【60万PV突破!】オッサン、3人のギャルに『シェア』される!?〜元気いっぱいな美人ギャルに懐かれた平凡サラリーマン、ギャルづくしな毎日が始まってしまう〜
1-45 オッサン、3人のギャルに『シェア』される♡♡♡
1-45 オッサン、3人のギャルに『シェア』される♡♡♡
「じゃあ、ここで……。ここで
町田くんがとんでもない条件を突きつけてきた。
「お兄さんと私が、キキ、キスううううッ!?」
リサさんを始め、その場にいる全員が目を白黒させる。
「急に何言い出すんだよ、町田ああ!?」
お団子ギャルが声を荒げるが、本人はまるで意に介さない。完全に吹っ切れた様子である。
「雨宮さんが本当にこのお兄さんと付き合ってるなら、キスくらいできますよね?」
「えっ、ここでですか!?」
「ラブラブの恋人同士なんすよね!!」
「うっ……それは……」
リサさんはたじろぐ。俺はすかさずフォローする。
「実はね、町田くん? 俺たち、キスはまだしたことがなく――」
「もっ、もちろん、できますよっ!」
リサさんっ!?
「私たち付き合ってるんですもん! キ、キスくらい人前でも余裕で出来ますから! ねえ、お兄さん!?」
いや、「ねえ?」って言われても、こんなにギャラリーがいる前でキスなんてしたことないって。
しかし、やけくそ気味な妹の強い眼差しが俺に同意を求めてくる。ええい、仕方ないっ!
「も、もちろんですー!」
もはや後には引けぬ!
「あーし、まだ
「私もまだオジさんとキスしたことないのに……って、えっ? 唐揚げ?」
背後ではミサキさんとアヤネさんが声を荒げている。い、いったいどこから手をつければ!?
「さあ、お兄さん! 私とチュウしましょう!」
考えがまとまらないうちに腕をグッと引っ張られる。
「いつものように
アダルトなヤツ!?
高校生たちもザワザワし始める。
「舌入れるってこと……?」
「えっ!? ここでディープキス!?」
するわけないだろ!?
グッ、グッ
急かすように袖を引っ張られる。
リサさんには周りの声が聞こえていないのか、俺の顔を見つめたまま潤んだ瞳をフッと閉じてしまう。
「ほ……本当にいいんですか?」
俺の最終確認に対して、リサさんは目を閉じたままコクッと頷く。
「わかりました……」
俺は気持ちを落ち着かせてから、リサさんの赤く染まる頬にそっと手を触れる。
もちろん恥ずかしくないわけがない。けど、この子が望んでいるなら、その思いにちゃんと応えてあげたい。
俺はほんのりピンク色に染まる唇にゆっくりと顔を近づけていく。つぐんだ小さな唇は微かに震えているように見える。
高校生たちが固唾を呑んで見守る中、俺は瞳を閉じてリサさんと唇を重ね合う。
「んんっ……」
彼女の口から微かに声が漏れるが俺は唇を重ね続ける。
優しく丁寧に、けれどしっかりと愛を込めて口づけを交わしてから、俺はゆっくりと顔を離す。
リサさんは「ぱはぁ」と可愛らしく息継ぎしてから、トロンとした瞳で俺の顔をぼーっと見つめてくる。
町田くんを始め高校生たちは呆然としているし、俺たちの周りに人だかりができていたためか、トイレを利用する客がこちらを気にする素振りをしている。
「わわっ!?」
俺とキスを終えたリサさんはようやく自分の置かれた状況を認識したのか、恥ずかしそうに俺の胸に顔をうずめてしまう。
このままここにいてはマズイと思った俺は町田くんに確認を取る。
「これで俺たちが恋人同士だって分かってもらえたかなっ?」
「うえっ……あ、はいっ」
動揺しつつもそう答えた町田くんの頭をイケメン幼馴染のツバサくんが押さえる。
「はい……じゃないだろ、イツキ! ちゃんと謝れって!」
町田くんはハッと我に返ると、深く頭を下げる。
「疑って本当にすいませんでしたああ!! それにその……勢いでキスまでさせてしまって……。ほんとーに申し訳ないっす!! なんてお詫びすればいいのか……」
頭を下げっぱなしの町田くんに慌てて声をかける。
「いいよいいよ!? そんなに気にしなくて!? キミたち以外の人に見られてたわけじゃないからさ。ははははっ……」
