【再戦】迷いの森を踏破する攻略【ワンガル】#10
ぼんやりした夢から覚めると、チェストの時計は七時を差していた。土曜の朝にしては早起きだ。
適当に着替えてリビングに出る。レディはいつも通り資料に目を通していた。
「おはようございます。よく休めましたか?」
「おはようございます。おかげさまですっかり回復しました」
「それは何よりです」
「少女たちはどうしてますか?」
「リト以外はもう起きて活動しています。そのうち、誰か顔を出すでしょう」
一昨日の幻影少女戦のあと、星はアリシアとモニカにしか会っていない。それぞれが心安く過ごしているならそれでいいが、もし苦しい思いを抱えているならホームに顔を出してくれるといい、と考えている。少女を支えるのが星の役目だ。
レディの朝食は安定しつつある。パンの焦げ目も薄くなったし、目玉焼きも原型を留めている。粉末のスープも濃すぎず薄すぎず、ちょうど良い辺りを推移していた。
朝食を済ませ、緑茶とともにひと息つく。ホーム画面にはまだ誰も顔を出していない。おそらく、休日の星はまだ起きていないと思っているのだろう。
「レディさん、俺は神経を研ぎ澄ませる儀式を行います」
「何をなさるのですか?」
「これです」
星は棚に立てかけてあった据え置き機を手に取る。
「それはなんですか?」
「これはゲーム機です。これを使って、
「なんだか難しそうです」
「難しいですが、気合いを入れるために心頭滅却しようと思います」
「そうですか。では、私はお邪魔をしないように、今日の作戦を練っておきますね」
「ありがとうございます」
ヘッドホンを装着することで難易度が多少なりとも下がるゲームだが、少女たちがホーム画面に顔を出すかもしれない。ここはイヤホンでのプレイが望ましいだろう。
ひとつ深呼吸をして、ゲームを開始する。作戦会議の時間も考えると、二十分程度で
門が開くと同時に意識を画面に集中させる。一瞬の戦いとまでは言えないが、安定の勝利を導き出すことができるだろう。
星は過集中も可能な性質だ。
襲いかかる敵を
そのとき――
『司令官! おはようございます!』
元気いっぱいなその声に気を取られた一瞬、星は些細なミスを犯してしまった。
それはもちろん『
「あー!」
暗い画面いっぱいに表示された『You dead』の赤文字に声を上げる星に、ホームに顔を出していたポニーが目を丸くする。
『すっ、すみません! 何かお邪魔をしてしまったようです!』
「いや、大丈夫……。入り口付近に戻されてたし、あと四分でクリアはどっちにしろ厳しかったから……」
『そ、そうですか……?』
「鷹野、やっと集中が切れたか」
「え?」
かけられた声に振り向くと、ソファで惣田と青山がゆったりとコーヒーを飲んでいる。
「えっ、いつの間に……」
「十五分ほど前にいらっしゃいました」と、レディ。「星さんはお気付きになられないようでしたが」
「俺たちが声をかけても気付かないのに、ポニーの声には気付くんだなあ」
「重要性の違いかな」
「なんだと」
腕が鈍ったな、などと考えつつ星がゲーム機を片付けているあいだに、レディが星の湯呑みに緑茶を注ぐ。三十分以内クリアと宣言していたため、それに合わせてお湯を沸かしていたようだ。
「おはよう、ポニー。元気そうだな」
『はい! 丸一日、お休みをいただきましたから! リトに至っては一昨日の夜からずっと寝ています』
「さすがのロングスリーパーだな」
『昨日はご挨拶もせずすみません。今日からまた頑張ります!』
「うん。よろしく」
ポニーはいつもの笑顔を取り戻したようだ。他の四人も鋭気を養い、決意を新たにしたことだろう。エメラルドの森はすでに作戦が決まっている。最後まで立派に務めてくれるはずだ。
