真実
「ドン ドン ドン ドン」ナイフを構える先輩の足を見るとバチを指で挟み太鼓を叩いていた。なんなんだこの人と考えていた。もう俺はどうすればいいか分からなかった。師匠が「はっつ」と三日月宗近を振りかぶった。「ぶしゃ」と床に青い液体が落ちる。瞬間太い針をこちらに飛ばした。「無理」と言いい構える先輩を尻目に俺は世界がゆっくり見えた。先輩はやはり早い。だが、針を避けるには十分だった。先輩が俺をかばいながらも何本か針が来る。その針を指で跳ね返す。なーんだゲームとそんな変わんないじゃんと笑う。気づくと先輩が見ていた。「後輩、私は救えなかったもう少し強ければすべてはじけたのに。一日だったが楽しかったぞ」そう言い手を合わせる。「いきてますけどー」俺が言うとこの世の物じゃないかのように俺を見た。「あんた、え、なんで死んでないの、は?しねし」もはや彼女は俺を死ねという。「はー」とため息を出す俺に「ユウくんやっぱりこの仕事向いてるよ。岩戸よりさ」そんなことを言うので「私だって頑張ってるもん」と先輩は拗ねてしまった。「でも俺ぇいつ死ぬか分からんじゃんだから俺ぇが死んだら君に任せたいんだ」そう続ける師匠を「私めっちゃ頑張ってるんだよーなんで、ずるいじゃんこんなの」と泣いてしまった。「ごめんユウくん岩戸をさ慰めてきてよほらちょうど三日月だし俺ぇやることあるからさー」と電話をしに行ってしまった。とりあえず俺たちは外に出て秋の終わり特有の夜風にあたった。
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