こうやって偽り続けて生きていても思いが枯れることはないんですね。
生まれ故郷の微かな思い出が今日も雨や雪を降らせる。
エマさんにとっては新たな1年を迎えることも些細なことかもしれません。
この先、どういう生を送っていくのでしょうか。
作者からの返信
ありがとうございます! えまさんなりに思ったり感じたりするところはあるようですね。
なんとなくですが、年数の移り変わりを感じたくて学校の先生をやっているのかもしれない…などとふと思いました(生徒が変わるので)
でも、確かに一年って彼女にとっては本当にわずかな時間でしょうね。この先も生き続ける彼女が、彼女なりに楽しくやってくれたらいいなと思います。
私も、こちらの一作を「Strawberry Fields Forever」を聴きながら読みました。優しい歌声のにどうしようもなく切なくなってしまう曲調が、こちらの短編とあっているように感じます。
不死者にとっての出会いと別れを切実に描いているのが印象的です。誰もかれもが彼女の前から去ってしまうけれど、心の中には何か温かいものが残る、そう信じたくなりました。
タイトルの「見上げれば降るかもしれない」や「鏡」「龍」「日」という三つのお題の活かし方も見事でした。「降るかもしれない」という不確定さが、「降る」に変わった時の鮮やかさも素晴らしかったです。
最後に遅くなりましたが、自主企画への参加、ありがとうございました!
作者からの返信
本作にレビューまでいただき、ありがとうございます!
『Strawberry Fields Forever』、ビートルズの中でも好きな曲です。あのどこか懐かしく、また切なくなる感じが出せていれば幸いです。
多くの出会いと別れを経験して、もはや「いつものこと」として慣れてしまったかもしれませんが、それでも何かしら残るものはあるんじゃないかと思いつつ、結果的にあたたかみのあるストーリーになった気がします。
今回三つの自主企画参加を目指したのも楽しかったです! それぞれのお題を活かせていればなにより――というかむしろ、お題に助けられたところもありました。「降る」への転換、褒めていただけて嬉しいです!
こちらこそ、執筆のよい機会をありがとうございました!