第二十八話 戴冠式

「皆の者。集まってくれたことを感謝する。これよりグレイス帝国次期女王陛下の戴冠式を始める。」


今日はこの国の女王がコール様からシャーロット様に変わる大切な日でこれからの未来の為の第一歩の記念すべき日でもある


「グレイス帝国民の皆様、この度は集まって頂き誠に感謝してます。私はまだ15という年齢ですがこの国で15というのは立派な成人であります。私はグレイス帝国が大好きでこれからの未来はコールお母様…コール女王陛下から私…シャーロットに託されました。グレイス帝国という国を…皆様の愛するこの国を私は責任を持ってより良い国にしたいと存じ申し上げます。どうか見捨てる事無く私と共にグレイス帝国を良くしていきましょ!」


「「「「おおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」」」」


「「「「シャーロット様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」」」」



私は城の窓の隙間から見ていた。周りの群衆はシャーロット様のご挨拶に返事するかのように盛り上がった。シャーロット様愛されてるなぁ。何故城の中にいるかって?それは第一王女である祈織の護衛で城の中にいるんだよ。祈織自らとグラス様、コール様婦妻からご指名だからね。


「相変わらずシャーロット人気ね」


「祈織姉様も人気ですわよ?」


「メア、あんたも人気でしょうよ」


「そんな事ないですよ?祈織姉様には負けますもの」


「わたしは龍耶だけに好かれていればいいし」


「お熱いですわね♡」


「それを言うならメアのところも一緒でしょ?」


「華龍様はとても素敵な方なので…/////」


「はいはい。ごちそうさま」


華龍姉をここまで愛してる子初めて見たよ。華龍姉さん見た目も性格もあんな感じなのに。もしかしてメア様の前だけは違うのかな?まぁいいか…それを指摘する様にツッコミを入れる様にリアンが……


「しかし姫神姉妹は罪だよね。姉妹揃って女たらしだし」


「そ、そんな事ないってやだな〜〜。ね、りゅうちゃん♪」


「そうかなぁ。それに祈織以外興味無いし眼中にないかな」


私はリアンの言葉に対して華龍姉さんの言葉に対しても本心を言った。それを茶化す様にリアンは


「龍耶と祈織熱々だね〜♪やけちゃうなぁ〜」


それに釣られて華龍姉までも


「ラブラブ過ぎて眩しい!お姉ちゃん目が開けられな〜い♡」


こいつら…あとでしばく。私はリアンに反撃する様に


「シャーロット様とはどうなの?リアン?」フッ


その言葉にリアンは耳と顔を赤くして両手で顔を隠して伏せてしまった。なんだこいつ…可愛すぎんだろ。シャーロット様がリアンに好かれたの分かる気がする。祈織が1番可愛いんだけどね


「龍様そのぐらいにしてあげてくださいな?リアンはこう見えてピュアですので」


「シャーロット様。ご挨拶は終わったのですか?」


「はい。終わって来てみたらリアンがあの状態だったので」


「まぁリアンは自業自得というか…」


「リアンは昔っから墓穴掘るよね」


私がシャーロット様と話してると癖なのかワザとなのか祈織は私の左腕にしがみついて会話に入ってきた。祈織さん胸当たってますって……そんな様子を見てたシャーロット様がこちらを見て微笑んでいた


「ところでシャーロットとリアンはいつ結婚式挙げるの??シャーロットが完全に女王陛下になったんだし式は挙げないとでしょ?」


「そうですね。リアン?式はいつ挙げましょうか??」


「おーいリアン。愛するシャーロット様が聞いてるわよ」


「え?はっ!あぁ…いつが良い?私はいつでも大丈夫だけど」


「それならこの日は??」


「いいですね!リアンこの日にしましょ!」


「そうだね!この日にしようか」


華龍姉ナイス!流石だわ。シャーロット様とリアンはお互いの意見が一致したみたいだ。私も早く祈織と結婚したいなぁ……そう思っていたらふと祈織と目が合ってお互い顔を真っ赤にして顔を伏せてしまった。私と祈織は二人の結婚式の事を思い浮かべていたからだ。私達も早く結婚したいよね祈織。キミとはこれからもずっと一緒にいたい。私はキミの事が誰よりも大好きで愛してるから

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る