第3話 合コン

現在、私は大学生


合コン的な「ゼミの飲み会に誘われる事もあるわけです」

毎週末ナオちゃんと遊べる訳じゃないのよ


ナオ「ふぅーん? へぇー? 何で?」


そんなに睨まないでよ

「大学生の付き合いと言うやつですね、うん」

大学生にも付き合いがあるよね!初めて誘われたし行ってみたい!ワクワク


ナオ「何時にどこに行くの?帰りは?迎えに行く!」


ナオは冬休みの間にサクッと自動車免許を取っていた。

羨ましい!夏休みに私も取りに行こうかな

(※近所の教習所へ通いで取った)


「えぇー?来なくていいよ。場所も〇〇駅だし」


ナオ「じゃあ駅まで迎えに行く!」


「何時に終わるかわからないよ?来なくていいからね」


ナオ「むぅぅ!アタシと合コンどっちが大事なのよぅ!?」


お前はどこの彼女やねん!


「ナオちゃんは大事だけど、別に合コンじゃないし、ただの新入生歓迎会だよ?」


ナオ「"新入生歓迎会だよ?"じゃなーい!

マイちゃん可愛いんだから絶対にお持ち帰りされるぞ!ねぇ馬鹿なの?」


え?私って可愛い部類に入るの?えへへ〜

「そんな事ないよぉ(照)」


ナオ「(イラッ)そんな事言って、未成年なのにお酒飲まされて変な薬盛られてヤラれてマワされて〇〇山に捨てられるコースだよ!」


隠語の方の"六〇おろし"ね。有名な事件だけど


「一部の地域の一部の悪習をさも当たり前みたいに言わないでよ。そんなの都市伝説でしょ?」


ナオ「ヤラれてコンクリートで海の底だぞ!」


どこのヤクザ映画だよ!


ナオ「こうなったら女装してついてってやる!

クソ野郎共を全部僕がお持ち帰りしてやるぅ!」


「…ナオちゃん大昔は華奢で可愛かったけど、今はそこそこガタイ良いしタッパもあるから無理じゃない?そんなゴツいブス連れてったら私がゼミに出禁になるじゃん!

漫画じゃあるまいし、女装とか秒でバレるから着てこないでよ!」


ナオ「ブスとは何だ!ブスとは!僕は顔も良いでしょ!」


「はいはい、若手のイケメン坊主ッス!南無!」



ナオは仏教系の中高一貫校を卒業して大学には進まなかった。前に「マイちゃんともっと早く再会してたら同じ大学行ったのに…賢かったんだよ?」


認めよう、悔しいけど私よりナオの方が賢いよ!



そんなわけで、週末は夕方までバイトして速攻で家に帰り、ワンピースにカーディガンに着替えて軽く化粧して髪の毛ハーフアップにして軽く巻くを15分以内に済ませて

自転車で駅まで行って電車で待ち合わせ場所に向う


まぁ普通に自己紹介して

どこそこ出身で―…とか話して時間制だから2時間で解散


同じ方向の電車に乗る人と帰る感じになったら

誰かが肝試しいかないかって話しになった。

飲まない人が車で来てたらしく〇〇方面の〇〇〇〇トンネルが心霊スポットで有名なのだけど、そこへ行くらしい。


同じ方向に帰るし〇〇〇〇トンネルの最寄り駅からすぐに帰れるから軽いノリで車に乗った。

5人乗りの車に、女の子2人と幹事を含めた男の子3人


もう一人の女の子はりん子ちゃん

入学式の席が隣でゼミも同じで何となく仲良くなった。

黒髪の地毛で垢抜けない化粧が自分と同類かな?と思ってる。

りん子ちゃんが車に乗って「同じ方向だし乗ってく?」とホイホイ一緒に乗ってしまったのだ。


乗ってから後悔した

りん子ちゃんと私は胸が大きい人種だから…

コレはヤリ捨てされるのでは?

ナオの言葉が頭をよぎる


りん子「りん子はねぇ、感がよく当たる方なの…たまーに見えちゃうって言うか。

普段はそんな無害なのは感じないんだけどぉ

悪いモノとかは今通ったなとか、あそこ嫌な感じとか分かっちゃうの」


モブ男「内藤さんも見える方?」


「えっと見えません」盛り上がれなくてスミマセン…


貞操の危機に内心ガクブルの私と違ってりん子ちゃんはにこやかに応対してた。

りん子は同類では無かった…こやつめ、合コン慣れしてやがる!

この垢抜けない化粧はカモフラージュか!


さて、そんなことより

30分も乗ってると眠たくなる、山道に入ってトロトロ運転してきたしトンネル行かずに最寄り駅で降ろしてもらおうかな?

人見知りするわけではないけど、今どきの話題について行け無い。

何の話してるんだろう?


りん子「中学の時からCカップだったの、今はEくらいかな?えへへ」


下ネタやんか!

混ざりたくねぇし、こっちに振らないで!ってかチラチラ胸ばっか見んな!

あぁ、でもEって聞くと私も見ちゃう


目的地に着いたようで、車を路駐して雑草ボウボウの細い階段を登る。

今は使われてない廃線のトンネル

年季の入った線路が奥まで続いてちょっと不気味で雰囲気ある

山の中にあっても、電車がガタゴトと走る線路が遠くに見えた。


最悪は線路沿いを歩いて駅まで帰れるかな?とかポツンと考えてたら声をかけられた。

今だから思うけど、ポツンとするには私は背も高いし、立ってるだけで目立つのだ。

それに女の子が2人しかいないのに放置される方がよほどだ。


幹事「なんか無理やり誘っちゃった?ごめんね時間は大丈夫?」


幹事の竹中くんはまだ常識的なのかな?


「終わったらすぐに帰るし大丈夫でぇす」


「この後みんなでカラオケ行くって話してたんだけど?内藤さんどう?」


「えっ…明日は朝からバイトなの」


「あぁ~、帰りたいヤツだね

俺も帰りたいから一緒に帰ろう、家の近くまで送ってくよ何駅?」


「〇〇駅だけど自転車だから、竹中くんはどこの駅なの?」


「うぉっ近いよ俺は〇〇駅!」(※3つ隣駅)


そこからどこ中とか地元ローカルの話しで今日1番盛り上がった。

そして、話に夢中で普通にトンネル抜けちゃったよ!

反対側の抜けた所で待ってても誰も来ない


「短いトンネルだったね100メートル無いくらい?みんな遅いねぇ」


「あっヤベッここ圏外だ!」


本当だ、トンネルのあっち側は電波あったのに

山1つ越えると圏外。田舎あるあるだよね


「じゃあもう戻ろっか」と、すぐにまたトンネル入って戻ったけど誰もいなかった


「ヤバい俺ら置いてかれた?」

と焦って2人で電話するけど、今度はあちらが電波の届かない所にいるらしい。

車を見に行くと路駐したままだった。鍵は、いなくなった男の子の一人が持ってる


「トンネルは一本道だけどみんな迷子になったのかな?もしかして、お花を摘みに?」


「野糞かよぉー、ドン引きだし!」


その野糞がりん子だったらどうするのよ!

「普通は車でコンビニ行くよね?」


「俺らがトンネルの入る時にあいつらが何か言ってたから、トイレ行きたいって言ってたのかも…」


「それは気づかなかった…悪いことしちゃったね」


でも、10分も経過して流石に違うと思い始めた。

下痢か便利かとか冗談も5分前に通り過ぎたし…

バラバラに探すと迷子になるから2人で一緒に行動する。

トンネルの手前に昔の林道か何かの石段があって、街頭もない暗い山道をスマホの明かりで探す


「おーい、みんなぁー!」


「ヨウジー!コウヘイ!いるなら返事しろー!……あっ聞こえた?何か声がした」


「どこから?私は聞こえなかったけど」


「トンネルの方だよ、とにかく見てみよう」


トンネルを見に行くと奥に薄い月明かりに照らされた人影が見えた。

「あっ本当だ、おーぃ……」


竹中くんがサッと私の口を塞いだ

「シッ…あれ、あいつらじゃない隠れよう」


近くの木の陰に隠れる

トンネルの奥からズルズル引きずる音がして、想像して背筋がゾッとした

だってシルエットで引きずられてるのが

「りん子に見えるんだけど…」


「何だあいつ…うわぁ」


引きずっているヤツはどうみてもヤバかった

ボロボロの薄汚れた服に、穴のあいたボロい靴

白髪交じりのボサボサの汚い髪の毛

顔も干からびて、ひび割れてシワだらけ

目は片方が真っ白になっていて、もう片方も白く濁ってる

薄っすら開いてる口から見えるのはヤニだらけのガタガタのすきっ歯


これあかんヤツやん!