「今日はエメラルドの森を攻略しようと思う。出撃の用意をしておくように、みんなに伝えてくれ」
『承知いたしました!』
「十三時頃にまた通信を繋いでくれ」
『かしこまりました。さっそく伝えて来ます!』
ホームの通信を切って、ポニーは勢いよく駆け出して行く。その元気な姿は、星に安心感を与えてくれた。
「元気になったみたいでよかったよ」
ダイニングテーブルに移動しながら青山が言う。惣田も安堵の表情を浮かべていた。
「この調子なら、今日の攻略には万全で挑めそうだね」
「そうですね。作戦を再確認して、午後は攻略完了を目指します」
「途中までしか行けてなくても、攻略の実績は残るんだろ? 残り半分なら楽勝だろ」
前回の「エメラルドの森」での攻略は、幻影少女と出会ったことにより中断せざるを得なかった。そういった不測の事態が起こらなければ、問題なく最奥まで攻略できるはずだ。
[【再戦】迷いの森を踏破する攻略【ワンガル】#10]
「はい。お時間となりましたので、始めていきましょう。こんにちは、実況の月輔です。解説はお馴染み、案内女神レディさんです。よろしくお願いします」
『よろしくお願いしま〜す』
***
[こんちは!]
[幻影少女戦はどうなったんかな]
[今日はクリアできるといいな]
[今日も頑張れ〜!]
***
「今回は前回と同じ編成になります。2マス目まで攻略した実績は残っておりますので、3マス目から攻略開始となります。さっそく進んで行きましょう。アリシア、進んでくれ」
《 はい! 司令官! 》
***
[アリシアちゃーん!]
[今日も元気いっぱいだ]
[頑張れ〜!]
***
ドット絵のアリシアは1マス目と2マス目を通過し、3マス目に到達する。エメラルドの森は全部で5マス。幻影少女が同じダンジョンにふたり以上が出現することはないため、問題なく進んで行けることだろう。
――【 索敵開始 】
「さあ、本日の第一戦となります。今回も方角を見失わないようポニーちゃんにスキルを発動してもらっています」
『魔力消費は時間経過と比例するため、速攻でクリアしたいところですね』
《 索敵完了! 前方に四体、後方に三体! 戦闘開始します! 》
「さあ、始まりました、第一戦。前方のポケットラット四体はエーミィとモニカの速力に追いつけるはずもなく、後方のアリシアの弾丸とリトの連射に沈みます。戦闘少女の完全勝利です!」
『素晴らしい戦闘! いつにも増して美しいです!』
《 戦闘終了、ですね。お疲れ様でした 》
***
[最下位御三家なら何体でも倒せそうだな]
[最下位御三家はもう敵じゃないな]
[このまま最後までいってくれ!]
[また途中で中級以上が出ないといいけどな]
[フラグ建設中止しろ]
***
ステータスボードは惣田と青山に任せてある。ふたりが何も言わないということは、特に異常は見られないようだ。
「アリシア、異常はないか?」
《 はい! 特に問題ありません 》
「よし。じゃあ、次に進んでくれ」
《 はい、司令官! 》
アリシアのドット絵が4マス目に向かって行く。視聴者の言うように、これまでのダンジョンでも遭遇した4マス目の中級以上の魔物に
「ポニーちゃんは方角を見失わないためのスキルを常時発動させていますが、主戦でも戦闘に参加することはできるのでしょうか」
『主戦の前に回復薬を使用すれば参加することも可能です。とは言え、ポニーちゃんの疲労度によります。もし疲労度が高ければ参加させないことも考えたほうがいいでしょう』
