第十七.五話 龍と姫様と誓いのピアス
わたしがあの女性(ひと)に恋をしたのは忘れもしないあの日…。これはわたしが心からあの女性(ひと)に惹かれていく幼少期時代のお話
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「祈織。そろそろ貴女の誕生日パーティーの準備をするから着替えてらっしゃい」
「はーい。お母さま、お父さまは?」
「陛下は知り合いの方とお話してるの」
「そうなんだ」
「えぇ。ほら、今日は貴女が主役なのだからいっぱい可愛くしないとね♪」
「お母さまおさないで〜💦」
わたしはお母さまに押されるまま専属メイドのリザと着替え室に向かった。
2時間後……
「ふぅ…こんな感じでどうでしょうか?王妃様」
「あらあらまぁまぁ〜♪祈織凄く可愛いわ〜♡」ぎゅっ
「お、おかあさま…くるしいぃぃ」
「あら、ごめんね♡」
全くお母様は…。はぁ……
「あ!そういえば祈織に紹介したい子がいるのよ。お母さんの友人の娘さんなんだけどね?祈織と同い年だったかしら?」
「ふーん……」
えっ?なにそれ??わたしと同い年の女の子???初耳なんですけど?わたしは興味無さそうに返事したが内心凄く気になってる…まさかこの後…わたしの今後を変える運命の出逢いを果たすとは誰が想像したのだろうか。神様がいるのならば神様が仕掛けた何かだろう……。
場所はパーティー会場がより近い広場である
わたしはパーティーまで時間があるので広場を散歩してた。その時、後ろから走ってきた人がわたしに気が付かずにぶつかってきた。その拍子でよろけたわたしは噴水へと落ちて……?いやこれは…
「…大丈夫?ケガはしてない?」
「えっ?う、うん…だいじょうぶ/////」
「そう。それならよかった。ああいう人って周りに気付かずに行動してるから気をつけてね。あなたの可愛い顔にキズでもついたら可哀想だから」
「お、お名前聞いても…よろしいですか?/////」
「龍耶…。姫神龍耶。あなたの名前は?」
「祈織。祈織・フォン・グレイス」
「そう。ありがとう。それと次…今後も気をつけてね。”””グレイス帝国のお姫さま”””」
「えっ…今なんて……」
「それじゃまたあとでね」
「ちょっ…待って!りゅうかぁ!!」
わたしは初めて出逢ったはずの女の子にグレイス帝国のお姫さまと呼ばれた。それがわたしと彼女が出逢い初めて会話したものだった。
場所はパーティー会場。
「あぁ、祈織。紹介しよう…パ…私の知り合いの姫神愛龍とその奥さんのシオンだ。そしてこっちが長女の華龍と次女の…おい、愛龍。彼奴は何処に行ったのだ」
「龍耶ならバルコニーにおるぞ?何もこういうパーティーは興味が無いとな」
「相変わらず生意気な…ごほん。という事だ祈織。…祈織聞いておるか?」
「りゅうか……。はっ!お父さま聞いてませんでしたわ。ごめんなさい💦」
「まったく…龍耶といい。祈織といい」
「まぁまぁ陛下。今日は祈織の誕生日パーティーですし、ここは大目に見ましょ。ね?」
「うっ…グラスがそういうのなら」
「ね、お父さま!わたし、将来りゅうかと結婚しますわ!!」
「…はっ?」
「あらあら〜♪」
「まぁ〜りゅうったら♪もう姫様の心を掴んでしまったのね♡」
「カッカッカッ!!実に面白いぞ!祈織と龍耶よ!!」
「りゅうちゃんすごい!!」
その頃バルコニーにいる龍耶は……
「くしゅん!風邪引いたかな…確かにこのカッコウじゃさむいか」
再びパーティー会場内で
「そうと決まれば誓いの証のピアスプレゼントしないと!」
「おい待て!祈織!!パーティーはどうするのだ!!!」
「そんなことより、りゅうかの方が先よ!!」
「ククク…破天荒なところ本当にコールそっくりだな」
「なっ!愛龍…貴様……」
わたしは彼女に…姫神龍耶という世界でただ1人の女性(ひと)に完全に落ちた。この先何があろうと例え恋のライバルが現れようとわたしは龍耶が大好きだ。絶対にわたしのものにすると決めた
後日。
「りゅうか、これあげる//////」
「ん?これって…」
「グレイス帝国代々から伝わる誓いの証のピアスだよ」
「なんで私に?」
「りゅうかをわたしのお嫁さんにしたいから」
「はぁ…(普通にしてれば可愛いのに)」
「なに?」
「いやなんでもない」ツンケン
『すき』
「えっ?」
「りゅうかだいすき!いますぐにわたしのお嫁さんになって!!」
「今はむりかな…。大きくなったらね」
『やくそく!』
『わかった。やくそくする』
わたしと龍耶は将来結婚する事を約束をそのピアスに誓い合った。
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