには二匹の姿は見えていないから、こう言う時は便利。


 ーーあのね、後1週間したら義姉の適性検査が教会であるでしょ? 白ちゃんが心配だから、側にいた方が良いと思うけど……あの二人は私のこと絶対に連れて行ってくれない筈だから、どうしようかな? って考えてて。


 ーーそれは絶対だよ! あんな臭いのといた後は、直ぐにルチィの良い匂いに癒されないと……僕死んじゃうよ。


 自分で言って想像したのか、白ちゃんがパタンとわざと倒れる。


 こんなに嫌がって、うーん……どーしたら。義母たちは朝一に行くだろうし。朝一は何か仕事をさせられるし。


 ーーなぁ? 朝の仕事って大体掃除が多いよなぁ。まぁ仕事って言うくそばばあの嫌がらせだからな。


 朝の事を思い出したのか、黒ちゃんが嫌そうな顔で話す。


 ーーあっそれならさ、浄化魔法を使ったら一瞬で綺麗になると思うよ!

 浄化魔法を部屋綺麗にするイメージで使えば、ルチィの魔力なら一瞬でピカピカになるよ。妖精達にもお手伝いお願いしたら良いよね?


 ーーなるほど、それだとお掃除がすぐに終わるかも! 白ちゃん天才


 ワシワシッっと白ちゃんを撫でる。


 ーー俺だってそれくらい気づいてたし……。


 黒ちゃんが拗ねてるのでどっちも愛でる。はぁー可愛い。癒し。


「!!」


 もうこんな時間! 早く帰らないと義母や義姉に見つかったら大変。


 今日は良い情報が知れて良かった。

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