第17話 イリスのネトリ泡洗い奉仕(下)♥


 イリスはアブドルに最後の確認を取ると、背中を向け、たどたどしい手つきでブラを外す。

 さらにゆっくりと、ほとんどヒモのようなパンツを脱ぐ。白桃のような魅惑的なヒップがあらわになる。


「こちらをむいてください」


「・・・はい」


 イリスがこちらを向く。


 補正機能があるブラから解放された豊かな胸は、今度は美しい右腕によって、ヒモの様なショーツでギリギリ隠されていた秘部は、左腕の手のひらで隠されている。


「すべて、見せてください」


「はい・・・」


 観念したイリスは、両手をどかして、裸体を見せる。


 目の前にあらわになったのは、シミ一つない綺麗な肌。


 驚くほど形の良い豊かな乳房は、見ているだけで、手に取るようにその弾力を感じ取ることができた。さらにその先端には、小さく可愛らしい乳首が、花のようにこちらを向いている。


 そしてイリスの秘部は、彼女の髪と同じピンクが混ざった赤毛に覆われ、煽情的な魅力を放っていた。


「・・・うう、恥ずかしいです」


 よく見れば顔は頬どころか耳まで真っ赤だ。


 アブドル以外の男に裸を見せるのは本当らしい。


「では、始めましょう。そこに膝をついてください」


 俺は今すぐ飛びついて、押し倒したい気持ちを必死で抑えながら、イリスに命ずる。


「まずその泡を使って、俺の体を清めてください」


「はい」


 イリスは沐浴場にあった布を泡に浸すと、俺の身体を洗い始めようとする。


「それではいけません。イリスさんの全身を使って、洗うのです」


「え?」


「まずイリスさんの身体に、泡をたっぷりとつけてください」 


「はい」


 俺の意図を理解したイリスは、自身の胸にたっぷりと泡を乗せる。果物のように瑞々しい胸が、適度に肉付きの良い太ももが、白い泡で満たされる。


「そのまま抱きつくように、胸を体をこすりつけてください」


「・・・わかりました」 


 俺の命に従い、体を密着させるイリス。美しく張りのある胸が俺の胸に、しなやかな腕が背中にまわされる。


(これは気持ちがいい。こんなに美しい肌の女は、初めてだ)


「・・・そのまま全身を使って、俺の身体を洗ってください」


 俺は軽く感動を覚えたことを隠しながら、イリスに命ずる。


「はい。これでよろしいでしょうか?」


 イリスはその胸で、乳首で、ウエストで、太ももで、全身を使って俺の身体を洗う。イリスの柔らかくすべすべした肌が、俺の身体のいたるところに押し付けられる。


 人肌が触れ合うだけでも、人間は快楽を感じるという。イリスの極上の肌に、上質な泡が加わるのだ。気持ちよくないはずがない。

 

「こんなに気持ちがいいのは、初めてです」


 俺の言葉に嘘はない。


「・・・それは、よかったです」


「指の先を使って、あちこちまさぐるように洗ってください」


「はい。わかりました」


 背中にまわされた細い指先だけが、まるで別の生き物のように動く。さすがは富豪の女奴隷というべきか、指先は的確に俺の快楽のツボを刺激していく。


(う~ん、気持ちがいい。そういえばこの世界に来て初めての風呂だった。気持ちいわけだ)


 俺はあまりの気持ちよさに、頬を緩ませてしまう。


 そんな俺の表情を読んだのか、イリスはますます激しく肌をくっつけてくる。

 

 泡に包まれた体どうしがこすれる音が、沐浴室全体に響く。


「おおお・・・」


 アブドルは、食い入るような視線でこちらを見つめている。


 自らの愛奴隷が全裸で、別の男に体全体で奉仕している姿に、ネトラレ好きの本能を爆発させているのだろう。


「これは〝泡洗い〟と言いまして、我が国の娼館で行われるサービスです。男性にとってとても気持ち良いサービスで、これを目当てに娼館に通う男も多いのです」


 俺の説明にも、アブドルは惚けたような表情のままだ。


「高級店で行われる、それなりに大変なサービスなので、嫌がる女性もいます。しかし、顧客を自分の手で綺麗にできるというメリットもあります」


 それは事実だ。いかにも風俗っぽいサービスではあったが、高級店の方が清潔にできるからと、そちらを好む女性もいる。


「この世界に他にボディソープはありませんから、必ず、値上げをしても客は来ます」


 泡踊りを受けながらの俺の必死の営業アピールにも、アブドルは無言のままだ。


(次の作業に移るか)


 俺はイリスの泡洗いを止めさせると、膝立ちの彼女の前に立つ。


 隆起した俺のエクスカリバー()が、イリスの前に突き出される。


「・・・・・・」


 イリスはまるで蛇に魅入られた蛙のように、目の前に突き出された俺のエクスカリバー()を見入っている。


「イリスさん、洗っていただけますか?」


「は、はい。申し訳ありません!」


 イリスは顔を真っ赤にしながら、泡をたっぷりとたどたどしい手つきで、俺のエクスカリバー()を洗う。その表情から、アブドル以外の男のモノを見るのは初めてらしかった。


 しなやかな指先が、俺の棒と玉に触れる。


「顔をあげ、俺の方を見てください」


「はい・・・」


 イリスは頬を真っ赤にしながらも、上目遣いに俺を見つめる。

 

 これほどの美人が、膝立ちで見上げながら、男のモノを綺麗にする。それはこの上なく煽情的な光景だった。


「ハアハア・・・ワシの・・・イリスが・・・・」


 傍らのアブドルが何やらつぶやいている。そろそろ限界の様だった。


「あの、大丈夫ですか? ご主人様」


 明らかに変なアブドルの様子に、イリスは心配そうな顔をする。


「男性は、愛する女性が他の男性に取られてしまった時に、最高の興奮を感じてしまうのです」


 男にとっては最大のストレス、そしてその苦痛から逃げるため、脳波大量の脳内麻薬を放出する。それは苦痛を伴う快楽となる。


 それが〝ネトラレ〟と呼ばれる性癖だった。


「イリスさん、アブドル様は貴女を愛していらっしゃいます。故に苦痛と快楽で、もだえているのです。どうでもいい女性なら、他の男に取られても、苦しむことはないですから」


「まあ・・・」


 イリスは初めて聞く(ネトラレ好きの)男の性癖に驚く。そのその表情の裏には、わずかに安堵の色が見えた。


「交代いたしましょう。イリスさん。アブドル様に同じ事をしてあげてください」


「わかりました。

 ご主人様、わたくしがご奉仕いたします。どうぞこちらへ」


「おお」


 アブドルが嬉しそうな声をあげる。


「イリス、しっかりと頼むぞ」


「はい。うれしゅうございます、ご主人様」


 嬉しそうに体での奉仕を開始するイリス。


 俺は二人を沐浴室に残して、部屋を後にする。


「俺は客間で待機しています。どうぞ、ごゆるりと」


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