星はステータスボードを確認する。疲労度の数値は低く、このままであればポニーなら「なんてことない」と言うだろう。ポニーがそれでいいのなら、無理に制止する必要もない。
「さあ、少女たちが4マス目に到達したようです」
――【 索敵開始 】
「3マス目が計七体の出現となりました。4マス目はさらに増えるのでしょうか」
『その可能性が高いですね。主の住処に雑魚魔物は出現しないと考えると、ここが山場かもしれませんね』
――【 敵影見ズ 】
画面に表示された文字に、星とレディは眉をひそめる。これだけ最下位御三家が生息している中、アリシアの索敵に一体も引っかからないというのは不自然だ。
「アリシア、近辺に魔物の気配は?」
《 気配は感じますが、索敵で感知されなかったということは、敵意を持っていないということになります。周囲に魔物はいるようですが、こちらに攻撃しようとしている個体はいないようです 》
「なるほど……。これは無視をしてもいいということでしょうか」
『はい。敵意のない魔物であれば深追いする必要はないでしょう』
「わかりました」
青山がトントンと机を指で叩く。何か気付きがあるようだ。星はふたつのマイクをオフにする。
「ポニーちゃんに回復薬を飲ませておいたほうがいいと思うよ」
「わかりました。ポニー、回復薬を使用してくれ」
《 かしこまりました! 》
星はステータスボードを確認する。持たせていた回復薬はランクの高い物で、魔力はほぼ満タンまで回復する。しかし、疲労度の回復量はさほど多くない。疲労度の回復薬も持たせてあるが、併用すると魔力酔いを起こす可能性がある。
「ポニー、疲労度はどうだ?」
《 問題ありません! 主戦でも活躍してご覧に入れますよ! 》
ポニーならそう言うと思っていた、と星は小さく笑う。疲労度は数値としてもさほど高くなく、他の四人と協力すれば戦闘終了まで充分に戦い抜くことだろう。
「よし。じゃあ、次に進んでくれ」
《 はい、司令官! 》
アリシアのドット絵が5マス目に進んで行く。最下位御三家は小動物とそう変わらないとレディが以前に言っていた。いつかそうだったように、少女たちが自分を狩る強者だと認識して怯んで逃げ出したのかもしれない。敵意がないならわざわざ探し出す必要もないだろう。
***
[俺だったら疲れて「活躍してみせる」なんて言えないな]
[さすがポニー! 期待してるぞ!]
[流星弾が見れるかな]
[今日は誰が特異攻撃を使うんだろ]
[わくてか]
***
「さて、ついに主戦となります。トレント戦ではどういった点に注意したいですか?」
『はい。トレントはエルナルラと同じ巨木の魔物ですが、エルナルラのような特殊な作戦は必要ありません。火属性に弱く、リトちゃんの魔法を多用することになりますね。木の枝をつるのように伸ばして攻撃して来ますので、その点に注意したいところです』
「はい。では、少女たちが5マス目に到達したようです」
――【 索敵開始 】
ここまで、戦闘少女たちの戦いぶりは安定している。幻影少女との戦いで及んだ動揺は、すっかり
《 索敵完了! 種類はトレント! 育成具合は中程度! 戦闘開始します! 》
「さあ始まりました、トレント戦。躊躇いなく駆け出したエーミィ、モニカ。トレントの枝が長いつるのようにふたりを追う! しかしふたりの速力とは圧倒的な差があるぞ! 容赦なく炎の雨を注ぐのはリト・ワイズマン! 追随するアリシア・モーメント! トレントを翻弄しているようだ!」
『素晴らしい連携! この調子で攻め込みたいですね』
***
[今回は炎属性が有効なんだ]
[単純な戦闘で少女たちが負けるわけないな]
[美しい戦闘だ]
[みんな頑張れー!]
