国と仲良し

ちょうど話が終わったらしく「岩戸、三日月宗近を東京国立博物館に電話して持ってきてもらいなさい。これぁ一筋縄じゃいかねーかもな」と腕をまくった。俺は木崎さんと猫を別の部屋に移動させる。猫にひっかかれまくったが、すべて移動させることが出来た。木崎さんと談笑していると先輩に呼ばれた。もうすぐ三日月宗近が届くらしい。確か三日月宗近は平安時代に作られた日本刀だろう。相手を一瞬で切り裂くことが出来る代わりに刀を持つ自分自身も危険にさらされるという伝説もある呪の道具なのだ。4か月前呪具の動画を見ていてよかったと思う。そう思いながら外で待っているとサイレンが遠くで聞こえた。治安悪と思いながら空を見る。今日は三日月か。気が付くと目の前でパトカーが止まった。「ご苦労様です。こちらが配送したという証明書で、こちらがレンタルしましたよーっていう書類です。あとで皇居宛てに書いてもらう書類と都知事の許可書。警察の許可書と東京国立博物館の貸出書です。この三日月宗近は国宝なので丁寧に扱ってください。破損した場合の書類と金額が書いてあります。では」そういう警察官を見送り長方形の木箱を慎重に持った。

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