龍の娘とワガママお姫様

第二十三話 龍と姫と時々ジェラシー

「で､ケープとアルメリアはめでたくお付き合いできたみたいだけど…志帆と蛇女はどうなったのよ｡邪魔者はあと蛇女だけなんだけど？」

「志帆とベリンダも無事お付き合いしたでしょ？祈織､忘れちゃった？」

「ま､まままさかっ！わたしが忘れるはずないでしょ！いやだなぁ〜あはは」

あ､これ完全に忘れてたパターンだわ｡長年祈織と一緒にいる私だから分かる事なんだけどね｡これも愛故に

「祈織のそういうところも嫌いじゃない｡そういうところも含めて祈織好きだよ」

「ちょっ…待って！近いっ！近すぎるから龍耶さんっ/////////」

「それはそうよ｡だってキスするつもりであなたの近くに来たのだから｡いいでしょ？」

「あのー龍耶さん？」

「なに？」

「何かに嫉妬してます？」

「さぁね？」

「わたし､知らぬ間に龍耶がやきもち妬く事してた感じ？」

「どうだろうね｡…因みに今は私と祈織だけ｡これヒントね」

二人っきりの時に祈織の口から他の子の名前が出てきて少し…いやだいぶモヤッとした｡これは言わばやきもちである｡嫉妬であり独占欲でもある｡私だけを見て欲しいという私のワガママな気持ちだ｡大好きで愛しい祈織にはなるべく迷惑をかけたくない｡でも自分のこの感情を抑えつけて置くのも後々体にも精神にも響く｡惚れた弱みってやつね

「わたしと龍耶だけ…」

「そう｡私と祈織だけ｡二人っきりの時は…？」

「あっ……ごめんね！龍耶💦」

「大丈夫って言いたいけど流石に堪えたかな｡至近距離に迫ったらあの反応だったし…二人っきりの時は私だけを見ていて欲しいし他の子の名前は極力言わないで欲しいなって｡あなたの事心から愛してるからこそそう思っちゃったの」

「急だったしそれに龍耶の顔､凄く綺麗だからあの至近距離から迫って来られたら恥ずかしくて//////その…本当にごめんね！あと改めて…そこまでわたしを思ってくれてたの嬉しいかな//////」

「うっ…///////」

ズルいよ祈織｡そんな事言われたら許しちゃうじゃん｡私って本当に単純だなぁ｡そんな祈織も可愛すぎるし愛しさが込み上げてくる｡出来るなら今すぐにでも抱きしめて頭を…髪を優しく撫でてあげたい｡大切に愛を込めて

「祈織｡私こそごめんね？祈織は祈織のペースがあるんだし他の子が気になるのは分かる｡あなたに迷惑かけないようにいい子で居ようと思ってるのにこうして迷惑かけちゃったから…本当にごめんなさい」

「龍耶…｡そこまで自分を責めないで？あなたはわたしの事が大好きで大好きで堪らないんだよね？そこまでわたしを思ってくれてるの本当に幸せなんだよ｡龍耶に愛されてるんだなぁってだからそんな悲しそうな顔しないで…ぎゅっ」

「祈織……あなたって本当に」

本当に優しい｡優しすぎるよ…もっと好きになっちゃうよ｡あなたがいないと生きていけない体になっちゃいそうだよ｡ううん…もう､あなた無しの人生なんて信じられない｡私はあなたが大好き…世界中の誰よりも愛してる｡離してって言っても絶対に離さないから…だから私から離れていかないでね？

「龍耶」

「祈織？」

「愛してる｡これからもずっと一緒にいるからね｡この先何があろうとあなたを離す気ないし誰かに譲る気もないから安心して」

「ありがとう｡私も愛してるよ祈織｡私も祈織と同じ｡どんな事があろうと祈織を離さないし誰にも渡さないから」

私と祈織はお互いの気持ちを再確認し強く抱きしめながらお互いを求めるように唇を重ねた