第7話

 一列に並ぶ女子生徒達。


 男子合わせて30人のクラスで、約半分の14人。


 はっきり言えば、全員可愛い。


 俺がロリコンであり、多少贔屓してあることを考慮しても、美少女しかいない。


 そして今から、俺は14人の女子全員の下着を覗き見る。


 俺は教師である前に、一人の男。


 しかし、俺は男である前に少年少女を愛する者の一人。


 怖がらせることだけはあってはならない。


「平川さん、お願いします」


 下心を隠すように、お願いをする。


「はい。せんせ」


 平川さんは素直にスカートをまくり上げてくれた。


「ごめんなさい。ルールを破っちゃいました」


 履いていたパンツは、黒。


 ふちは白色で、小さな赤いリボンがついている。


 ドキッ、と胸が高鳴る。


 可愛らしくて、それでいて、少女特有の色気・香りが脳を痺れさせる。


 エロくて、見入ってしまう。


「山谷せんせ」


 平川さんは小さな声で、俺に耳打ちした。


「せんせが買ってくれたパンツだから、履いてきたんですよ」


 言い訳なのか、それとも俺を喜ばせようとしてくれているのか。


 どちらにしても、その言葉を聞いた瞬間、股間に血流が流れ始める。


「はぁ、さっそく一人目ですか、山谷先生」


 理事長が話しかけた瞬間、平川さんは耳打ちをやめて姿勢を正す。


「その子のパンツを没収しなさい」


「え! それじゃノーパンに」


「当然の罰です。少しは恥をかかないと、また同じことを繰り返すでしょ?」


 なんという恐ろしい罰だった。


 それはやめさせるべきだと、言い返そうとしたが


「言いつけを破れば、分かってるわよね?」


「く……」


 ここで今、クビになるわけにはいかない。


 理事長の言いなりになるほか無いようだった。


「平川さん、脱いでもらえるかな」


 こくり、とうなずく平川さん。


 スカートを持ち上げたまま、ウエストにまで、手の指を伸ばす。


 パンツ脇のゴムを下におろしていく。


 パンツは股との摩擦で裏返る。


 あそこと密着していた部分は、ほんの少しだけ湿っているのか、ポツンと濡れていた。


「よいしょっと」


 かがんで、足を持ち上げる。


 片方ずつパンツを外していく。


 もし俺が姿勢を下げれば、間違いなく、持ち上げた足により開いたスカートから、平川の恥部を見ることができただろう。(当然しなかったが)


「はい、せんせ」


 パンツを受け取ると、生暖かい感触がした。


 ツンとした、女性のにおいがした。


「ありがとう平川さん、ノーパンは大丈夫か?」


「大丈夫だよ。スースーするのが気持ちいい感じ」


 平川さんの様子に、俺はひとまずは安心した。


 これで一人目か。


 正直、心臓に悪い。


「それじゃあ次は、末広さんだな」


「はい」


 俺は末広さんの前でかがむ。


「……これでどうですか?」


 末広さんはスカートを持ち上げるのだが、ほんの少ししか見えない。


「なぁ、見えにくいからもっと高く持ち上げられないか?」


「……おほん」


 末広さんは顔を紅潮させながら、咳払いする。


 そして意を決したかのように、スカートを高く持ち上げた。


「これでどうですか!」


 細いウエスト・太い太ももが見える。


 スカートの中、すべてが丸見えになる。


 間違いなく白いパンツだった。


「末広さん、ありがとう。問題なしです」


 そう言葉を告げた瞬間に、末広さんはスカートを下した。


「ええ、こちらこそ確認ありがとうございました。先生」


 丁寧にお辞儀する末広さん。


 顔は笑顔なのだが、若干怒ってる、もしくは恥ずかしがってるかのようにも見える。


 まあ、当然の反応だとは思う。


「さて次は、本田さん——」


「ねえ先生」


 本田さんは若干、泣き顔だった。


「やっぱり恥ずかしいんですけど、どうにかなりませんか……」


 そういわれても……


 俺は後ろに仁王立ちする理事長をちらりと見る。


 どう考えても生半可な意見は通りそうにない。


「正直俺もどうすればいいか分かりません。……本田さんは、何かほかに考えとかありますか?」


「ええとね……先生じゃなくて、末広さんに確認してもらうとか——」


「却下です。生徒同士では馴れ合いになって、ルールを破るからです」


 理事長から即座に拒否される。


「ふぇええ」


「本当にごめん。……見せてくれるかな」


 俺はもう、彼女たちにお願いするほかない。


「ぐすっぅ……わかりましたぁ……」


 超が付くほどの美少女が、涙ぐみながらスカートを持ち上げる。


 すさまじいほどの背徳感しかなかった。


 か細いウエストに、柔らかそうな太もも。


 恥ずかしいのか、内股で立っていて、太もも同士がぴっちりくっついてる。


 白いパンツが、より純白に見えるほどに、美しく、可憐だった。


「……ごくり」


「先生ぇ、わたしは合格ですか……?」


「! あ、ああ! 合格です。ありがとう本田さん!」


 俺は言葉を失うほどに、本田さんのパンツに見入ってしまっていた。


 俺の中のケダモノを、これからコントロールし続けられるのか不安になってくる。


(いや、まだだ……耐えろ俺)


「ええと、次は——」


「0点」


「はい?」


 理事長は突然、俺に言葉を投げつける。


「なぜ下着を検査するだけなのに、これだけの時間を使ってるんですか? 無駄に時間を使うだけ勉強する時間が無くなることがなぜ分からないんです?」


「……すみません」


「一人ひとり見るのではなくて、さっさと全員にスカートの中を見せるよう指示をしなさい」


 俺は女子生徒達の顔を見る。


 本当に済まない。


 俺はそう、心の中で謝罪した後、命令を出す。


「全員、スカートを持ち上げてくれ」


 その言葉を聞いた生徒たちは、つぎつぎとスカートを持ち上げる。


 そこにいた10名の生徒が一斉に、異性である俺に向けて、大切な下着姿を見せていた。


 圧巻である。


「みんな、ありがとう」


 俺は、感謝を忘れない。


 これが今の俺に返せる精いっぱいだった。


 そして、一人ひとりのパンツを見て回る。


「佐々木さん、白、合格。北見さん、白、合格。斎藤さん——」


 女子生徒達の下着姿を堪能しながら、チェックを付けていく。


 その一つ一つの、女子の下着姿の美しさに感動を覚えながら、チェックし続けた。


「——合格……ん、これはもしかして」


 驚くべきことに、皆、ルールを守って白いパンツを履いていた。


 平川さん以外、もしかすれば誰も違反なんてしてないかもしれない。


 そうすれば、クラスの評価は下がらない可能性がある。


「よし最後、江口さん……ん?」


「……」


 最後14人目のチェック対象、江口さんはスカートを持ち上げていなかった。


 必死に手でスカートを抑え、俺の顔を見ないように横に向けていた。


「どうしたんだ、江口さん?」


「……ご……ごめんな……さい」


 かすかな声で、俺に謝罪するのだった。





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