第2話 日常

とある学校の裏手で誰かが殴られ、蹴られている。


そこに1人の教師が通り過ぎる。

「おいおいやり過ぎるなよー、おまえらー」


どうやらこの行為は教師にとっては普通のことらしい。


「はーい」「わかってますよー」

生徒達の元気な返事が聞こえる。


1人の男子生徒が言う。

「おい、クソ野郎。今日はこれぐらいにしといてやるよ。飽きたしな。」

「みんな帰ろーぜー」


他の生徒たちも「はーい」「わかったわ」「帰るかー」と反応し、帰っていく。


その場には地面に横たわる1人の男子生徒のみが残された。制服は汚れ、顔にも青痣が幾つかある。黒髪で中肉中背。特筆すべき所がない、一般生徒だ。


「いてぇ…、殴りすぎだろ…」

鈴木 一男は呟いた。


鈴木は空を見上げた。

「はぁ…これからバイトか…」






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