冬至

冬至



毛布から飛び出た足に噛みついて怒ってるのに笑ってほしい





想像のシベリアン・ハスキー冬まみれ 手懐けられないものばかりすき





眠りつく場所の違いでたしかめて 生きてるほうのわたしに触れて





街灯のひとつひとつが隕石で跡形もなく滅んでみたい





さむいねえと声をかければより寒くなりそうな背をじっとみつめる





しろいるか やさしい人を信じては火傷になってしまう だめだよ





温めたミルクの膜を剥がすとき疑っているたましいのこと





くらやみに生まれなかったわたしの手、角、羽、やさしく、撫でて





いなくなるひとほどきれい 星はもう増えなくていい 髪、伸びたね





ふたりきり燃える檸檬のなる庭で夢だと気付くころには遅く



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冬至 @u_umii_i

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