6 生きるということ(5)
気づいていないだけで、ガンは身近なんだな、と思います。
まさか、半年のうちに、切断された、胃、大腸、◯の部位を見ることになるとは、思ってもいませんでした。
旦那の胃と大腸はパッと見はリ◯ドのキッチンペーパーに包まれ、パッと見はイチゴとか入っているようなプラケースに入れられて、パッと見は半透明の45リットルゴミ袋に入れられていました。
今回の身内の部位は、パッと見はリ◯ドのキッチンペーパーに包まれ、パッと見ではなく、ジップ◯ックそのものに入っていました。
こう……コミックなどで、いわゆる規制が入るような臓物のグロいシーンを読み慣れていた私は……意外と……その…………(これ以上は、人間性を疑われるので、書き控えます)
先生たち(旦那のときの先生も、身内のときの先生も)が心配されるほど、特に、心にダメージを負うこともなく「ほうほう。これが、ソレなのか。フムフムなるほど」と興味津々でした。滅多に見られない(見ないほうが幸せな)ものですからね。
先生は
「触るとわかるのですが、これが、ガンの部分で……」
とおっしゃいますが、もちろん、素人が素手で触っていいものではないので、「そうなのですね」って相槌をうちました。
ただ、残念ながら、素人が「コレがガンか!」と思った部分は、別になんでもない部分で、「コレのどこがガンなのか?」という部分が、ガンでした。
旦那のときのはもしかしたら、洗浄されていたのかもしれませんが、身内のモノは、ちょっと生々しい色具合でした。
しかも、毒々しい緑色の物体もあり……もしかして……これはカビなのか、それとも、体内で細胞が腐っていたのか……と、ちょっと心配になって質問してみたら、「いえ、これは、手術をするときに、どの部分を切り取ったらいいか、目印として染色しただけなので、大丈夫ですよ」と言われました。先生、笑ってましたね……。
医学って、奥が深いですねぇ。
旦那のときと同じで、病理検査(だったかな)で調べて、転移がなければ、通常のがん治療、転移が見つかれば……またそのときに新しい説明を受けます。
たぶん、今回も検査結果がでるのに1か月くらいかかるのだと思います。
本人も落ち着きませんが、周囲も落ち着きません。
今回の身内も異常なしであればいいのに……と思っています。
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