明らかに落ち込んでいる町田くんをツバサくんがフォローする。
「本当にすみません、お兄さん。コイツ、悪いヤツじゃないんですけど。たまに周りが見えなくなるっていうか……」
「あ、うんうん。あるよね、そういうこと。ははははっ……」
「あの……その子、泣いてたりは……?」
ツバサくんは俺の胸に顔をうずめたままのリサさんを気遣う。
「ああ、この子は大丈夫。ちょっとビックリしちゃっただけだから。……ただ、ここじゃあ落ち着かないだろうし、もっと静かな場所に移動したいんだけど……」
俺は小さな頭を撫でながら振り返って2人の様子を確認する。魂が抜けて動かないミサキさんの肩を揺らすアヤネさんと目が合う。
「ごめん、オジさん……先行ってて。ミサキが放心状態。それに私たち4人のこと、みんなにちゃんと説明しておきたい」
「そうだぞ、アヤネ! どういうことか全部話してもらうからうからな!」
アヤネさんの周りにお友達が集まるのを見て、あとのことは彼女に任せることにした。
リサさんを連れてエレベーターへ向かおうとすると、町田くんが心配そうな表情で何か伝えたそうにしてるのに気づく。俺はくっついて離れようとしないリサさんへ声をかける。
「町田くんがリサさんに謝りたいそうですよ?」
リサさんが顔をうずめたまま頷くと、町田くんの顔が綻び、彼はそのまま頭を下げる。
「雨宮さん! 本当にすいませんでした! それであの……こんなこと言える立場じゃないってのは分かってるんですけど……」
言いづらそうにする町田くんに俺は優しく頷いてあげる。
「あの、雨宮さん。できれば、その……オレとお友達になっていただけないでしょうか?」
町田くんのお願いを聞いたリサさんは、少し間を置いてから顔を動かさずに答える。
「アヤネさんのお友達なら、私とも、もうお友達です。町田さんに好きって言ってもらえて嬉しかったですし」
まあ、俺なんかよりもずっと男前だもんな。
「それに、今回のこと……町田さんは悪くありません。全部、
「えっ、お兄さんの……?」
「えっ、俺の……?」
俺と町田くんとその場にいたツバサくんは顔を見合わせる。
「私が恥ずかしい思いをしたのは、全部お兄さんのせいですからね!」
リサさんは俺の体をギュッと抱きしめる。
「ふふっ、まあそういうことみたいだからさ。今回のこと、町田くんが気にする必要はないよ」
俺は微笑みながら彼にそう伝えた。
「お兄――」
「お兄さん!! ぱねえっす!!」
俺の手を握ってブンブンと激しく振ってきたのは当事者の町田くんではなく、キラキラと目を輝かせたツバサくんだった。
◆
2人のイケメンに見送られながらエレベーターの扉が閉まると、急に静かになった。
俺は抱きついたまま離れないリサさんの顔を覗き込むように話しかける。
「何か飲み物でも飲みながら、駅前の広場でミサキさんたちが来るのを待ってましょうか?」
「じゃあ、フラぺちーノがいいです。クリームたっぷりのやつ……」
「ふふっ、分かりました。リサさんだけの特別大サービスです。なので今回のこと、許してくださいね?」
俺が頭を撫でながら優しく微笑みかけると、リサさんはようやく顔を上げて笑顔を見せてくれる。
「もー、しょうがないですねー。特別に許してあげますよ。だって私はもう……お兄さんの
リサさんは幸せいっぱいな笑顔でそう答えてくれるのだった。
こうして俺に3人目の恋人ができた。けど、浮気でもなければ三股でもない。
なぜなら、彼女たちは友達同士で仲良く俺を『シェア』しているのだから――
3人の女子高生の『共有彼氏』となった俺の新しい生活が始まる。
――――――――――――――――――
(あとがき)
ようやくタイトル回収で来ました!
面白いかも♩ギャルが可愛い♡と思っていただけたら【作品フォロー】をよろしくお願い致します!
作品を気に入っていただけたら【★の評価】で応援いただけると嬉しいです。あなたの応援を心からお待ちしております(*ᴗˬᴗ)
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