第二十二話 ケープとプロポーズ
「ケープ様!しっかりしてください!祈織も心配してますので」
私は放心状態のケープ様の肩を両手で掴み揺さぶっていた。祈織は羨ましそうにケープ様を見ていた。いや祈織さん?そんな羨ましそうに見ないでくださいよ。私に触れられてるのがそんなに羨ましいんですか?あとでハグして頭なでなでしてあげるから。そんな事思ってるとケープ様が意識を取り戻した
「あれ…わたくし何故、龍耶様に両肩掴まれてますの?まさか…!そんな龍耶様ったら…/////」
「いやそれは違っ…」
「おかえり女狐♪またお眠りになさります?」ニコニコ
ケープ様とんだ勘違いです。それと祈織さん、しとしとした黒い嫉妬心が出てますよ。私の事大好きすぎるでしょ祈織さん。可愛いなぁ♡
「…で、どうして龍耶様がわたくしの肩を?」
「女ぎつ…ケープがアルメリアにプロポーズされて放心状態になったのを龍耶が両肩を掴んで現実に戻したのよ。実に羨まし…ごほん。龍耶に感謝しなさい」
「はぁ…なるほど。最後なんか聞こえた気がしますけど聞かなかった事にしますわ」
「ありがとうケープ。あなたのそういうところ嫌いじゃないわ」
ケープ様が最後の所にツッコミ入れようか迷ったみたいだけど機転を効かせて言わなかったの本当にいい子だな。というか祈織さん、最後羨ましいって言いかけたよね?
「まさかアルメリア様にプロポーズされるとはね。ケープ様も隅に置けませんね」ニコッ
私はケープ様に笑顔で言った。その時、隣にいる祈織から黒いオーラが解き放たれた気がしたが…気のせいだということにしよ。ふむ
「ケープ。アルメリアからプロポーズされるなんていいじゃない♪そのままゴールインしちゃいなさいよ。ね♪」ニコニコ
「で、でも…////////」
「ほらほら〜♪♪」ニコニコ
その笑顔怖いですって祈織さん…。しかも私に抱きつきながらその牽制というか圧がやばいというか…流石、グレイス帝国(元)次期女王陛下候補だけあるわ。笑顔が怖いけど可愛すぎるって思ってしまう私も大概だけどね
「良い機会だと思いますよ。アルメリア様も本気そうですし。先ずはお付き合いからだとアルメリア様が言ってましたからご結婚に関してはそれからでも遅くないと思います。私と祈織も先ずは恋人からですので」
「あら、そうでしたのね。祈織の事だから今すぐに結婚しますわ!みたいな勢いかと思いましたし」
「ケープ…あなたの中のわたしってどういうわたしよ」
「何も考えずに突っ走る破天荒でワガママなお姫様かしら?」
「うっ……」
「あながち間違えでもないけど、祈織はちゃんと先の事を考えて行動する女性だよ。素直じゃないところあるし受け身だけど私の事をいの一番に考えてくれてるから。ね、祈織」
「はぅ…///////」
私はケープ様の中の祈織像をちょっと覆す様に祈織への援護射撃をした。祈織さん、押しに弱いのは相変わらずだね。大丈夫、私があなたを守るから
「よし!わたくし、アルメリアのプロポーズお受けしますわ!!」
「その意気です!ケープ様!!」
ケープ様はアルメリア様のプロポーズを快く受ける事になり二人はめでたくお付き合いを開始するのであった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます