第15話 魔神降臨01
「裏繁華街街で、何をしてるんだよ……」
丹歌たちは手分けして探すことにした。
空を自在に飛ぶ魔法ウィングで空から探すことにした。
「どこだぁー?
玉藻ー、玉藻ー、たーまーもー。
どこにいるー?」
丹歌は、大きな声で玉藻の名前を呼んだが、返事は、返ってこない。
でも、空からでは人は探しにくい。
「降りて探すか……」
丹歌は、地面に足をつけるとウィングの魔法を解除した。
「玉藻!
いるのなら返事してー」
「さっきから、五月蠅いぞお前……」
ガラの悪そうな連中が丹歌に近づいてきた。
「友達が迷子になりまして……」
「そうか、それは残念だな……」
「残念?」
「玉藻ちゃんは。
今頃、ザンギスとお楽しみ中だ!」
「玉藻の事知ってるんですか?」
丹歌は、声を低くして男達を睨んだ。
男達は、楽しそうに笑った。
「さぁな?
死にたくなかったら、金目の物を置いてさっさと帰るんだな!
俺達もザンギス様の後、楽しませてもらう予定なんでな!」
「もう一度聞きます。
玉藻は何処ですか?」
「しつこいなぁ……
そんなにしつこいと、おじさん達、君を殺しちゃうぞ!」
男はそう言って、刀で丹歌の首を斬った。
カキン!
鋭い音が、辺りに響いた。
「僕に斬撃は効きませんよ?」
丹歌は、声を低くしていった。
「何だお前?
何者なんだ!」
男は、そう言って何度も何度も刀で丹歌の体を斬った。
丹歌は、ゆっくりと呪文の詠唱を始めた。
「ウィング!」
丹歌は、男達を空高く浮かせた。
そして、丹歌も同じく宙を浮いた。
「もう一度聞きますね。
玉藻は何処に居るんです?」
「知らねぇな!」
「残念です。
今、呪文を解除して、ここから貴方を落とします」
「へ?」
「ウィング解……」
「ちょっと待った!
言う、言うから!」
「何処に居るんです?」
「旧教会跡だ!
そこで、女とザンギス様がお楽しみ中です!」
「そうですか……
ありがとうございます」
「いえいえ、では俺達は逃がしてもらえるんです?」
「ザンギスって誰ですか?」
「え?あー、ファルシオン試験にザンギエフさんって方がいたでしょ?
その方こそザンギス様です」
「偽名を使って入団しようとしたんですか?」
「裏繁華街出身のヤツなんて、そうでもしないと試験なんて受けさせてもらえないのです」
「そっか」
丹歌は、そう言って呪文を解除した。
「話がちがーーーう」
男は、そう叫びながら地面に叩きつけられた。
「助けるなんて一言も言ってないよ。
旧教会跡地……
急がなくちゃ!」
「クソ……あのガキ覚えてろ」
ガラの悪い男たちは一命を取り留めるも暫く動けなかった。
丹歌は、スピードを上げて旧教会跡地に向かった。
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