第一部第2章【聖霊魔族】第七話 隣国のお姫様
???〖こんな所にいたんだぁ♪……ふふっ。お姉様みぃ〜つけた♡〗
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お城のとある一室にて
「あの後こういう事があったの」
「お父様がねぇ…。そもそもお父様が強い相手をわたしの妃にするぶっ飛んだ考えしなければ良かったのよ!しかも装飾品だ云々だし!!わたしは龍を自分の嫁として選んでるのに!!」
「姫様独断だけどね」
「龍はわたしの嫁。揺るがない真実よ」
「そんな勝手な…」
「嫌なの?」
「嫌ではないけど保留ということで」
「むぅー」
私は祈織(いのり)にこういう事情でこういう事になったと話した。その後他愛ない話し会話に花を咲かせた。そんな私達のところに
姫様…祈織の専属メイドのリザが現れた。
「お嬢様。龍耶さんとの会話を楽しんでる所申し訳ないのですが…隣国の姫様が御到着した様です」
「えぇ。分かったわ」
「私はここで待ってるよ。姫様」
「何言ってるのよ。龍も一緒に来るのよ?」
「えっ…なぜに?」
「わたしの嫁って紹介しなきゃ」
「は、はぁ…」キョトン
あーアレですね。隣国のお姫様にこいつは私のだから手を出したら絶対に許さないというマウントですね。私は祈織の突拍子もない発言にキョトンとした
場所はお城内の中庭。薔薇などが綺麗に咲き誇る素敵な場所だ。
「あら、ご機嫌麗しゅう。お久しぶりですわねケープ」
「えぇ。お久しぶりです祈織。あら?その方は?」
祈織と隣国のお姫様が挨拶を交わした。
隣国のお姫様は私の存在に気づき祈織に問いかけた。問いかけたまではいい。まさか私をかけた事になろうとは…
「あぁ。ご紹介遅れましたわ。こちらの素敵な方はわたしの嫁になる姫神龍耶ですわ」
「ご紹介遅れて申し訳ありません。私、聖霊魔族の王・龍神様こと姫神愛龍の娘である姫神龍耶と申します。以後お見知りおきを」
ケープ・カナベル。隣国・カナベル王国の第一王女でグレイス帝国の第一王女、祈織・フォン・グレイスの幼馴染の狐耳の女の子。
私はその隣国のお姫様。ケープ・カナベルに無礼が無いように軽く会釈した。そんな私の姿を見たのかケープ様は私をずっと見つめていた…顔を赤らめて。えっ?まさか……
「龍耶様…♡」
「えっ?」
「はっ??」
私は驚きの声と祈織は何こいつみたいな声を出していた。ですよねー
「龍耶様?まだ祈織とはご結婚なさりませんよね?というかわたくしと結婚しませんか?祈織よりもたくさん愛しますわ」
いやいやいやいやいや…これはよろしくない。姫様…もとい祈織が黙ってるはずもなく
「何言ってますの!?龍耶はわたしのですけど!!ケープだからって許しませんわよ!?」
「でも所詮口約束でしょ?約束してないのも同じかと。それと祈織の独断でしょ??ならわたくしにも勝ち目があるってことですわよね?」(ニコッ)
「うぅ…で、でも龍耶はわたしので…。だからその……」
あの祈織が負かされてる?これは珍しい…。って祈織が悲しむのは見てられない。私の気持ちも伝えるのにいい機会だし祈織に助け舟を出すか
「ケープ様。申し訳ないのですが…私、生憎祈織以外とは結婚する気ないので。どうかこの件は無かった事にして頂きたいと存じます」(ニコッ)
「りゅ…りゅうぅぅ」
「なるほど。そういう事ですわね。いいでしょ。ですがわたくしは龍耶様を諦めませんわよ?よろしくて?」
「それは構いません。私はこの命に代えても祈織のものですから」
「ふふっ…やっぱりあなた素敵ね。ますます好きになっちゃった♡」
「は、はぁ…」
「いい?祈織、これは宣戦布告ですわ。必ずあなたから龍耶様を奪ってみせます!覚悟しておいてね」
「その喧嘩買った!わたしから龍耶を奪えるなら奪ってみなさいよ!この女狐!!!」
素が出てるよ祈織。あーあ結局こうなるんだよね…私の人生。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます