第19話 余波
冒険者詰め所まで戻ると蜂の巣を突っついたような騒ぎになっていた。
曰く「謎の光によって保管しておいた希少なスライム素材が消えた」
曰く「製薬会社に明日まで納品しなければ違約金が発生する」
曰く「この責任は誰が取るべきか。一番冒険者ランクの高い者が取るべきだ」
騒動の中心に小林がいて周りの冒険者から喧々囂々と責められている。
弁明に忙しいのか、戻ってきたぼくに気づいた様子はない。
「ナニゴトヂャロ?」
「ナンダロウネ?」
「マア、ワシラニハカンケイナイコトヂャロ」
「ソウダネ、カエロカエロ」
救護担当の冒険者にギャルを預け、ぼくらはそそくさとその場を後にした
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