歴史・地理系の元ネタ(第11話~)

第11話

・プロペライオン←プロピュライオン。プロピュライア。神殿の前庭。ギリシア語のpro(前)+pylaion(門の複数形)。

・シェケラ←シケラ。天然の蜂蜜と果汁のみで自然発酵させた、ウクライナの伝統的な蜂蜜酒。

・キンメタイ←キンメリオイ(紀元前9世紀~前7世紀頃、南ウクライナにいた騎馬民族。後にスキタイに追われる)+スキタイ、サウロマタイなど。

 なお、クリミア半島の古名タウリカは、キンメリオイの末裔であるタウロイ(スキタイ系として扱われることが多い?)に由来する。

 タウリカの呼称は元々は半島南部の山岳地帯を指していたが、後に半島全体に拡大した。


第12話

・マクハリ=メッセニア←メッセニア地方。ギリシア南部、ペロポネソス半島の南西部にあたる肥沃な地域。それゆえに領土拡張政策を採るスパルタに狙われ、隷属させられた。数度の戦争・反乱を経て、独立を回復したのは前371年、レウクトラの戦いの後となる。

・カニクロス将軍←エピクロス。古代ギリシア、ヘレニズム期の哲学者。彼の思想は一般的に「快楽主義」と呼ばれる。しかし彼自身は精神的快楽を重視しており、肉体的快楽はむしろ「苦」であると考えていた。

・アセクサゴラス←アナクサゴラス。古代ギリシアの自然哲学者。宇宙やあらゆる物質は多種多様の無数のスペルマータ(種子の意。物体を構成する最も微少な要素)の混合によって生じるとし、はじめはただごちゃ混ぜだったスペルマータがヌース(理性)によって次第に分別整理され、現在の秩序ある世界ができあがったというのが彼の根本思想である。

 ところで、この名前、元の方がやばない……?


第13話

・三途の川(シメローン)←アケローン川。ギリシア神話における、冥界を七巻きするステュクス河の支流であり冥界の入り口。

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