2-5 JKポリス出動!お触りの現行犯で逮捕します!

「たっだいまあー!」


 合鍵で玄関のドアを開けたミサキさんがマッグの紙袋を手に部屋の廊下をスキップしていく。


「ちょっとミサキー! 靴ぐらいちゃんと揃えなよー!」


 リサさんが2足分の靴を揃えてから小走りであとに続く。


「ごめんね、オジさん。荷物、たくさん持たせちゃって」


 アヤネさんがドアを押さえている間に、玄関へ入った俺は両手のエコバッグを廊下へ下ろす。


「これくらい全然平気ですよ。こう見えて俺、鍛えてるので!」


 半袖をまくってグッと力こぶを作ってみせると、アヤネさんは「おお」と声を上げ、俺の二の腕をペタペタと触ってくる。


「前から思ってたんだけどさ。オジさんって、けっこう筋肉あるよね。これでお尻叩かれたらちょっと痛そう」


「安心してください。ちゃんと手加減はしますから」


「んー、手加減はいらない……かも」


 アヤネさんは俺の二の腕をしっとりと撫でながら、ほんのり頬を染める。さすがドM。


 俺は彼女のムッチリとしたお尻へ手を回して少々荒っぽく鷲掴みにする。

 

「んぁっ……」


 彼女の口から甘い吐息が漏れて、ふっくらとした体がもたれかかってくる。たまらんなあ! 現役女子高生の彼女!


 部屋の中だと周りの目を気にしなくていいので、巨乳ギャルのムチムチボディを触り放題の嗅ぎ放題である。


 軽くお触りするだけのつもりが、アヤネさんも満更でもなさそうだ。ちょっとこの場でイチャイチャしちゃいますかねッ!


 俺は彼女のふっくらとしたお尻を両手で揉みながら顔を近づけていき――


 ピピピピイイイイイッ!!


 キスをしようとしたところで、けたたましい笛の音に遮られる。ドスドスドスと廊下を近づいてくる足音が背後から聞こえ慌てて振り返ると、怖い顔したリサさんと目が合う。彼女の首には100均で買ったオモチャの笛がぶら下がっている。


「あ……」


 残念ながら『JKポリス』に見つかってしまった。オシメーダ。


「お兄さんッ!! 何度言ったら分かるんですかッ!!」


「すみません……」


逮捕します!」


 新米JKポリスに捕まった俺は部屋へと連行され、ローテーブルの前に正座させられる。向かいにはオッサン座りに腕組みをしたミサキさんがいて、大層ご立腹な様子である。


「オッサン? またアヤネにちょっかい出したのか?」


「はい……」


 ベテランJKポリスの厳しい取り調べが始まった。俺の罪状は『隠れてイチャイチャした罪』である。


 普通、恋人同士が部屋で一緒に過ごせばスキンシップは自ずと増える。周りの目を気にしなくていいのだから当然だ。


 けれど、この『シェア』生活においては少々勝手が違うらしい……


「あーしとリサが先に部屋に入って、クーラーつけて麦茶用意してあげてたのに、オッサンは玄関でお触りしてたのか?」


「はい……つい魔がさして……」


「言いましたよね、お兄さん? イチャイチャするときは、しましょうって」


「その……少しくらいならバレないかなと思いまして……」


「バレるに決まってんじゃん!!」

「バレるに決まってるじゃないですか!!」


「ひいいいいっ!? すみませんっ!?」


 このシェア生活において、4人で過ごしているときに誰かひとりを特別扱いするのは御法度らしい。


 もちろん大いに賛成だ。3人仲良く付き合ってるわけだし。ただ、さっきみたいに自然とそういう流れになったときぐらいは大目に見てほしい。


「2人ともそのくらいにしてあげなよ。オジさんも反省してるんだしさ」


 ベッドに座って静観していたアヤネさんが2人を宥めにかかる。が、ミサキさんは不満そうにプクッと頬を膨らます。


「アヤネはいいよねぇー、オッサンのだからー」


「そんなことないって。だってオジさん、さっき言ってたよ? 夜はミサキと『添い寝』しようかなーって」


 そいね?


「マジ!? オッサン、今日あーしと添い寝してくれるの!?」


 ミサキさんが期待の眼差しを向けてくる。


「ははっ……」


 ひと言も言った覚えはないが、とりあえず笑っておいた。


「オジさん、今日の夕食はリサを『膝の上に乗せて』食べたいんだって」


 ひざのうえ?


「えっ!? お兄さんの膝の上でご飯!?」


 リサさんはキラキラと輝く瞳を向けてくる。


「ははっ……」


 同じく笑顔で返すと、目をハートマークにしたミサキさんとリサさんに左右から抱きつかれる。


「んもぉー♡ そうならそうと先に言っといてくださいよぉ、お兄さぁーん♡」


「ご、ごめんねぇ……言うタイミングがなくてさぁ……はははっ」


「オッサン、あーしらのこともちゃんと考えてくれてたんじゃ〜ん♡ 好きぃ〜♡」


「ははは……」


 2人とも機嫌を直してくれたようで、とりあえずはひと安心かな。今回の件を丸く収めてくれたアヤネさんへ向かって口パクでお礼を伝える。


「(ありがとう)」


 ベッドへ座るアヤネさんはニッコリ微笑むと、内緒話をするように口パクで返事を返してくる。


「(またしようね♡)」


 ふぅ、まったく……。ドスケベ天使にも困ったもんだ。


 JKポリスにバレないようにしないとな!!

 


「オッサンのせいでバーガー冷めたじゃん!」


「すみません……」


 とりあえず買ってきたハンバーガーを食べることになった。リサさんが一度膝の上に座ってみたいというので、あぐらをかいた上に小柄な体を乗せてみる。


「おっふぅ……」


「ごめんなさい、お兄さん!? 重たかったですか!?」


「いやぁ? 全然大丈夫だよぉぉ。ほほほっ」


 分かってはいたが、妹の可愛いお尻が股間をグイグイ刺激してくるぅぅぅ!!


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