第4話 便利な占い

「抱く……?」


六騎の顔が赤くなる。


「あー、流石に30人は無理か」


ティコが小さく笑う。


「……」


六騎の頭がショート寸前だ。


「清空さんに解毒してもらうか」


ティコの言葉に六騎は小さく言った。


「そうしてくれ……」


「そっちはどう?

 こっちに女の子たちしかいないってことは男の人はそっちにみんないる感じ?」


「いや、こっちにいたのは入団希望者の男の人ひとりだけだ」


「そっか」


「どうやらポチポチキングのいる場所へ転送させられたらしい」


「テオスの仕業だよね。

 空間飛ばしの能力だから次郎太かな?」


「ああ。次郎太と交戦した」


「倒せた?」


「いや、フィサフィーに阻止された」


「残念」


「ポチポチキングのいる場所をルカさんに占ってもらうか」


「そうね、じゃそっちは任せていい?

 こっちは座標を清空さんを呼んでなんとかしてもらうから」


「ああ、わかった」


そうして電話が切れた。


「……って誰もいねぇじゃん」


そう言って現れたのはギルド・ダークグラムのギルドマスターのデズペル・ジルベルトの息子。

ジル・ジルベルトだ。


「説明しましたよね?

 ここで男の人達が全員失踪していることを……

 んで、ワープの魔法で君が助けるってことを」


そういったのはルカ・ルカ。

世界で一番有名な占い師だ。


「えっと?」


那留が置いてけぼりを食らっている。


「まぁいい。

 とりあえずポチポチキングの魔力は知っている。

 お前ら全員飛ばすぞ」


ジルはそう言って空間を歪ませ一同をポチポチキングの場所へワープさせた。


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