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「か、火事ですか!?そ、そんなもんカイトの力で……くわああああああああああああああああああああ!!!!なんかぴしぴし言ってますぅぅぅうううううううう!!!」


 構築しろと最後まで言わなかった。俺の力を隠している節があったからだろう。逆にマジで痛くてそれ以上言えなかった可能性も否めないけど。


「なんかな?俺って焼死している事になってんだよ。俺の世界に存在しちゃいけない事になっちゃったんだよな?これどうするんだ?ええ?おい……」


「それは丁度良かったです!!こっちに来て私と正式に夫婦になれるってもんですがあああああああああああああああああああ!!?違います違います本意じゃないんです狙っていた訳じゃないんです偶然そうなっちゃんですうううううううう!!!」


 ぱき、とか言った。頭蓋にひびくらい入ったかな?


「か、カイト様、それ以上は本当にまずい!!」


「皆カイト殿を止めろ!!お嬢様が本当に死んでしまう!」


 焦ったのか、全員で俺を止めに入った。宥める奴もいた。そんな奴等を本気の殺気を孕ませた瞳で睨みつけて退ける。


 アイアンクロー状態で持ち上げていたセレスが暴れるのをやめてだらんとした。死んだかな?


「か、カイト……」


「まだ生きていたのか?流石にタフだな」


「ご、ごめんなさい……まさかこんな事になるなんて……」


 手のひらが湿った。後悔の涙か、痛みの涙か知らないが、泣いていると言う事だ。


 まあいい。いや、全く良くないが、これ以上はマジでくたばる。なのでアイアンクローを解除した。ベしゃっとへたりそうだったので抱き止めて。


「良かったぜ……あのままだったらマジで殺していたぜ……」


「ジンからカイト様は本当におっかねえと聞いていたが、予想以上だな……」


 安堵の空気が流れる。セレス、身体を俺に預けて泣く。


「うわあああああああん!!嫌われたかと思いましたよ!!死んじゃった方が償えるのかなって!!わあああああああああん!!」


 途中抗わず、だらんとしたのは死を以て償う為か?そんなもんで俺の気が晴れるか。


「お前は馬車馬のように働け。ユピテエル領の為に働け。俺の店燃やして俺の世界から存在を抹消させたんだ。そのくらいやれ」


「うわああああああああああん!!!それってカイトの為じゃないじゃないですか!!私の為じゃないですか!!」


「違う。俺の為だ。ユピテエルの人口が増えて民に余裕ができたら気軽に外食に行けるようになるだろ。つまり俺の店が潤うと言う事だ」


「に、にゃるほど…さっきこっちでやる事にした仕事ってラーメン屋さんの事だったのにゃ…私に手伝えと言ったのはお店の事にゃ?」


 頷く。だからな?


「もう泣かなくていい。それを約束するのなら」


「約束したら子作りしますか?」


 ケロッと。涙なんかもう流さずに、寧ろ真顔で。お前そう言う所だぞ?解ってねーだろ絶対に。

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