第二十五話 キミとこれからの未来へ

「ふふん♪バイス様公認龍耶の嫁はこのわたしに決まったわね♪」


「愛龍母さんもシオン母さんも祈織の事凄く気に入ってるからね。聖霊魔族が認めるほどの何かがあるんだろうね。シオン母さんは人間だけど」


「わたしも龍耶もハーフだけどね」


「そのツッコミはいらないでしょ」


私は祈織の冷静なツッコミにツッコミ返した。祈織って結構冷静よね


「あ!そうそう!!蛇女と志帆が近々デートするみたいだよ龍耶」


「へぇー…ん?もうデートの約束までしてるの!?あの二人!!進展早くない??」


「きっと運命の相手同士なんだよ。うん!絶対にそう!!てか蛇女はさっさと志帆と結婚しちゃいなさいな!!オーホッホッホ!!」


「めちゃくちゃキレがいいね祈織。流石私の嫁だね」


「当然でしょ!…って今、龍耶の口から私の嫁って!!!待って!!今!!/////////」


「ん?どうしたの??」


祈織は何故か真っ赤にしながら取り乱してる。私、変な事言ったかしら…??


「自分で言うのはいつもの事だけど…!他の人に言われるとその…恥ずかしいというか////////と、とにかく!今のは聞いたからね!!前言撤回したら許さないんだから!!!/////////」


「ふーん…変な祈織。そんな祈織も可愛くて大好きだけどね」ニコッ


「こ、このバカ龍耶ぁぁぁぁ///////////////」


え?まぁいいや。それに前言撤回はしませんけどね。祈織は私の可愛い嫁なので。そんな私と祈織のやり取りを後ろから見ていた志帆とバイス様は…。


「なにこのバカップル…はやく結婚しろ。そして子を成せ」


「はーはっはっは。本当に面白いな龍耶と祈織は。やはり私の目に狂いはなかったな」(ニコニコ)


志帆、そのツッコミはどうかと思うよ。バイス様は相変わらずですね。ははは…。


「それでバイス様。愛龍母さん達は今何処へ?」


「あぁ、姉上達は先代の墓に御報告に行ってるところだよ。自分らの娘が次期に聖霊魔族の王になる事と無事にここまで元気に育ったという事をね。私も叔母として嬉しい限りだ。それと聖霊魔族を絶やす訳にはいかないしな。部下達が途方に暮れるのは見たくないし…姉上もその気持ちが強いからね。本当にキミには感謝してるよ龍耶。ふふっ」ナデナデ


「バ、バイスさま〜恥ずかしいですよ///////」


私はバイス様に髪を優しく撫でられた。叔母が愛おしく姪の髪を撫でる様に…久々の感覚で私は小さい頃を思い出していた。

そっか…聖霊魔族とは言え人間と変わらず家族もいても帰る家もあるし生きてるんだもんね。愛龍母さんとシオン母さんが出会った事により聖霊魔族と人間との間にずっとあった確執は失われ今は聖霊魔族と人間が共に歩んで行ける世界になった。だからこそ聖霊魔族と人間の間に生まれた私と祈織が導いていく。そう。これからの未来の為にも私は聖霊魔族の王として生きる選択をしたんだ。キミと共に……。


第一部 第4章 龍と姫と幼馴染編 [完]

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