引きずられてるのはりん子で間違ってなかった

縛られて台車みたいなのに載せられてザリー、ザリーと引きずられていた


『ゴフッ、ゴボッ、◎△$♪×¥●&%#?!』


ビクゥッ!

トンネルの入口付近まで来たヤツは、急に目を見開き何か叫びだした


私は恐怖で動けなかった。

多分隣りにいた竹中くんも驚いたと思う、私より肩がはねていたし今も息を必死で殺している


ヤツはトンネルを抜けたところにあった狭い林道の石段を台車ごとガタガタと上がっていく

縛られてるりん子が左右にゆれる、カーディガンがはだけてノースリーブのワンピースから白い肩が見えてる。

春先でまだ寒いのに、りん子は肉食型女子だったんだ…とか全然違う事を考えていた。


竹中「ヤバいよね、ヤバイよね、ヤバイよね!」


「警察に通報…あれ?圏外になってる」

さっきまで電波あったのに圏外になっていた


その時後ろの方でガサっと音がした

2人でビクゥッとして振り向いたら、車の鍵を持ってるヤツがいた(ヨウジかコウヘイか名前がうろ覚え)


竹中「ヨウジ!」


ヨウジ「君ら無事か?早く逃げよう!ここヤバイよ!

急にコウヘイがおかしくなって、りん子ちゃんを突き飛ばして走ったんだ」


竹中「シッ!変なヤツが佐久間(りん子)を引きずって、ホラあれ!」


ヨウジ「えっりん子ちゃんは車で待ってるぞ?コウヘイがいなくなったんだ!あいつヤバイよ!

置いて帰ろう!あいつの家は近くだろ」


竹中「えっでもっ」


ヨウジ「早く車に戻るぞ!立って!」


何故か私の腕をグイッと引っ張ってきた。

ブーツだからよろけて立つと、ヨウジはそのまま手を引っ張って走り出した。


車に戻るとりん子はいなかった


ヨウジ「あれ?だって一緒にここまできて待ってもらったのに」


竹中「クソッ何なんだ、電波立たねぇし!

さっき変なヤツがいて佐久間を引きずって山道を登っていったんだ!」


「君は車でコンビニでも良いから通報出来そうな所わかる?」


竹中「そんな、俺たちだけで探すのか?」


「いやいや、私たちもコンビニ行くよ」


竹中「はぁ?!あいつらを置いてくのか!」


「人を呼びに行くんだよ?2人で捜索とか遭難するじゃん!」


ヨウジ「俺…親とか学校にバレたくない」


「言ってる場合か!早く助けを呼ばなきゃ、りん子がヤられる!コンビニ行って通報しなきゃ!」


竹中「あいつらを置いていけない!通報を待ってたら佐久間はあのキチガイに殺されるかもしれないだろ」


ヨウジ「俺は知らない…俺は何も知らない…俺のせいじゃない…」ガタガタぶるぶる


山道とはいえ、二車線の道路脇でモタモタしてたから他の車が通りかかった。

そして車を私たちより前に停めて、車窓を開けて声をかけてきた「何かありました?」


ギクッ


竹中「あっ助けて下さい!友達が迷子になってしまったんです!」


「へぇー、大変そうですね。警察に通報しましょうか?」


ヨウジ「警察に通報?探せばすぐ見つかるから!!一緒に探して下さい」


「…友達ってあれ?」


山道をゆっくりと降りてくる人影

木の切れ間に月明かりがさした

さっきのヤツが血まみれで手に何かキラッとした物を持っていた。

3人は最悪の事態を想像する。


竹中「うわぁぁぁ!キチガイが降りてきたぁぁ!

