第7話






宿の部屋ー

窓から見える夜空は

一面の星。


雲ひとつなし。





ベッドに寝転がり

宿の人から聞いた話を

頭の中で

反芻はんすうしていた。


ビールを含み。


編集者が言っていた内容とも

合致する。







宿の人から聞いた話だけでも

仕事のネタには

十分だ。



あれだけ

「行くな」

「見るだけ」と

何度も言う編集者の言葉を

無視するほど

非情でもなく

短い付き合いでもない。




明日には原生林の写真だけは

撮ろう。




ビールは、

たぶん

飲み切れなかった。












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