第96話 アリス先生の次回作にご期待ください(再)
こうして、200年前の物語「ラブきゅん学園
さて、今度こそ私は、何もすることがなくなってしまった。
あれからフェリックス
なお、その後のみんなの話であるが、まずデイヴィッド様とアンナさんは、あのままご夫婦を継続。なんせアンナさんは、いつでも私とすり替わるように、私に外見を似せて挙式を行った。つまり、私と背格好がそっくりのフェリチャーナ姫の姿で公務を行えば、あの時の来賓たちにも申し訳が立つ。替え玉の替え玉という、見事な着地を見せた。
これまでは、次期辺境伯のデイヴィッド様が、部下のアンナさんを従えるといった形だったが、あれからすっかり立場が入れ替わり、フェリチャーナ姫に献身的に
アンナさんことフェリチャーナ姫は、義母グロリア様と意気投合。どちらも次代で一族を率いるために高度な教育を受けてきたため、教養的にも戦略的にも哲学的にも、非常に相性が良さそうだ。二人とも、夫を差し置いて、ズッ友の様相を呈している。
残りの
蛇足ではあるが、遠い皇国では例の四人組が盛大に挙式を挙げ、非常に仲睦まじく暮らしているとか。ジュリアンは、女らしい押しに弱いため、迫られると断り切れずに
というわけで、暇だ。超絶暇である。
「暇ったって、お嬢…」
私に構ってくれるのは、攻略ルートすら存在しない夫と、来世まで待つとかいう、眠そうな龍神だけ。もうこうなったら、食べるしかない。私に残された唯一の娯楽、それは食だけだ。そう、この世界に足りないもの。それは米だ。
「探せ!この世の全てをそこに置いてきた!」
「どこだよ…」
「何をだ」
とぼけた三人組で、米という財宝を探す旅に出るのだった。俺たちの冒険は、これからだ!
アリス先生の次回作にご期待ください。
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