***
「連続スキル使用の疲労を一切も見せないポニー・ステラ! 固有スキル『流星弾』が炸裂だ! このまま制圧できるか!?」
『少女たちを信じましょう!』
戦闘少女たちの戦いは安定している。圧倒的な戦力差があるが、トレントの表皮がリトの炎で焼けてもすぐに再生していることは、司令室の四人には一目瞭然だった。このままでは消耗戦となってしまう。少女たちの体力や魔力も無限ではないのだ。
少し乱暴に惣田が机を叩くので、星はマイクのスイッチを切る。
「見ろ、鷹野。リトが特異攻撃のチャージに移ってる」
「確かリトちゃんは『スピードチャージ』のスキルを持っていたね。このまま他の四人で気を逸らせないかな」
「……いえ、リトの特異攻撃では厳しいかと」
レディが硬い表情で言う。星が先を促すと、レディは重々しく口を開いた。
「リトはすでに多くの魔力を消費しています。チャージを完了することができても、一撃で倒せるかどうか……」
「そうか……。特異攻撃を使って倒せなかった場合、リトはその後の戦闘に参加できなくなるのか」
「リトちゃんの魔法なしでは厳しい戦いかもしれないね……」
***
[難しい顔してる……]
[こんなに圧倒的に見えるのに、勝てない可能性があるのか?]
[これだけの攻撃をくらっても倒せてないのが現状だ]
[特異攻撃を使えばいいんじゃないの?]
[特異攻撃で倒せなかったことなんてないじゃん]
[問題は誰が使うかなんじゃ?]
***
「……それなら」
ステータスボードを手に、星は意を決して顔を上げる。
「特異攻撃“改”だ。リトの魔力を誰かに与えるんです」
「現状ではそれが最善でしょう」
「特異攻撃“改”を使うだけの魔力が残っているのは……」
ステータスボードを指す星に、他の三人は力強く頷く。戦闘に入る直前、魔力をほぼ満タンまで回復した少女がいる。
星は通信用のマイクのスイッチを入れた。
「リト、チャージした魔力をポニーに渡すんだ」
《 りょうか〜い 》
リトはいつもの軽い調子で応えつつ、真剣な表情で杖を構える。その目標を、拳を握り締めて見せるポニーに定めた。
星は配信用のマイクのスイッチを入れる。
「人知れず特異攻撃のチャージに入っていたリト。しかし、残された魔力では一撃での撃破は厳しいものとなります。と、なれば……残された方法はただひとつ」
『彼女なら、きっと期待に応えてくれるでしょう』
***
[これは……!?]
[ついに!?]
[おお! まさか!?]
[え、何が起きるん?]
[全力で期待]
[正座しよ]
[頑張れー!]
[なんかよくわからんけど頑張ってくれー!]
***
「さあ、リトの杖から放たれた鮮やかな光がポニーを包む! 美しく背筋を伸ばし弓を構えるポニー! 番られた矢から溢れる淡い藤色の光がポニーを覆う!」
《 さあ! いざ、尋常に! 》
「ポニーが纏う魔力に敏感に反応するトレント! しかしその攻撃がエーミィとモニカを越えることはない!」
『ポニーちゃん! 頑張って!』
《 特異攻撃・改!
「天を突くポニーの矢が光の槍となって降り注ぐ! もはやトレントに逃げ場はない! 雷鳴の如く轟く炎がトレントを包み込んだ! トレントに再生の余地はない! 戦闘少女たちの大勝利です!」
『よく頑張りました! 花丸です!』
《 ポニー・ステラ、いつでも全力です! 》
リザルト画面で明るく笑うポニーの表情は、安堵と達成感に満ちていた。
***
[特異攻撃改キタ━━━(゜∀゜)━━━!!!!]
[待ってましたー!]
[ハラショー!]
[美しい共闘だった]
[みんなお疲れ様ー!]
[司令官たちもな!]
***
「みんな、お疲れ様! 見事だったよ」
『とっても誇らしいです』
星とレディの賞賛に、ポニーはまた拳を握り締める。
《 ありがとうございます! 私こそ、とても誇らしいです! リトのおかげですけどね 》
《 ボクじゃ倒せなかった可能性があるから、司令官たちの判断は大正解だよ〜 》
《 見事な采配です! 》
「ありがとう。今日は回復薬である程度の回復をして、速やかに帰還してくれ」
《 はい! 作戦終了します! 》
***
[作戦終了ー!]