ヨウジ車だ!早く!」


ヨウジ「早く乗れよ!クッ」


竹中「あっ待て!マイちゃんがまだ乗ってない!」


ヨウジがあんなにコンビニ行くの渋ってたのに、バタンと、扉が閉められブロロロと車は走り去ってしまった。


ここで普通なら絶望するところだけど

「ナオちゃん!」


ナオ「マイちゃん大丈夫だった!?」


「現在進行系で大丈夫じゃないよ!変態の猟奇的殺人犯!」


ナオ「早く車に乗って!」


「りん子が殺されたー!うぇーん」


ナオ「あれ生きた人じゃないから…マイちゃんにも見えるのなんてよっぽどだね?

あ、ほら通り過ぎるよ」


「何それ怖すぎるんですけどぉ!(ガクブル)」


車のヘッドライトが照らし出したのは

ヤツが手に何かの大きめの動物の死体みたいなのを持って歩いて道に出た所だった

りん子の血じゃないかもしれないと思い希望が湧いた。


その時ナオの腕から数珠がバチンと切れた。

咄嗟に腕ごと押えて数珠が飛び散らないようにした


ナオ「わっ…ってマイちゃん反射神経良すぎない?」


「こんな暗い車内でビーズ飛び散ったら拾うの大変じゃん!」


ナオ「…別に明日の朝拾えばよくない?」


ナオの腕からスルンと外してとりあえずサッと結び直した。2、3個落としたかもしれない。


そんなことより

ヤツがどこに行くか見ておかないと!

と思い前を見たらいなくなっていて、視線を感じる…

ギョッ!

助手席の私の真横に来ていた


「キャッ!?」

私は小さく悲鳴を上げることしか出来なかった

バッチリ目があって恐くて固まっていた


車がグンと動いてその場から逃げる

と思ったらガクンと止まってバックした!


え!跳ね飛ばすつもり!?「ナオ駄目ぇ!」


確かに当たったはずなのに衝撃も無ければヤツも見当たらない。

消えちゃった…

窓を少し開けて確認するけど、獣臭い匂いがしただけで何もなかった


「今のは何だったの?お化けだったの?

そんなことより友達がまだ上にいるの探しに行く!」


ナオ「…知らない。生きた人じゃないのは分かってたけど、元が人かも分からない。何なんだアレ

…本当に探すの?」


意味がわからないよ

それから嫌々してるナオとトンネルを探しに行く


ナオ「うわぁ…マイちゃんよくこんな所に入って行けたね」

トンネルを前にしてナオがボソッとつぶやいた声が静かだからよく聞こえた


「…うん」

ナオがそう言うとなにかの信憑性が増すよね

おしゃべりに夢中で普通にトンネル抜けたけど

なんか今になって怖いじゃないか!

ってか私がトンネル入った事をなぜ知ってるんだよ!


ナオ「友達ってあそこに倒れてる子?」


「りん子!」


私はトンネルの中に走って行き、中で倒れてるりん子の所まで行った。すぅ~すぅ~と寝てるみたいだ。

ナオが担いでくれて車まで戻ってきた


ナオ「はぁー…しんどい!」


「ナオちゃんお疲れさま、担いでくれてありがとう」


ナオ「心霊スポットなんてもう行っちゃ駄目だよ!マイちゃんは良くても他の人は障りにあうから!」


「……ごめん、もう一人いるの、コウヘイって男の子」


ナオ「…マイちゃん、そのコウヘイって野郎の顔は思い出せる?」


「思い出せるよ?」そこまでブサメンでは無かったけどニキビ跡のひどいお肌が特徴的


ナオ「……ソイツは本物の人間なの?」


「どういう意味?それより、トンネルの入口付近に上に続く林道があったの、そっちも見ないと!」


ナオ「野郎なんて置いて帰れば良くない?はぁ〜仕方ないこの御札持ってて…マイちゃんには気休めだけど」


「ありがたやー。ナオちゃんがいてくれて良かった」


もう一度探しに行くと、またトンネル中に転がっていた。さっきはいなかったのに??


