神に勝るもの
あと「5」という状況。誰も動くことが出来なかった。動いたら死ぬからだ。師匠は吐血したまま動かない。気絶しているのだろう。湯崎さんだって土下座した姿勢で気絶している。俺の横にいた久能さんも今失神した。俺の膝も震えている。「愛宕山の神よ助けてください」そう手を合わせる彼女は泣いている。目の前が霧に包まれた。今の内だと師匠や湯崎さん、久能さんも車の陰に運び俺たちも物陰に隠れる。「**********」霧が晴れると目の前にあるだるま落としは燃えている。「かん」「かん」「かん」金づちで叩く音がこだまする。「4」「神さんがやられたんか」榊さんが言う。「**********」白鳥さんは目から血が流れていた。「あああああぁぁぁぁぁ」と叫びながら宙を舞い空に消えていった。「あいつは愛宕山の新しい神んなっちまった」榊さんが悲しそうに空を見る。「自分榊っちゅうもんです。自分は神さんより弱いからあんたぁには勝てんのよ。でもなぁ自分今いる人達を逃がしたいんや」そう言い印を結ぶ。「あんたらぁ自分忘れんなやぁ。覚いて後世に語り継いでなぁ」そう言い手を銃の形で燃え続けるだるま落としに向けている。俺たちはありがとうと車に乗った。
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