[作戦終了おめでとう!]
[みんなお疲れ様ー!]
[よく休んでね!]
[いいもん見たな]
***
「はい。リトちゃんのスピードチャージからポニーちゃんの特異攻撃改まで見事な連携でしたね」
『はい。リトちゃんのスピードチャージの速度に追いついたポニーちゃんは立派です』
「胸熱な展開でしたね。では、今回の配信はこの辺で。次回の攻略についてはSNSをご確認ください。また次回にお会いしましょう。みなさん、お疲れ様でした」
『お疲れ様でした〜』
***
[おつ!]
[司令官たちもお疲れ〜]
[少女たちにええもん食わしたれよ!]
[みんなよく休んでね〜]
[次回も期待!]
***
配信を切った星は、深く息をついた。最後に確認したステータスボードでは、アリシアとエーミィ、モニカは体力値、リトは魔力値、ポニーは疲労度の回復薬を使用したようだった。問題なく帰還することだろう。
「いやー、見事なもんだな。メーターが満タンになるのが一瞬だったな」
「ポニーがその速度に耐えられなかった可能性があると考えると、一種の賭けだったね」
「戦いは一瞬の判断が勝敗を分けます。以前にモニカが言っていたように、彼女たちの能力は私たちの想像をはるかに越えるのですよ」
「それを信頼するのも司令官の務め、か。俺だったら特異攻撃改に踏み込めなかったかもしれないな」
「僕たちだったら少し尻込みしてしまう判断ではあったね」
「星さんはずっと間近で少女たちを見ていらっしゃいましたから。厚い信頼が少女たちの力となるのです」
「少女たちも俺を信用してくれているからできたことですよ。危険を伴う判断ではあったから……」
「それこそ、モニカが言っていた、鷹野は少女たちが期待を上回ることができるのを知っている、ってことか」
星が指示を出したとき、リトのチャージはすでに80%に達していた。それをほぼ0%のポニーに渡すことは、ポニーの体に負担をかけることでもあった。もしポニーの鍛錬が足りていなかった場合、その圧に耐えることはできなかっただろう。星は、ポニーの鍛錬の量を信頼しているだけである。
「ちょうどいい時間だな。ユーバーでも頼んで少女たちの帰還を待とうぜ」
「ふたりはもう帰ってもいいよ」
「冷たいこと言うなよ。俺たちだって無事に作戦終了して安心してるんだぞ?」
「まあ……」
「ユーバーというのはなんですか?」
不満げな星とは正反対に、レディは耳慣れない言葉に興味を惹かれていた。惣田が説明すると「ツーハンのようなものですね」とレディは楽しげだったが、星はどうしてもレディの「ツーハン」の発音の「ツー」が気になっていた。
『司令官! レディ様! ただいま帰還いたしました!』
アリシアの明るい声がホームから聞こえる。作戦の疲労感は一切も見受けられなかった。
「お疲れ様。修復は済んだか?」
『はい! 今日も見事な采配でした! リトのスピードチャージにポニーが追いつけるのは、私も初めて知りました』
「俺たちにとっても賭けではあったけど、ポニーは期待を上回ってくれたな」
『へへ、照れますねえ〜』
画面外からポニーの嬉しそうな声が聞こえた。
「ポニー、今日はよくやってくれたな。見事だったよ」
「とっても素敵でしたよ。花丸です」
『ありがとうございます! へへ、司令官たちのおかげで、みんなの役に立てるって自分に証明できた気がします』
ポニーは以前、自分を役立たずだと言っていた。その気持ちを払拭してやることができたようだ。
「これからも期待してるよ」
『はい! 全力で頑張ります!』
少女たちが休息のためにホームから離れて行くと、惣田がすでに料理の出前を注文していた。レディのために珍しいだろうからと中華にした、と言う惣田に、レディは「チューカとはなんですか?」と目を輝かせた。星はやはり「チューカ」の「チュー」の発音が気になった。
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