ナオは担がずにバチバチとコウヘイの顔を遠慮なく叩きまくって無理やり起こした。

ナオ「オラオラ、起きろ!野郎なんて重くて運べないじゃん!オラオラ!」


オラオラやり過ぎじゃない?と手を伸ばしたら静電気がパチっと走ってびっくりした。


そしてコウヘイが目覚めた

「グッ…イタタ」


ナオ「マイちゃんに感謝しろよ!この間抜け!」


コウヘイ「痛っ…あれ?…内藤さん?」


「大丈夫ですか?立てます?」

手を差し伸べたら、私を押しのけて横からナオがガシッとコウヘイの肩を掴んで立たせた。


ナオ「戻るぞ!車に残してるほうが心配だから」


そして、戸惑うコウヘイを無視して車に戻った。

車内でコウヘイにりん子を起こさせて自宅を聞き出し、まずりん子を送る事に。実家住みで良かった。

まだボーっとしてるりん子をコウヘイと支えて、家の呼び鈴押して

お母さんらしき人が出て来て挨拶する、私が!


「こんばんわ…あのゼミの飲み会で飲みすぎちゃって。すみません(テヘ)」


りん子ママは察してくれて鬼のように笑いなが挨拶をしてくれた。

「あら〜、送ってくれてありがとうね。あなた達は大丈夫なの?もう遅いし気を付けて帰りなさいよ」


りん子を玄関に座らせると私達はそのまま「夜分に失礼しました」と車に戻った。


コウヘイ「なぁ、俺らがトンネル入ってからどうなったの?その人は誰?」


「こちらはえっと…私の地元の友達でナオユキ君です。どこから話したらいいかな」


ナオ「最初から全部!」


「うんじゃあ、私と竹中くんはトンネル抜けて―……」

一部始終を説明して、運転手ヨウジが先に逃げちゃった事を話した。


「既読付かないけど、一応幹事だったし連絡しておこうか。コウヘイ君からも2人に連絡してよ?もう電波立つでしょ」


ナオ「なんでソイツを名前呼びなの?」


「…名字知らないから(テヘ)」


「あ…武村コウヘイです!内藤マイ…さんと藤原ナオユキさん?」


ナオ「武村くんは最寄り駅まででいい?これ以上マイちゃんが遅くなったら親御さんが心配するでしょ、女の子だから」


武村「あっハイ」


武村くんはよく喋る人で、トンネル前で私が見たモノを根掘り葉掘り聞いてきて、ナオはナオで機嫌が悪くなった。

武村くんの自宅の最寄り駅ではなく現在地の最寄り駅に送り届けた。


そこから私の家まで多分15分くらいかなと思う、疲れたし早く帰ってお風呂入って寝たい


ナオ「僕に言うことは?」


「感謝してます、ありがとうございました!」


ナオ「…それだけ?」


「?…あ、ヤられなかったよ?」


ナオ「違うでしょ!もー!

飲み会なんて碌でもないんだから!これに懲りたらもう行っちゃ駄目だよ?」


お前はどこのオカンやねん!


「懲りました心霊スポットはもう行きません」

飲み会はまた別でしょ!


ナオ「マイちゃんは飲み会が楽しかったの?」


「お酒が思ったよりジュースみたいで美味しかったの」(※未成年の飲酒は法律でうんぬん)


ナオ「じゃあ僕の家で飲めばいいじゃん!もっとちゃんとしたの良いのあるから!」


「寺に奉納されたお神酒はちょっと…」色んな意味で飲みにくいよ


ナオ「馬鹿なの?普通にカクテルだよ。シェイカーとかあるから」


「ナオちゃん自分で作るの?未成年なのに!」


ナオ「僕じゃない、兄貴の」


「あー、マサユキさんのなんだ。へぇー」

どんなのだろう、ちょっと私もバーテン的なシャカシャカやってみたい!


ナオ「マイちゃんどうせ居酒屋のカシオレとかしか飲んでないでしょ?」


「うん」何で分かったの?エスパーか?


ナオ「居酒屋のクソ不味いツマンナイ料理と酒より僕のほうが美味しいの作れるよ?」


そのフレーズには心惹かれるね

私のスーパー幼馴染は料理も酒も作れるらしい

ちょっと女子として悔しいから私もネット見てやってみようと思った。

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