第28話 広瀬と宇野のお仕事04

「さぁ、こんな賞金も掛っていない雑魚相手に時間は、勿体ないわ。

 早く、メドゥサの所に行きましょう!」


六花が、そう言って走りだした。

広瀬と宇野も頷くと六花の後を追うように走った。


そこから、5キロ程走った場所にメドゥサが居る館があった。


「六花さん、山荘って言ってなかった?」


広瀬は、そう言って六花の方を見る。


「情報では、山荘のはずなんですが……」


「そんな事は、どうでもいいわ!

 早く入りましょう!和哉が!和哉が石にされちゃう!」


戸惑う2人を余所に宇野は、その館の扉を開けた。


「本当に和哉が、いるのかしら……?」


「いるよー

 だって、さっきから和哉の歌声が聞こえるんだもの!」


「この声がそうなの?」


広瀬は、そう言って首を傾げる。


「間違いないよ。

 この歌、このリズム。

 そして、この歌詞。

 和哉に間違いありません!」


宇野は、目をキラキラと輝かせた。


「じゃ、特攻する?」


「そうね」


広瀬は、そう言うと剣を抜いた。


「メドゥサなんて、けちょんけちょんにしてやるんだからー」


宇野も、そう言って刀を抜いた。


「さて、お客さんがいらしているわよ?

 ってか、私達がお客様かしら?あははん♪」


宇野は、そう言って刀を構えた。

すると、無言の男達が6人現れた。


「……」


「この人達は、チャームされてるわ……」


六花は、ペンを構える。


「わぉ!

 イケメンばかりじゃない」


広瀬は、嬉しそうに笑った。


「チャームされているだけだから、峰打ちで、お願いします」


六花は、そう言って二人の男を気絶させた。


「醜男なら殴る分には、罪悪感がないのに……」


宇野は、ゆっくりと刀を鞘に収めた。

すると、2人の男がうめき声をあげながら倒れた。


「まぁ、それも仕方がない事……」


広瀬のその一言で、2人の男が倒れる。


「これで、終わりかしら?」


「そう見たいね……」


「何人か見知った顔があるので、少し罪悪感が……」


「宇野さん、そんなの気にしていたら、ここは切り抜けないかもよ?」


広瀬が、そう言うと六花が頷く。


「そうそう。気にしない気にしない」

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