【短編】3匹の子ブタ~一匹だけ変なの混じってる~
MrR
オオカミは逃げていた
Side オオカミ
=どっかの平野=
オオカミは3匹の子ブタを狙っていた。
一匹、二匹目は楽勝だった。
問題は三匹目。
ジェイソ〇・ステイサ〇が子ブタの衣装を身に纏っただけのような、スキンヘッドで体格が引き締まった渋い髭オヤジ。
昔飛び込み選手とかしてそうだ。
身体能力もヤバそう。
銃の扱いとか、なんなら車の運転も得意そうだ。
「待ちやがれオオカミ野郎!!」
今現在オオカミは逃げていた。
全力疾走だ。
自分こんだけ速く走れたのか? と驚くぐらいに逃げ回っている。
後ろから追いかけまわしてくるのは日本製のラリーカーだ。
運転席から拳銃を発砲してくる。
キチンと二発ずつ撃ちながら弾道補正をしつつ、狙いをつけてくる。
的が大きい胴体をきている。
「テメェを今日の夕飯にしてやらぁ!!」
そう言いながら子ブタの恰好をしたオジさんが拳銃を乱射してくる。
逃げ回るのも限界が来ている。
いっそ接近戦を挑もうかと思ったが、なんか負けそうなビジョンしか思い浮かばない。
そうこうしているウチに市街地まできた。
だがそこでも執拗に追跡してくる。
隙あらば車で轢き殺そうとしてくる。
「ぐぉ!?」
そして遂にオオカミは車で轢き飛ばされ、近くの喫茶店のガラスの窓をぶち破って店内をゴロゴロと回る。
「キャー!? オオカミよ!?」
「てかオオカミよりヤベー奴がいる!?」
「ステイサ〇だわ!?」
「逃げろ!? 銃撃戦が始まるぞ!?」
客の悲鳴が上がる。
客たちはオオカミよりも子ブタの方に怯えている様子でした。
一体過去にこの町であの子ブタは何をやらかしたのでしょうか。
「そして子ブタが店のドアから入って店員に「俺の名義で窓修理しておいてくれ」と言って近づいてくる。
その子ブタは、オオカミにはまるで死神に見えた。
「ちょっとついて来てもらおうか?」
そう言って腕を掴もうとするがオオカミは振り払う。
逆に襲い掛かろうとする。
だが子ブタはさも平然と腕をへし折り、顔面に一発拳を入れた。
「ここじゃちょっと不味い」
オオカミはブタに連行されました。
この時オオカミは、映画トラン〇ポーター(ステイ〇ム主演)みたいに、(口封じで殺されるのかな?)と思いました。
☆
その後、オオカミは死を回避できました。
もう二度と子ブタたちに手を出さない事を誓いました。
真面目にカタギとして町の駐車場係として働いています。
あの子ブタは何をしてるのんでしょうか?
ふとそう思った時でした。
駐車場に黒いスポーツカーに乗って現れました。
何やら追われているようで一八〇度ターンからバック運転を決めて拳銃を追ってのフロントガラスに撃ち込んでました。
その後激しい銃撃戦。
車の爆発、炎上は当たり前。
子ブタのコスプレをしたオッサンが次々といかつい追っ手(たぶん軍隊崩れか何か)をあの手この手で殺戮していきます。
オオカミは我先にと逃げ出しました。
あの子ブタはマジでなんなのでしょうか。
町一体を焼き尽くす勢いで銃撃戦をおっぱじめて、最終的にはヘリが墜落したりしして、翌日には「また会ったな」とか言って行きつけのカフェで偶然顔を合わせた時はオオカミは心臓が止まるかと思いました。
(遠いところにいこう……ああだけど、なんだかんだで顔を見せに来そうだ)
などと思いながらオオカミは「奢りだ」と子ブタのおじさんに差し出されたけど、恐怖で全然味が楽しめないカフェを口に含みます。
その後、オオカミは結局遠いところに引っ越しますが、屈強な元プロレスラーのハゲ頭のドウェ〇ン・ジョン〇ンみたいな子ブタのコスプレしたおじさんと「妹だ」らしい、金髪白人美女(子ブタの設定どうした……)と一緒にやってきて国際的な悪の秘密結社と激しいドンパチに巻き込まれる事になりました。
めでたしめでたし。
【短編】3匹の子ブタ~一匹だけ変なの混じってる~ MrR @mrr
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