名前かぁ、名前ねぇ。

 登場人物の名前はとても大事です。ファンタジーにおける国・都市名もそうです。では、どのような名前が好ましくて、どのような名前があまり良くないのかを考えてみます。


Ⅰ.あまり良くない名前

 体験したこととして例を挙げると、バンドの名前を都市名や国に使うのは良くないです。その単語が出るたびにバンドの持つイメージが邪魔してくるので、ストーリーに入り込めません。

 また、性的なイメージを連想させる名前も良くありません。理由はその名前から性の方にイメージが引っ張られてしまうからです。

 その他には擬音語にも使われる名前です。例えば「ダン」と言う名前は机の上を叩く「ダンッ」と被り、読者が困惑する可能性があります。


Ⅱ.好ましい名前

 ファンタジーについて言えば、あだ名が付けやすい名前です。あだ名で呼ぶキャラクターが1人ならば、そのキャラクターのセリフだと認識させることができます。

 拙著「シャルロットに呼ばれて」では「タンヤオ」と言うキャラクターを「タンちゃん」と呼ぶ人物(ロン)を1人にして、「タンちゃん」という文字列で、その人物(ロン)のセリフだと認識させました。

 ラブコメであれば、なかなかいない名字ですね。友達に同姓同名がいると現実の世界と物語の世界が混同してしまう恐れがあるので、そこを防ぐ意味でも有効だと考えます。(実際につけることができるのは、主人公1人かプラスもう1人くらいですかね)


Ⅲ.その他

 登場人物のイニシャルを変えることが有効です。理由はイニシャルが出てくるシーンで、その文字から誰のことだかわかるからです。(逆にイニシャルを被らせて誰だかわからなくさせるのも手です)

 あとは執筆の際キーボードを打つ流れを、分けるという意味でもイニシャルを変えると便利です。

 具体的には「ロン」と「タンヤオ」ならば、「R」からの手の動きと「T」からの手の動きで、スタートの1文字目から打つ流れが決まる。

 「ロン」と「ラルフ」ならどちらも「R」なので、「R」スタートでも手の動かし方が変わり、その結果少しだけタイプが遅くなると考えます。(慣れてしまえば関係ない話でしょうけど)


 エピソード、イベント書く上でも名前が効いてくることがあります。拙著「エンチャンター、追放されたテイマーに声をかける。」では「リーン」という女性キャラが貴族のカーン伯爵と結婚したら「リーン・カーン」になり、アメリカ合衆国元大統領「リンカーン」の名言「人民の人民による人民のための政治」となるだろ、という小ネタを入れることができました。(偶然の産物)


 ん? いろいろ名前のことを語っていたけど、そんなの自由につければいいじゃんって?


 うん。そうだと思う。(上記の考察は何だったんだ?)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る