「さすがに今これを買ったら、明日死ぬ前に、今日後悔しそうだと思った。だからやめた。」
このさらりとした一行が、どうしてこれほど私の心を染めるのか。
きっと湖ノ上茶屋の足の裏には、ジャンピングホッパーがついている。
そこがどんな泥の沼でも、血の池地獄でも、何か楽しんでやろうという根性のようなものがついている。
遊び心というのでもない。天使のいたずらでもない。
コメディアンとも違う。ショートストーリーテラーでもない。
これが何かといわれると、湖ノ上茶屋さんなんです。
びょーんびょーんと飛んで行って、私の心はついでに押されて、その優しいまなざしの奥にある失われることのない子どもの心が、今の世に生きる私たちにはとても眩しい。
光です。
どうかこの方の作品を、多くの方々に。