【60万PV突破!】オッサン、3人のギャルに『シェア』される!?〜元気いっぱいな美人ギャルに懐かれた平凡サラリーマン、ギャルづくしな毎日が始まってしまう〜
2-1 今日も今日とてギャルに振り回される(白目)
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2-1 今日も今日とてギャルに振り回される(白目)
どうも皆さん、こんにちは。
28歳で老け顔でもないのに「オッサン」だの「オジさん」だのと呼ばれている哀れな会社員『名雲優希(なぐも ゆうき)』です。
今日は7月の最終月曜日。記念すべき日です。なんと、恋人が初めてお弁当を作ってくれました。
「力作なんだけど!」
とのことなので期待が高まりますね〜。ハートとか出てきたら、ちょっと恥ずかしいな〜。昼休みになったのでさっそく開封していこうと思います!
「いざっ」
パカッ。
「……」
敷き詰められた海苔の上にベーコンエッグが乗っかった弁当が現れた。日の丸弁当ならぬ『目玉焼き弁当』といったところか。海苔の下は白ご飯のみで、残念ながらおかかは挟まっていない。
まあ、料理できないって言ってたし、このくらい想定内だ。愛情はたっぷり詰まってるはずだし。ありがたくいただこうではないか!
「……うん、黄身が固い」
ピロンピロンピロン――
「ん?」
カリカリすぎるベーコンを奥歯で噛み潰しているとスマホが鳴る。
ミサキ
【今日、車買いに行くから!】
【ここで買うから!】
【地図】
【あーし達、学校終わったら直で行くし!】
【3人で車選んどくね。かわいいやつ】
【オッサンも会社終わったら来てね♡】
「って、ちょっと待てええええい!?」
スマホ片手に思わず立ち上がってしまった俺の恋人は現役女子高生のギャルだったりする。しかも3人。
元気いっぱいなムードメーカー。国宝級美人ギャルの『月城ミサキ』さん。
みんなのお姉さん的存在。セクシー担当の巨乳ギャル『藤咲アヤネ』さん。
ちっちゃくて可愛らしい心も体もピュアな妹ギャル『雨宮リサ』さん。
みんな17歳の高校2年生だ。
言っておくが三股ではない。仲のいい友達同士で好きな人(俺)を共有している状態なので揉め事なんてまったくない。
3人を初めて部屋へ招いてのお家デートも昨日つつがなく終了した。ラブラブすぎて濃厚キス合戦を計3ラウンドも行ってしまったので唇はヒリヒリするけど。
ちなみに本番はまだ1度もしていない。ガチで付き合ってるといっても相手はまだ高校生だ。実家暮らしの未成年で、将来のこともある。欲望の赴くままにブチ撒ける、なんて無責任なことはできない。
まあ、2週間後、俺の誕生日に4Pする予定だけど。福引きで当たった海の見えるリゾートホテルのスイートルームでギャル3人と最高の思い出作っちゃう予定だけどな!
……と、話を戻そう。
3人と知り合ってからといもの、毎日とても幸せに過ごせている。何かお返しをしたいと思った俺は、彼女たちを送り迎えするためのマイカーを購入しようかなと考えていたりするのだが……
ミサキ
【今日、車買いに行くから!】
え? 今日? ドユコト?
昨日思い立ったばかりで、まだ何も調べてない。しかもローン組まなきゃならないほど高い買い物だ。それを昨日の今日とか無理に決まってるだろ。しかも……
【3人で車選んどくね。かわいいやつ】
え? 3人が選ぶの? それもかわいいやつ?
「……」
ギャルが自由過ぎて困る……。
中古車販売店に制服ギャルとか場違いにもほどがあるだろ? お店の方の困惑顔が目に浮かぶ。
「なんとしても阻止しないとっ!」
俺は昼食をかき込んで、美人ギャルことミサキさんの説得を試みることにした。
俺
【勉強お疲れさまです】
【お店へ行く前に、まずはネットで下調べをしましょう!】
すぐに返事が返ってくる。
ミサキ
【え? なに調べるの?】
俺
【値段とかメーカーとか……】
【あとは機能性とかも大事ですね】
ミサキ
【めんどい】
めんどい!?
ミサキ
【見た目で選ぶから大丈夫!】
見た目オンリー!?
俺
【そんなに焦らなくても、車は売り切れたりしませんから大丈夫ですよ?】
【お店へ行くのは次の休みの日にしましょう?】
【ね?】
ミサキ
【やだ】
【今日買って帰る】
即買い!? 車を即買い!?
俺
【今日の今日で車買うなんて無理に決まってるじゃないですか!?】
ミサキ
【え? そうなの?】
俺
【そうですよ。掃除機じゃないんですから】
ミサキ
【じゃあ、明日なら買って帰れる?】
明日!?
俺
【もっと時間がかかりますよ】
【そうですね……早くても2週間か3週間ぐらいじゃないですか?】
ミサキ
【ꉂꉂ(๑˃▽˂๑)笑】
【そんなに待てるわけないじゃん!笑】
【ギャルなんだから!笑】
「……」
俺はいったんスマホから目を離して天を仰ぐ。
そっかぁぁ……待てないかぁぁ……。
そうだ、こういう子だった。俺が付き合っている相手はガチのギャルだった。
こうなると俺の話なんて聞いてくれないもんなぁ。説得は……諦めるしかないか。
「はぁ……」
俺は深い溜め息をついてから承諾のメッセージをミサキさんへ送る。販売店へは事前に断りの連絡を入れておこう。『ご迷惑でなければ、ギャルの車選びに付き合ってください』って。
俺
【俺がお店に到着するまで、3人でお行儀よくしててくださいね?】
ミサキ
【わかったー】
【ケーキ持って行って、店員さんとお茶しとくー】
ギャルの『お行儀よく』とはっ!?
ミサキ
【すぐ車が買えるように交渉もしとくね!】
【あーし、こう見えて、凄腕のネコシエート……】
【あれ? なんか違う】
ネコ? ああ、交渉人のことかな。
俺
【ネゴシエーターですか?】
ミサキ
【そお! それー!】
インテリ眼鏡に猫耳をつけたミサキさんがスーツ姿で「にゃん♡」と可愛らしくポーズを取っている絵が浮かんでくる。うん、アリだな!!
ミサキ
【お仕事頑張ってね、ダーリン♡】
ミサキさんとのラインを終えた俺はさっそく中古車販売店へ電話をかける。
対応してくれた女性店員に事情を説明したところ「平日で暇ですから問題ないですよ」と快く承諾してもらえた。
「必ずそちらのお店で契約させていただきます!」と再度伝えて通話を終了したのだった。
◆
仕事を終えた俺はとりあえずハンコと住民票を持って中古車販売店へと向かう。
「って、マジでお茶してるじゃん!?」
自動車整備も行っている中規模店舗前へ到着した俺の目に飛び込んできたのは、若いお姉さんと3人のギャルが窓際で楽しげに談笑している姿だった。テーブルの上にはケーキの乗っていたであろう小皿とティーカップが置いてある。
「すみませんっ、遅くなっ……て?」
俺は慌てて入店する。……が。
「お姉さん! それはもうプロポーズするべきですよ!」
「逆プロポーズで決まりだな!」
「そんな無理よ、無理!?」
店員のお姉さんは慌てている。
「……」
え? なんの話?
呆気に取られる俺をよそに、ギャルとお姉さんの女子会はさらなる盛り上がりを見せるのだった。
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