第十話 聖域(サンクチュアリ)
あの後、私と祈織は用事があって愛龍母さんとシオン母さんと共に聖霊魔族が集うとある場所に来てた。
「愛龍母さん、ここって…」
「あぁ、龍耶には懐かしい場所ではないか?」
そう。ここは私が小さい頃に生まれ育った聖霊魔族の聖域(サンクチュアリ)である。
「りゅうはここで生まれてある年齢までここで暮らしてたのよ。姫様…祈織様は初めて来た場所でしょうから」
「ここが龍耶が生まれて育った場所なのね…素敵な場所ね。空気が澄んでて小鳥の囀りが聞こえてくる」
「特にここは聖域の中でも一番神聖なる場所だ。コールが護っていた場所は魔族がたくさん暮らしてる禍々しい場所だがな」
「コールお母様はそんな所を護っていたなんて」
「コール様の完全なる姿が海龍神のリヴァイアサンですからね」
「そうなんだ…知らなかった」
「無理もないわよ。祈織はコール様の完全なる姿見たことないんだもん。私は幼少期に少々ね。と言っても遠目だったけど」
「幼少期か…龍耶と初めて会ったのも幼少期だったね。あの時の事は今でも覚えてるから」
そういえばそうだ。私が初めて人間界に降りたあの日…祈織と運命の出逢いを果たした日。
祈織は覚えてなかったって言ってたけど実際は覚えてたのね。時が過ぎ16歳になりあの日に街中で偶然祈織に巡り逢えたあの時、私の名前を知らないフリしてたのは祈織なりの表現だったのかな?本当に面白くて一緒にいて飽きないわね。ふふっ
「ねぇ祈織。これから先、どんな事があっても私を信じて。私がもし、人の道を外しそうな時は全力で止めて欲しい。祈織を信じてるから」
「任せて!その時が来たら絶対に止めてみせるから!この命に代えても」
「ありがとう。祈織」
「どういたしまして♪」
「愛龍様、龍耶は良い子に育ちましたね。それに大切な人も出来て本当に…」
「シオン。泣くにはまだ早いぞ。取り返しがつかなくなる前にバイスの娘を説得しなくてはな」
「はい…。そうですね」
「龍耶。お前ならもう気付いてると思うが魔力が制御されただろ」
「これなら仮に魔力が暴走したとしても大事にはならないと思う。あの娘が何かやらない限りは…」
「龍耶…。」
「大丈夫よ祈織。あなたを置いて私は先に逝かないから」ニコッ
「うん!絶対にだよ!!」
「約束する。あなたと私の未来に誓って」
「それでは参るか。決戦の地へ」
「うん!」
私と祈織…母さん達は聖域(サンクチュアリ)を背にあの場所へと向かった
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〖ふふふっ♡お姉様にやっと…会えるのね♡あぁ〜今から楽しみすぎてゾクゾクしてきましたわ♪〗
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