4 生きるということ(3)

 ガンはとても身近な存在たということがわかりました。


 で、さらに、今回の件で、めちゃくちゃ遠い存在だった地元の大学病院が、めちゃくちゃ身近に感じましたよ。地方の山の中にある病院なので、病院の外は豊かな自然に囲まれています。

 ウグイスが鳴いていました。

 院内のコンビニの品揃えはいまいちですし、院外にはなにも店がありません。

 座り心地の悪い待合室の椅子とか、受け付けのおばさん、お姉さんがたは半年前と同じでした……。


 ただ、半年ぶりに病院のレストランに行ってみると、タッチパネル式の注文方法はなくなり、レストランの広さもメニューも半分以下に縮小されており、選択肢がとても少なくて困りました。





 幸いにも、今回の身内のケースも旦那のときと同じで、早期発見!

 でしたので、順調に退院できそうです。(退院できました)



 私もそこそこ神経質な性格だと思うのですが、身内に言わせれば、私はものすごく大雑把で信じられないくらい雑な人間らしいです。(おかしいですねぇ。こんなに繊細なのに)こんな大雑把な人はみたこともない、と言われました。(いやいや、そんなことはないでしょう)


 ということは、その身内がうちの旦那と一緒に暮らしたら、100%、確実に発狂するでしょうね。

 たぶん、旦那は人間以外の存在として扱われることでしょう。




 それくらい身内はものすごく神経質な性格で(だから、ガンになったんじゃない?)と思われるくらい神経質な性格なのですが、それが幸いして、すぐに自分の身体の異変に気づけたようです。なにがどう作用するのかわかりません。

 びっくりです。


 旦那のときは、めちゃくちゃ、散々、これでもか、まだありますよ、これも言っておきますね……っていう具合に、まだ聞かないとだめなのですか、そろそろ勘弁してくださいっていうくらい、サイアクなケースを散々聞かされ、もう、私は泣くこともできずに、笑うことしかできなかったのです。



 が、今回の身内の場合は、最初の診察時から、先生の話具合とか、顔色などが違っていました。(同じ大学病院だったのですが、違う先生です)

 ……診察室に入った瞬間から、旦那のときとは扱われ方が違うっていうか、深刻度が違うって思いましたねぇ。


 逆に隣の診察室からは、これぞ、医療ドラマだ! っていうくらいな、先生の看護師さんを叱る怒鳴り声が聞こえてきました。

 私も身内も内心ハラハラしながら、(先生の説明を真面目に聞いているフリをしながら)、隣の診察室の会話しか耳に入ってきませんでした。(さすがにその内容はいえません)

 その間、身内の担当先生は、穏やかな……隣には診察室などない、といった表情で淡々と、医師として対応をされていました。


 いや、びっくりです。

 さすが、外科医です。

 鋼の心臓ですね!

 ちょっとやそっとのことでは、マインドはゆらぎません!

 これがプロなんですね!

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