1-50 3人のギャルにキスでお仕置き(前半戦)

「言うことを聞けない悪い子たちにはお仕置きが必要みたいですねぇ……」


 俺はベッドの上で身構えるミサキさんとリサさんを見下ろしながら冷たく微笑んでみせる。


「今から『お仕置きのキス』をします」


「へ……? キス……?」


 ミサキさんが間の抜けた返事をする。


「そうです。俺の気が済むまで可愛いお口をチュウチュウしちゃいますからね。イヤだって言っても止めません」


 俺がキッパリそう言い切ると、ミサキさんとリサさんは目を輝かせる。


「ヤバッ! オッサンのお仕置きがご褒美なんですけどおー!」


 ミサキさんはベッドの上で体を弾ませながらリサさんに抱きつく。


「ヤバいね! イタズラする度にお兄さんがチュウしてくれるなら、私、悪い子になっちゃいそおー!」


「それはやめてくださいね」


 ベッドの上で抱き合いながら大はしゃぎする2人に俺の声は届いてなさそうだ。


「……っと、そうだ」


 俺はベッドへ寄りかかって呆気に取られるアヤネさんの両脇へ手を入れて体を持ち上げる。


「えっ、何!?」


 前の2人に比べるとやっぱり重たいな。まあ、体つきがボリューミーだから当然か。


「ちょっとオジさん!?」


 困惑するアヤネさんをベッドへ座らせる。


「アヤネさんも、もちろんお仕置きです」


「えっ、私も?」


「当然です。さっき、俺がくすぐられている写真を盗撮してましたからね。そのお口にたっぷりお仕置きしないと」

 

 俺はそう言いながら、ふっくらとした唇を親指で優しくなぞる。彼女の瞳がトロンとする。


「キスがお仕置きとかズルいって、オジさん……」


「イヤですか?」


「ううん、早くお仕置きしてほしい」


 さすがドM。


「ちょっと、アヤネさん! お兄さんを独り占めしないでくださいよおー」


 リサさんが隣に座るアヤネさんの体に甘えるように抱きつく。


「そうだぞ、アヤネ! オッサンはみんなのオッサンなんだからな!」


 そこにミサキさんが輪をかけるように抱きつく。


 なんということだ。男なら一度は抱いてみたいと思う極上のギャルたちが、俺のベッドの上で仲睦まじく身体を寄せ合っている。まさに至福の光景である。


 いやー、ホント世の中のジャガイモども……じゃなくて男性諸君には申し訳ないよ。俺ひとりでこんな可愛い女の子たちを独占しちゃってさ。


 ま、これっぽっちも悪いなんて思ってないんだけどな! ガハハハハハッ!!

 

「オッサン、楽しそうだね」


「うん。最初、駅前でこの顔を見たときはドン引きしたけど、今ではとっても愛おしいよー」


「オジさん? ひとりでニヤニヤしてないでさ。早くお仕置き始めてよ」


 っと、いかんいかん。俺としたことが、ちょっと幸せに浸りすぎていたようだ。


「待たせてごめんよぉぉん♡ 俺の天使たちぃぃ♡」


「お兄さん、キモッ!」


「ぐっ……」


 ちょっと調子に乗りすぎた。失敗失敗。俺は軽く咳払いをする。


「さて……。誰からお仕置きしてほしいですか?」


 3人は顔を見合わせる。


「ミサキからでいいんじゃない? その次はリサかな。私は最後でいいよ」

 

「えっ、私が最後でいいですよ。昨日、お兄さんとチュウしてますし」


「そんなこと気にしなくていいって。ミサキの方から順番にした方が分かりやすいし」


「アヤネ、すまねーな! じゃあ、あーしからってことで!」


 ミサキさんは髪の毛を両手でサッと払って姿勢を正すと、顔を上げて目をつぶり、可愛らしくおねだりしてくる。


「オッサン、早くお仕置きしてぇぇぇ♡」


 やばっ、可愛すぎだろ?


 俺はミサキさんの肩を優しく掴む。


「いきますよ?」


「うん、早く早くぅぅぅ♡」


 俺は目を閉じて顔を近づけていき、ミサキさんの唇に口先を軽く触れさせる。そこから小鳥がついばむようにチュッチュッチュッとソフトタッチを繰り返す。


「んふっ♡」


 ミサキさんは目と口を閉じたまま嬉しそうな声を上げる。


 もう一度ソフトタッチを繰り返したあと、今度は唇を強く重ねる。時折、互いの唇の感触を確かめ合うように甘噛みも交えると、彼女の口から幸せの吐息が漏れた。


 キスの強弱をじっくりと楽しんだ俺とミサキさんはゆっくりと顔を離す。


「オッサン、あーしの、覚えててくれたの!」


「もちろん。カラオケ屋で言ってましたもんね。チュチュチュのチューだって」


「わはああ! 超嬉しいんだけどおおー!」


 ミサキさんが首元に抱きついてくる。


「もっかい、チューしたい!!」


「ちょっと、ミサキ! 順番だって!」


 頬を膨らませたリサさんがミサキさんの腕を引っ張る。


「あっ、ごめんね、リサ。嬉しくてつい」


 ミサキさんは素直に俺を解放する。俺はそのまま隣へ移動する。


「緊張してませんか? リサさん?」


「そりゃあ、緊張してますよ。まだ2回目なので……。けど、キスしたいって気持ちの方が強いです。私、キスが好きなのかもしれません」


「リサ、スケベだな!」


「えっ、キスが好きって普通でしょ!?」


「スケベな子にはお仕置きしないといけませんね」


 俺はよそ見していたリサさんの顔を正面へ向けさせると、油断して隙間の空いた小さなの唇を塞ぐように自分の唇を重ねるのだった。

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